PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

【Road to PBP2023】ついにやってきた運命のスタート

気が付けば8月20日、PBPのスタート当日となっていた。

実感はあまりなく、そして気負いもほとんどなかった。

フランスのブルベがどんな感じか、1,200kmという距離がどれだけ大変なのか、なにも分からないのでプレッシャーのかかりようがないのだ。

というのも、これまで走ったブルベの最長距離は600km。

しかも、去年11月に開催されたウナギ600が最初で最後なのだ。

あれは天気も良かったし、ほとんど平地で難易度的には最も易しい部類に入るだろう。

pikacycling.hateblo.jp


その倍をいきなり走るわけだから大変といえば大変なんだけど、不思議と心は自然体になっていた。

今年はずっと、アベレージ20km/hで走りながら関節にダメージを残さない走りを心掛けてきた。

負荷はかけない、無駄な体力を使わない、効率よく楽しく走る。

それで400kmブルベを20時間で走ってきたので、だったら20時間×3回としても、10時間ずつ休憩を取れればなんとか走り切れるだろうという、軽い気分になっていた。

(実際その直感は正しかった)

 

まずは定番となったメルキュールの豪華朝食。

マジでチーズとベーコンが美味い。

北海道は酪農王国とかいうけど、生産量がちょっと多いくらいでは本場フランスとは格が違うんだということを思い知らされた。

 

本当はこの後パリに観光に行きたかったんだけど、ドロップバッグの預け入れが10時だったので時間的に厳しく、断念することにした。

自分は最終U組で21時スタートだったし、ここからパリまで出かけて往復3時間として、4時間くらいは観光できそうだったけど、昨日の落車のこともあったので自重。

もしかしたら、パリ観光に行っていたらスリにあったり事故にあったり大変なことになっていて、それを回避させるためにケガをさせたのかもしれない(と思うことにしよう)。

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なのでドロップバッグを預けたあとは、おとなしく近所のハイパーマーケットまでお買い物することにした。

日差しはきつかったけれど暑熱順化だと思って耐える。

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片道45分くらい歩いて到着すると、めちゃくちゃ広くて品ぞろえも充実しており、職場や家族に配る用のバラマキみやげもここでゲット。

goo.gl

ゲラントの塩も安く買えてラッキーだったんだけど、1本は帰りの飛行機の中で蓋が外れてバッグ内に散らばっていたという(悲しい)。

 


だいたいお昼になったので、バーガーキングでヘルシーな昼食。

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バーキンは10年くらい前に関空で食べた以来だったけど、多分日本のと同じ味がする。美味い。

 

それからテクテクとホテルまで帰って、17時までお昼寝し、電車の時間に合わせて出発した。

思っていた通り電車はスタート地点に向かう自転車で混雑していたけど、恐れていたほどではないかな。

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早いスタートの組の人は載せきれないぐらい混みあっていたみたいだけど、この時間になるとさすがに空いている。

最終組のメリットだねえ。

 

ランブイエ駅に到着して、スタート地点に向かう、前にソフトクリームを食べた。

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チーズやベーコンはフランスに分があるけれど、ことスイーツに関しては日本の方が上かもしれないね。

特にソフトクリームは北海道の方が断然に美味い。

 

公園内に入ると、出走前の参加者やら観客やらでごった返していた。

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スタートする人たちを見学していたら、その中に昨日夕食をご一緒したKuさんがいたので励ましてみたり、スタート前の流れを教えてもらったりした。

だいたい一時間くらい前になると、各スタート組のアルファベットが書かれたボードを掲げた人が現れるので、それについていけばいいらしい。

 

というわけでまずは、買っておいたミールチケットで最後の晩餐をいただく。

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ターキーもついていてなかなか豪華。

ついでにコーラでも飲もうと思って売り場に向かうと「ラストビールだよ!」との掛け声に釣られてついついハイネケンをゲットしてしまった。

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フランスは飲酒運転のハードルが低いため、ワインやらビール一杯くらいではおとがめなしなのだった。

なのでPCで酒盛りしている参加者もいたりするし、自分はまあ、仮眠を挟む前のビール一杯くらいなら問題あるまい、という立場である。

 

というわけで、20時まで芝生で仮眠。

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(誰かが忘れて行ったボトルを眺めながら)

日没が21時ころなので、この時間はちょうど涼しくなってきていて大変気持ちがいい。

今回のPBPでは何度芝生で寝たか分からないなあ。

 

そんな感じでスタート前はまったりと過ごして、車検の列に加わった。

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U組は日本人が結構多かったんじゃないかな。

6,500人中400人くらいが日本からの参加者だけど、その割合よりも多かった印象がある。

PBPの受付は日本のブルベよりももっとゆるーい感じで、バッジの取り付けとライトの点灯をチェックしてふんわりと終了。

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ブルベカードに受付のハンコを押してもらって、まだ時間に余裕があったので城をバックに写真撮影をしていたら、横から自分も撮ってくれとお願いされた。

見るとなんと、ウクライナのジャージを着ている!

(上の写真の右側の人)

こーゆー時に外国語が不自由だと残念だ。

とりあえず、相手の目をまっすぐに見ながら「応援しているから頑張って」と日本語で伝えたけれど、たぶん気持ちで伝わっているはず。

どうせなら一緒に写真を撮ってくればよかったなあ。

 

そんな感じでぐるっと回ってスタート地点まで戻ってきたけど、なかなかスタートの時間にならない。

暇なのか隣に並んでいた外国人が話しかけてきて、

「それ(Openfit)shokzの新しい奴だよね? どう?」

みたいなことを英語で聞いてきた。

「めっちゃいいよ、でもそっち(Openmove)の方が聞こえやすいかな」

的なことをテキトーに英語で答えた。

「ワイは日本から来たんやけどおたくは?」

「ワイはイスタンブールや」

「マジで? 日本にはイスタンブールのことを歌った有名な歌があるんやけど知ってるか?」

「知らん。歌ってみて」

「Fly me to the Istanbulって曲や。飛んでイスタンブ~ル♪」

「(唖然)」

みたいなことを英語でテキトーにコミュニケできるのも海外イベントの醍醐味だったりする(ほぼ実話)。

 

走行しているうちにうちに日も暮れてきて徐々にスタート時間が迫ってくる。

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思い返せば今から3年前、まだロードバイクを買う前の自分はフランスに旅行に行こうと考えていた。

ところがコロナが流行り始めて海外旅行なんて行けないということになり、その代わりに旅行資金で買ったのが初めてのロードバイク、ラレーCR-Aだった。

そこからロングライドにハマり始めて、ブルベに出るようになって、そして今、パリブレストパリのスタートを待っている。

フランス旅行の代わり買ったラレーちゃんが、まさか自分をフランスに連れて行ってくれることになるとは、運命というのは分からないものだなあ。

 

感慨に耽っているうちにDJのテンションは盛り上がっていき、いよいよスタート!

youtu.be

PBP用にInsta360X3を買ったんだけど、編集に慣れないのでテキトーに上げていきます。

というわけで、次回からはいよいよPBP実走編。

これまで1,200kmどころか600kmブルベも一度しか完走したことがない、ロードバイク歴3年、40代のおっさんが果たして無事に完走できるのか、こうご期待!