PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

【Road to PBP2023】たった半日だけのフランス観光

フランスに到着して最初の朝は、アラームを鳴らさずとも6時に目が覚めて快調なスタート。
ヨーロッパに旅行するのは3度目だけど、自分はあんまり時差ボケをしない体質のようだ。

同室のいしさんは疲れてるから8時まで寝てると言っていたので、静かに着替えて朝食会場へ。
今回泊まったホテルはメルキュールだったんだけど、朝食ビュッフェが豪華で最高に良かった。

パン、特にクロワッサンがめちゃくちゃ美味しいし、チーズもバターもベーコンも畜産製品がとにかく美味い。

当然お代わりもして、カーボローディングはばっちりですわ(住める)。

ツアーの宿はイビス・バジェット・ランブイエ、メルキュール・モーレス・サンカンタン、ベストウェスタン パリ サン カンタンのいずれかに割り振られることになっていて、どこになるかは自分で決めようがないんだけど、少なくともメルキュールはすごく良いホテルだった。
部屋は広いしきれいだし、エアコンもガンガン効くしシャワーの出も良い。
個人的に気に入ったのは廊下にある水のサーバー。

冷水のほかに炭酸水も飲み放題だし、部屋にあるガラスのボトルに詰められるから助かった。
(ウィスキーを持って行けばハイボール飲み放題だったと思ったのは秘密)

ベルサイユ宮殿へ観光

レース前日の予定は事前の受付のみ。
受付は14時からだったので、午前中は飛行機輪行を経て自転車の調子が悪くなっていないかを見ておくというのを言い訳に、ヴェルサイユ宮殿まで観光してみることにした。

なにせ今回の弾丸ツアーの日程ではまったく観光ができないし、むしろ参加者の中には観光しないことを誇るフシがあるくらいだったけど、あまりそーゆーストイックな雰囲気にはついていけないのだった。

ヴェルサイユ宮殿までの道のりは、Rider750SEのアプリから簡単にルートを作ることができるので大変楽だった。
日本の道よりもよほどしっかり案内してくれるので便利だし、デフォルトでヨーロッパの地図が入っているのも良かった。

一応、予備でeTrex22xも持ってきてたんだけど、今回のPBPはRider750SEだけで完結できた。
バッテリーは40時間しかもたないけれど、充電できる機会はいくらでもあるので特に問題なし。
eTrexは堅牢ではあるんだけど、途中でログがいっぱいになったりしそうだったので実はあんまり信用していないのだったw


そんなわけで道案内の方はRider750SEくんが優秀だったので問題ないにせよ、肝心の道路状況はちょっと微妙だった。
右側通行にも慣れたし、ロータリーの走り方もすぐに分かったんだけど、車道ではなく、自転車・歩行者用道路を走らされると結構厳しい。
舗装状況が悪くて木の根が貼りだしてボコボコしたり砂が浮いていたりするし、挙句の果てになんだかよく分からない車上生活者の集団がうようよいる空き地の横を通らされたりしてかなりスリリングだった。

しばらく進んでサンカンタンの街(もうひとつのツアーの宿、ベストウェスタンがある街)に入ると、横から
「日本人の方ですか? こんにちは!」
と声をかけられた。
挨拶を返すと、思いがけないほどに美人なサイクリストだったので驚いた。
話を聞いてみると彼女らはこれから電車で輪行してヴェルサイユ宮殿まで行く予定とのことだったので、ここからなら自転車で行く方が早いし、せっかくだから一緒に走っていくことにした。

しかしこの声、この顔、どこかで見覚えがある……。
そうだ、Bekiさんだ!!!
www.youtube.com
こんなところでYoutuberとばったり会えるとかラッキーすぎる!


3人で快調に進んでいるとやがて街並みが歴史的な感じになり、そしてついにヴェルサイユ宮殿に到着!

しかし遠い!!!

実は、裏から入っていくともっと近くまで寄れるらしい。

このあとはルイ14世銅像の前でBekiさんと記念撮影させてもらって完全に浮かれモードwww

たった半日だけのフランス観光だったけど、この出会いのおかげですごく充実できて最高だった。


本当はそのままランブイエまで30km走って受付する予定だったんだけど、雨も降ってきたのでいったんホテルに戻った。
部屋に戻るとルームメイク中だったため、昨日空港で買っておいたサンドイッチだけ持って玄関に戻り、外でもぐもぐ食べていたら、他の参加者のおじさんがホテルから出てきた。
聞けばこれから電車で受付に行くとのことで、どうせなら電車輪行も試してみたいし、自分も一緒についていくことにした。

駅にたどり着いて、チケットの買い方がまず難しい。

最初はNavigoにするかチケットを買うかの選択があって、切符の種類はいろいろあるけど1Ticketを選び、Full fare(大人料金)を選んでからようやく行き先を指定できる。
次に方面を選ぶんだけど、ここでIle de France(パリ近郊の地域)を選ぶとランブイエが出てくるので決定。
クレジットカードを端末にしばらく当てていると、不安になるくらい長く待たされた後にようやくチケットが印刷される。
1枚2.9ユーロだったかな。
おじさんは買い方が分からないと言っていたので、2枚分買った。

N線はダイレクトに自転車を乗せられるので、こんな感じで車内はカオス。

かといって乗客は怒るわけでも邪魔にするわけでもなく、停車したら速やかに出入り口からどかしてやれば特に問題なかった。
この地方にとっては4年に一度のPBPは風物詩だから、慣れっこになっているのだろう。


ランブイエ駅にたどりついて、徒歩のおじさんを残して自分は自転車で城を目指した(そういえば、おじさんから切符代をもらってない)。
城の中の庭園ではお茶会が開催されていたりしてかなりにぎやか。

ここでは日本人参加者による撮影会が行われた。

実はこの後「写真に城がちゃんと映ってないぞ!」ということで撮り直しになったらしいんだけど、そんなことも知らずに自分はさっさと受付に行ってしまったというw


それにしても、受付までは結構遠い。
砂利道だから自転車で走るにもちょっとしんどいけど、歩いていったら足が終わってしまうんじゃないかな。
あのおじさんは大丈夫だろうか。
そして切符代はいつか払ってくれるのだろうか。

受付会場で事前に印刷した申込用紙を渡すと、なにやらいろんなものをよこしてきたうえ、英語でこまごまと説明される。
(日本の国旗が掲げられている人の前に並べば日本語対応だったらしい)

まずブルベカードには、名前やら保険証の番号やらを書いておくこと(が、いちどもチェックされなかった)。

それからフレームバッジとフロントバッジを自転車に取り付け、さらに同じ番号が書かれたシールをヘルメットに貼るよう言われる。
(ヘルメットとフレームの番号を照らし合わせて本人確認するとのことだったけど、本当にチェックされてたかはよく分からない)
フレームバッジにはICチップが入っており、PCの通過時間をこれでチェックされるので超重要。
そしてフロントのバッジは、道中に撮影された写真を仕分けするときに使われる。
有料になるけど結構カッコよく撮ってもらったので番号が見えるように貼っておいた方がいいと思う。

そしてイベント中、必須になるのが青いリストバンド。
いちど着けると外せないんだけど、他の人は受付の時点(下手したら前々日から)から装着させられていて不便そうだった。
自分は装着前のバンドを見せるだけで通してもらえたけど、慌てて装着したらうっかりアームカバーのうえから巻いちゃっていて、切らないと脱げなくなった人もいた。
だけど実際問題、イベント中に一度も見せることなかった気がする。

他にもらったのはPBPのボトルと反射ベスト。
ボトルは日本から2本持ってきていたんだけど、保冷ボトルは氷が手に入らなさそうだったので部屋に置いておいて、PBPボトルを使った。
反射ベストはAJでも買ったんだけど、PBPベストの方が保温性が高そうだったのでAJベストは使わなかった。
結果的に、道中ではPBPベストを着ていた方が参加者っぽい雰囲気が出たし、AJベストを着ている人が「反射ベスト着ないとダメだよ?」と運営から言われたりもしていたので、こっちを使うのがベストかもしれない。
AJのはデザイン的にカッコいいので国内のブルベで使って行く予定。

注文しておいたイベントジャージももらったけれど、半そでだったので結局着なかった。
夜に寒くなるから長袖を注文していた方が無難だったかな。

あと、嬉しいお土産がパリ(またはブレスト)行きを表す看板。
これは実際にコース上に掲げられているものと同じもので、前回のPBPでは勝手にこれを持ち帰る人が続出したため、今回は先にプレゼントしておくという粋な計らいだった。
パリ行きかブレスト行きかの2種類があると思っていて(ブレストで終わっちゃ縁起が悪いなあ)と思ってパリの方を選んだら、実はリバーシブル使用だったというオチw

これら諸々の物品は、すべて黄色いPBPナップザックに入れてもらえる。
これがめちゃくちゃ便利で、PCで降りるときに持って行きたいもの、ブルベカードにお金、クレジットカードなどなどを全部入れて、そのままサドルバッグに突っ込んでおけるので相当捗った。


このあとはランブイエ郊外にあるスポーツ自転車屋さんに寄ってみることにした。
goo.gl
というのも、雨具を家に忘れてしまって、急遽買い足す必要があったから。
雨具だけ別に袋に入れておいたら、それだけ持ってくるのを忘れちゃうというね……。

ここの店はかなり品ぞろえが良く、カステリ製品がそろっていたのでレインジャケットとグローブ、それとミッシングリンクの予備を購入。
今回のPBPではほとんど雨に降られなかったんだけど、夜間は結構冷え込むので買っておいてよかった。

特にこの、パリルーベの石畳にも対応できるとの触れ込みのジェル入りグローブは優れものだった。
いつも使っているIntroのStinger 2よりも、パッドは目立たないけれど衝撃吸収性は上かもしれない。
ドロップバッグに入れておいたグローブがどちらも右手用という痛恨ミスもあり(頭が悪い)、ここで買っておいたグローブも大変活躍した。


城のあたりに戻ると旧市街地の周りは大変盛り上がっており、いやおうなしにテンションが上がってきた。
出発前は陰々鬱々としていたけれど、こうやってスタート地点まで来てみるとお祭り騒ぎに引きずられて気持ちも盛り上がってくる。

腹が減ってきたのでテキトーに何か食べられるものが無いかと物色していたら、PBPスペシャルメニューを提供しているカフェがあったので入ってみた。

ボロネーゼのペンネの上に薄切りのズッキーニ(キュウリ?)が乗っていて非常に美味い。

おなかもいっぱいになったところで再び駅に戻る。
次の電車まで3分だというのであわててチケットを買ってホームに急ぐと、列車の影も形もない。
(なんでや?)
と戸惑っているとほかの日本人参加者から、どうやら車両が特急の方のホームに入っていて、さらに2分早く出てしまってもういないようだ、ということを教えてもらった。
そんなことってあり得る???
しかし、地元の人らしいフランス人のおばさんも怒り狂っていたのでまれによくあることらしいw


次の電車まで1時間待っているのも暇なので、自走で帰ることにした。
ナビに従って走っていくと、入口を間違えたらしく自動車専用道に入り込みそうになった。
戻りかけたその時、二人組の日本人参加者が横を通り過ぎて行ったので、自分も便乗してついていくことに。

しかしこの二人、めちゃくちゃに速い。
車道ならまだしも、歩道でも速いのでついていくのが精いっぱいで、しかも段差の衝撃が凄くてレックマウントが脱落してしまった(今年3回目)。
さらに慌ててブレーキを掛けたら前輪がロックしてジャックナイフになり、落車して膝をすりむいてしまった。

前を行く二人が心配して戻ってきてくれて、近くのスーパーまで先導してもらい、自分は併設する薬局で消毒薬と包帯を買って応急処置。
しかもこのとき後輪がパンクしており、二人にはタイヤ交換までしてもらった。
その折は大変お世話になりました。
この場をお借りしてお礼申し上げます


後輪をTPUチューブに替えてからパンクをするのはこれで4回目となる。
いろいろメーカーを替えても全然解決しないので、ホテルに戻ってから後輪は安心安定のブチルチューブに変更した。
おかげで今回のPBPでは1,200kmパンク知らず。
フロントはまだしも、後輪は駆動輪だからショックがデカいのかなあ。
もしくは、前の方は見て避けられるけど、後輪は穴を避け切れていないか。
そんな感じでランブイエ近郊の道は結構荒れているので、自走はオススメしないです。


ホテルに戻って夕飯を食べに行こうかと思ったのだけど、いしさんは会社の後輩と食べに行くというし、そこに混ざるのも悪いので同じく北海道から来ているKuさんKiさんのおふたりに声をかけてみることにした。
部屋にいるというので遊びに行ってみると、Kuさんは飛行機の中でぎっくり腰の症状が出てスタートできるか微妙だという。
とりあえず、サポーターを巻いたらだいぶ良くなってきたというので、三人で近くのデカスロンまで足を延ばしてみることにした。

ちなみに自分のドロップバッグはデカスロンの通販で買ったんだった。
わざわざ通販しなくても、ここで買えばよかったのでは???

ここも結構品ぞろえが良くて、自転車パーツはシマノのものがたいていそろっているし、補給食関係もたくさんあったので良かった。
お土産に謎エナジージェルを購入したので、次に出場する函館400では知り合いに配ってみる予定w

その後は同じショッピングモール内にあるQuickというハンバーガー屋さんで、完走を祈念して乾杯!

ハイネケンが飲めて最高だったんだけど、単品では頼めずセットメニューじゃないと選べないという罠があり、バーガーとポテトのセットでまず一杯、続けてチキンナゲットとのセットでもう一杯飲んだ結果、メインのハンバーガーを残して帰るという有様だった。


そんな感じで、ケガをしたり大変な目には合ったけど、大事にはならなくて良かった。
スタートの前は調子に乗ってスピードを出しすぎないのがいいね。