PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

四連休知床旅情ライドその0 〜出発編〜

最近の自分は「スポーツを応援する」ことに対して一種の虚しさみたいなものを感じている。
別に自分が何の努力をしたわけでもないのに、他人が成し遂げた栄光に乗っかって泣いたり笑ったり喜んだり悲しんだりするのは、言ってみれば努力の只乗り、フリーライダーなのではないか、と。
2時間や3時間もテレビにかじりついている暇があるのなら、何かもうちょっとマシなことはできないのだろうかと思ってしまう。

とみにそう考え始めたのは、不惑を迎えるにあたって自分の老い、そして自分の死を意識し始めたからかもしれない。
いまに自分は死ぬ。
残された人生を悔いなく生きるためには、時間を無為にすり潰すような使い方はできない。
そんな、焦燥感とも、開放感ともつかないような感情に突き動かされながら生きている毎日だ。

なのでオリンピックにまつわる盛り上がりも比較的クールに、距離を置いて他人事のようにスルーしていた。

とは言うものの、どうしてもスルーできないものがある。
それは、オリンピックの開会式のためにズラされた祝日たち。
オリンピックが好きじゃなくても、四連休は好きだ。
自民党が嫌いでも10万円の給付金は断固として頂くというのに近いかもしれない。

長期休暇といえばお盆休みだけど、8月の中旬なんて暑すぎるし混みすぎる。
7月の下旬ならば暑さもそれほどではないだろうし、開会式を見るために家にいるという奇特な人が若干存在すると考えると、ただの四連休に比べたら多少は混まないはず。
どうせこの期間中は自粛モードをふっとばすようなお祭り騒ぎに包まれるのだろうから、自分もどこか遠くに出かけてみよう、と思ったのだった。

行先候補

無限に休みが取れるなら日本一周でも世界一周でもなんでもやるんだけど、有限なので自ずと候補は絞られていく。

しまなみ海道

4連休もあるのなら、視野に入ってくるのがサイクリストの聖地ことしまなみ海道である。
shimanami-cycle.or.jp
北海道から自分のロードバイクを持っていくのは大変だけど、現地で借りることも可能だと分かったのでいきなりハードルが下がった。
ただ、7月下旬でも四国のあたりは普通に35℃とかあったりするので、道民の自分は普通に溶けて死ぬと思う。
ここは再来年の5月から6月頃にチャレンジしたい(備忘録

宗谷岬

暑いのがダメなら寒いところに行くしかない、というわけで思いついたのが宗谷岬(両極端か!
例の四極踏破証明書のうち、最北端を治めるのがここだ。
www.city.wakkanai.hokkaido.jp

家から行くと遠すぎるけど(北海道縦断になる)、小樽から稚内までだいたい400kmなので、マイカ輪行で小樽まで行って、稚内から電車輪行で小樽まで帰ってくるというのはアリだと考えた。

しかし、いろいろ調べると宗谷岬600というブルベがあることに気づいてしまった。
600kmはかなりにエグい距離だけれども、半分走ってDNFでも宗谷岬にはたどり着ける。
今年は日程的に無理だったけれど、来年はもしかしたらチャレンジするかもしれない。

納沙布岬

次に思いついたのは、本土最東端の納沙布岬である。
ここはブルベでも行かないし、オホーツク1300という頭のおかしいブルベでも通らない。
イベントで行かなそうなところを自腹で行くというのはコスパがいいのではなかろうか。
www.city.nemuro.hokkaido.jp
納沙布岬から野付半島を通って知床峠を越えて網走まで行けばだいたい300kmで、一泊二日でちょうどいい。
前泊後泊で日数もぴったり4日になる。

迷ったのが、輪行解除するのを釧路にするか根室にするかだった。
根室からいきなり納沙布岬だと、20kmそこそこしかないし感動も薄い。
しかし釧路からだと160kmになるのでガチ感が出てしまう。

家から始発に乗ると釧路駅に着くのは最速でも13:20だったので、そこから走り出すと納沙布岬に着くのは22時。
根室スーパー銭湯的な24時間休めるところがあればそこで日の出まで休んで再出発という手もあったのだけど、あいにくそんな気の利いたものは無かった。

今回はゆるポタであってブルベではないため、無理せず根室市に前泊することに決定。
まあ、釧路から根室はまた違う機会にでもチャレンジすればいい。
そうやって少しずつ既走の道を増やしていって、いずれ北海道一周になればいい。
いちどきに一周しちゃったら楽しみが減っちゃうしね。

そんなこんなで四連休は、突発的に道東サイクリング旅行に出かけることになった。