PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

BRM521十和田クラシック200 前編

さあ、いよいよリベンジの日がやってきた。
今年2回目となる200kmブルベは海を越えて八戸スタート。
初めて走るコースなので気合も十分だし、今年最初のブルベは序盤早々のパンクによりDNFしてしまったので、二度と同じ轍は踏むまいと万全に準備を済ませていた。
200kmブルベでも日暮れに備えて18650ライトを2本、テールライトもキャットアイのタイトを2本。

ブルベ用のテールライトはなんだかんだでこれが一番なんじゃないのかな。
キャットアイの最大の弱点である「蓋が外れやすい」を克服しているところがとても尊い
小型軽量のOMNI 5も外れやすくてゴムバンド必須だというし、前に使っていたリフレクトオートはバンドで止めていたのに函館200の途中でいつの間にか蓋がぶっ飛んでしまったので封印した(スチュワートさんに拾ってもらってことなきを得た)。

ランドヌール札幌主催のこのブルベは例年天気が悪いらしく、今回は雨の予報ではなかったんだけど万一に備えてワークマンのイナレムと、ショーワのテムレスを持参(ダジャレばかりだ)。

さらに替えの靴下と、ユニクロの薄手のウィンドブレーカーを持っていくことにした。
サドルバッグには輪行袋も入れるので、結構な大荷物である。
ただ、このくらい用意しておかないと200kmよりも遠いブルベで走れるべくもないわけだから、普段から重めの装備で走っておくに越したことはないかもしれない。

八戸に出発

今回のブルベはランドヌール札幌が主催しているので、札幌市民が参加しやすいスケジュールになっている。
苫小牧を金曜日の夜に出発するフェリーに乗れば、土曜日のスタート時間にちょうど間に合うという仕組みのうえ、なんならゴール後にその足でフェリーに乗って帰れてしまうという親切極まりないもの。

自分の場合は苫小牧まで行くのは普通に遠回りなので、金曜日の夜に新幹線に乗って八戸に行き、そこで2泊してブルベを走って帰ってこようというスケジュールになった。

輪行も何度も経験したので手慣れたもの。

輪行の時はいつも重装備で輪行袋もかなり重くなってるんだけど、ホイールをZONDAに替えて明らかに軽くなった気がする。
持ち運びしやすいというのも軽量化のメリットだった。

VISITはちのへ ユートリー

ホテルを2泊も使うとなると旅費がかさんでしかたがないものなんだけど、今回は2泊で5,300円!という激安プランがあったので即決だった。
値段が安いからといって変な旅館ではなく、八戸駅と直結の立派な施設。
www.youtree.com
公営の施設だから値段も安く、しかも青森お出かけキャンペーンとかで地域クーポンが4,000円も出るから実質無料だった。

部屋は可もなく不可もなしだけど、新幹線から降りてそのまま輪行袋を担いでチェックインできるのは最高。
おかげで居酒屋新幹線もできる。

惜しむらくはランドリーがないところなんだよなー。
ブルベを走った翌日は市内をロードバイクで観光しようと思っていたので、部屋に戻ってきてから風呂で洗って干した後に、備え付けのファブリーズでごまかすしかなかったのは辛かった。

ユートリーと逆サイドに駅直結のホテルメッツだとランドリーもあるんだけど、1泊5,000円なのが痛い。
いや、普通に安いんだけど隣に2泊で5,300円があると厳しい。
次回来るときは素直にサイジャを2着持ってくることにしたい。

スタート地点の弘前駅前へ

この日はぐっすりと寝て、5時に起きてスタート地点に向かう。
ユートリーはフロントが空いていない時間でも、警備室の前のドアから24時間出入りできるところが良い。
しかもスタート地点は目と鼻の先だからたまらない。

ホテルの前で自転車を組み立てて、駅前のローソンで朝ご飯を食べていると続々とランドヌールたちが集まってきた。
装備を横目で見ていると、ひとりヤバい人がいて目を疑った。

ブロンプトンで、ブルベだと……!
うちにも妻のブロンプトンがあるけれど、6速のギアはワイド過ぎてかなり足を使わされる印象だった。
こいつで200㎞走れるとは到底信じがたい。いやー、日本は広い。

そうこうしているとミーティングがはじまった。

丁寧にジッパー付きの袋に収められたブルベカードを取り出すと、なかには通過チェック用のクイズと、ゴール後にブルベカードやレシートを送るための封筒が出てきた。

ゴール受付は無く、各自レシートの時間を書き込んで郵送するシステムらしい。
カードへの記名も車検も全部自分でやってしまうのがランドヌール札幌のシステムなのだろうか。

ブルベカード類を100均で仕入れたスマホ防水ケースに移していると、ペンを持ってくるのを忘れたのでコンビニへと走った(結局ほとんど使わなかった)。
そうこうしているうちに各自スタートし始めたので、慌てて自分も集団を追走することにした。

平坦番長

集団を追走といってもあまり近づきすぎても迷惑だし、適度な距離を保って後ろを走るだけ。
それでも、前走者がいるだけで気持ちも楽になるし、障害物を避けてくれるので動きをよく見ていると安全だったりもする。

なのでしばらくは「巡航速度の8割くらいじゃな」と思いつつもゆったりとついて行っていたんだけど、どうにもペースが合わない。
十和田湖までの登りが始まるまではほとんど平坦区間なのだが、郊外に出るにつれて軽いアップダウンが繰り返すようになった。

前の人たちは下りでゆるめて上りで頑張るヒルクライマータイプらしい。
なので、いくら距離を離していても下りでブレーキをかけなきゃならないし、上りではどんどん差を広げられてしまう。

こちとらエントリークロモリロード乗りは、下りで重力加速度を味方につけて勢いで上りを乗り越えていかないと足がいくらあってももたないのだ。
というわけでギャッと勢いをつけてオーバーテイクすることにした。

吾輩は平坦番長なので、平地で頑張って登りを休んで追いつかれるくらいのペースがちょうどよかったりする。


1時間くらい走って、田子町に到着。
青森県の中でも特にニンニクの名産地というだけあって、町境を超えたとたんにニンニクのにおいが漂ってきて驚いた。
日中だとガーリックセンターでガーリックステーキが食べられたりするんだけど、早朝だとそうもいかないので美味しそうな匂いを尻目にどんどん走る。
まだまだ全く疲れていなかったんだけど、ここが前半戦最後のコンビニだと聞いていたのでローソンに寄り、トイレに行ったり軽く補給するなどした。
自分が出ようとするときには、男女二人連れの参加者が楽しそうに入ってきたところだったので、やはりここが定番スポットなのだろう。


それにしてもちょうどいい天気。

もともと雨の予報だったのが、雨雲の到着が遅れて晴れてくれたうえに、多少曇りがちなおかげで暑すぎずもせずパーフェクトだった。

鹿角海道

田子町から先はいよいよ上り区間が始まるので、aftershockの電源を入れて、ラジオクラウドに保存しておいた空気階段の踊り場を再生。

ラジオクラウド - コンテンツがダウンロードでいつでも聴ける

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  • エンターテインメント
  • 無料
ラジコを使うとパケット代が嵩むため、ローカルに保存できるラジオクラウドの方がロングライドでは便利だったりする。
ヒルクライムではスピードも出ないし退屈なので、音楽があると捗るのだ。
もうアフターショックスなしではロングライドは走られない。

鹿角海道は国道のくせに「無暗に車は侵入するな」という看板があるくらいの細く曲がりくねった道なうえ、林業の巨大トラックが横を通るためになかなかスリリングだった。

逆に、トラックが通るため斜度はわりかしマイルドだったのと、一般車両の往来が少ないため比較的登りやすい。

鼻歌交じりに登っていると後ろから「がんばれー」という声が聞こえてきたので振り返ると、スタッフがレンタカーで追い抜きざまに写真を撮ってくれた。

不意打ちのため中途半端なポーズになってしまったので、次回はバッチリ決めてやるぞと心に誓った。

そんな感じで鹿角海道をのりこえて、標高500メートルのPC1、発荷峠にたどりついた。

PC1 発荷峠

ここは有人PCなのでスタッフのお出迎えがあり、高級あんパンと水の配給まであって至れり尽くせりだった。

さらにはここでランドヌール札幌名物のゴールスタンプを制作者自ら押してくれるというサービスまで。

去年の新十津川200ではブルベカードに廃線になった札沼線の写真がババーンと印刷されていて驚いた記憶が。

あんパンを食べていると案の定、平地で引き離したはずの方々が続々と登場。

やはりむしろ平坦で頑張っておいて正解だった。
というか普通にブロンプトンの人に追いつかれたのでビビったw
おりたたぶもリアル思考にならずにブルベとかエンデューロとかに折り畳み自転車で挑んで行った方が良かったのではないか。

発荷峠から見下ろす十和田湖は絶景で、これはしまなみ海道に勝ったのでは?と思った。

が、ふもとまで下りてしまうとそこまででもないので、やはりしまなみ海道のすばらしさは橋の上から見下ろすロケーションにあるのだな、と思い直した。

ここまで80kmとほとんど半分走ってきたけれど体力的には全然問題なかったので「なんだよ、全然楽勝じゃんか」と思っていた(ここまでは)。
というわけで次回は八甲田死の行進編。
むしろここからが真の山場なのだった……!