先週は冬MTBerの聖地、横津岳をスノーハイクで登ってきたんだけど、そういや道南サイクリストのヒルクライムの聖地である城岱スカイラインはいまどうなっているんだろうか。
そう思いついたので、早速スノーハイクで徒歩ヒルクライムしてみることにした。
到着してみて予想外だったのは、閉じられたゲートの先もきれいに除雪されていたこと。
横津岳は自衛隊が利用するから分かるけど、ここはだれが利用するんだろう。
この年の1月上旬は暖かい日が続いていたせいで雪解けも進んでいて、路面のアスファルトがほとんど露出している状態だった。
スノーハイクを履いていくのがバカらしくなるくらいだったけれど、上の方の状態は分からないし、とりあえず路肩側をのしのしと歩いていくことにした。
ぽかぽかと小春日和なうえに、城岱スカイラインは南側に開けていて大野平野を見下ろすポイントがいくつもあって歩いて登っていても飽きが来ないところが良い。
路面状況がいいだけあって、やはりMTBのタイヤ跡は残っていたんだけど、除雪区間は2~3km進んだところで唐突に途切れていた。
さすがに自転車で雪深いところは走れないし、あまりStravaで見ない理由が分かった。
もうひとつ謎が解けたのは除雪されていた理由。
除雪が途切れた区間から脇の山道に向かってスノーモービルの走った後が続いていたので、My除雪車を持っている人や団体がゲートを開ける許可を得てここまでやってきているのかもしれない。
とりあえず、ここから先が本番なのでローソンのカヌレで補給。
コンビニスイーツはたいがい期待を下回るけれど、カヌレはわりと許せる。
コスパ的には専門店には負けるけれど、24時間いつでも買えるメリットが上回っている。
積雪区間はだれも入った形跡がなく、新雪のうえをスノーハイクで滑り登る。
スノーシューは歯が引っかかるから歩くときに足を高く上げなければならないのだけど、スノーハイクはすり足で進めるのが楽だ。
(楽すぎて、トレーニングになるかは不明)
しばらく進んでいるとスノーシューを履いた登山客が前からやってきた。
その後ろにはリード無しの柴犬がわっせわっせと飼い主の後を追ってきていたので思わず笑ってしまった。
その人は大沼側から犬の散歩がてら裏城岱を登って来たとのこと。
「上の方はスノーモービルが走った跡だらけで歩きにくいよ」
とのことだったけれど、その方と別れてしばらく進むとさっきまで無垢な少女の柔肌のような白い雪原だったのが、トラクターが入った後のジャガイモ畑もかくやというぐらいに掘り荒らされていた。
道が平らじゃないのはそれほど大きな問題じゃないんだけど、一本だけ細くて深い溝が彫られているのが迷惑で、そこにエッジが入ってしまうと転びそうになってしまうのでまいった。
スノーモービラーたちは遊びに入ってきているのか、はたまたハンターなのか。
もし狩猟目的だとしたらオレンジベスト着てきた方が誤射されなくていいかもしれない。
そうこうしているうちに頂上の展望台に到着。
やはりロードバイクで登る方がずっと楽だ。
だけどやはりここからの眺めは格別で、徒歩でヒルクライムするにしても城岱スカイラインは最高だな、と思った。
もし機会があったら今度は裏城岱から登ってみよう、とも思ったけれど、あっちは眺望が良くないからなあ。
いつも冬登山にはインスタントコーヒーを入れてきてたんだけど、あまりの不味さに耐えられなくなったため、今回は薄めにしたトマトポタージュ(インスタント)を入れてきた。
旨味分がある分、スープの方がだいぶ捗る。
小学生のころスキー遠足に行ったときに、母親が水筒に豚汁を入れてくれたのを思い出した。
さてここからは楽しい下り、のはずが、しばらくはスノーモービラーに掘り起こされたガレ場になっているのでなかなか苦しい。
そこを過ぎると自分がつけたトレース跡だけが残る美しい斜面に戻ってくるので、スピードがついて楽しくなってくる。
さきほどすれ違ったスノーシューの人はここらへんで山に入っていったらしく足跡が消えて、代わりに自分のスキーよりも細くくっきりとした跡が現れた。
古き良き山スキーの人だろうか。
果たして上り坂の先には、細くて長いスキーを付けたアルペンスキーヤーがいた。
上り坂ではスノーハイクの方がだいぶ早く(シール付きのおかげだろう)、100mくらいあった差をすぐに詰めることができたのだけど、もう少しで追い越せそうかな、というところで下り坂になった。
そこからは元来滑り降りるために生まれたスキーが本領発揮で、一瞬で視界から消え去ってしまった。
こちらは登りの時に威力を発揮するシールが抵抗になるので、滑る方はかなり苦手なのである。
噂によると、スノーハイクでもテレマーク用のブーツを履けば滑走性能がグンと上がるらしい。
やはり登山靴だと中で足が滑るし、脛に体重をかけられないから重さが逃げちゃうんだよね。
ガッチリと足を固定してしまえばなんとなく滑れそうな予感もする。
といっても気軽に買えるような値段じゃないので、もし機会があれば一度レンタルで試してみたいところだ。
下山後は七飯町にある煮干しラーメンの名店、花水木へ。
冬山といえばカレー、もしくはラーメンなので、それが一つに合体したカレーラーメンが当然最強なのだった。
青森や函館、室蘭あたりではわりとあるメニューなんだけど、内地の方ではあまり見かけないらしい。
そんな感じで今週のスノーハイクも楽しく終了。
来週はもう一つのヒルクライムの聖地、きじひき高原の方を攻めてみることにしよう。