PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

ニセコHANAZONOヒルクライム(後編)

ニセコHANAZONOヒルクライム当日はちょうどいいくらいの曇り空で、気温もそこそこに低くてまさにヒルクライム日和。

ホテルをチェックアウトして車で会場付近に向かうと、駐車場は昨日受付をしたスキー場の方ではなく、町役場や農協を利用することになっていた(チラシをちゃんと読んでいなかった)。
到着するとすでに大量の車が集まっていて、ヒルクライムの人気度に震える。

この前札幌でブルベに参加したときは50人くらいでビビっていたけどこっちは500人くらいいるんじゃないかな。
とりあえず車から降ろしてICチップをフォークに取り付けた。
取付位置は付属の説明書には左側についている写真があったので左側にしたけれど、現場では右側につけている人が多かった印象。
スタート地点に敷かれたマットの上を通るだけなので、どちらにしても問題はなさげである。

取り付けていたら初老のローディがやってきて
「ハサミかニッパー貸してもらえませんか」
とのことだけど、普通ロードバイクの整備に使わないアイテムなので持ち合わせがなかった。

そしたらICチップをフォークに取り付けるタイラップの余った部分は切らなければならない決まりになっており、そのことをスタート地点に行って初めて気が付いたのだけど、スタート地点では主催者がニッパーを貸出していたので持ってこなくても大丈夫ではあった。


スタート地点まで自走すると、隣接する公園がお祭り会場になっているのでまさにお祭り騒ぎ。
このにぎやかさもブルベとは全然違う。

入場するとアミノバイタルの試供品をいただいた。
スタート前に飲もうと思ってジャージの後ろポケットに入れたんだけど、あとから探したら入っていない。
間違えてジャージとゼッケンの間に突っ込んでしまって落としてしまったのだろう。
あれを飲んでいればあと3分はタイムを縮められていたものを……!

その後重量チェックがあるのだけど、係員から鼻で笑われるくらい重い。
ボトル無しで10.4kgくらいあるので、まあヒルクライムに出るようなバイクではない。

スタート地点では荷物を預けられるので、とりあえずツールボトルのみ預けることにした。
(途中でパンクしたら押して登るハメになるのだろうか)
他の人は準備良く袋に詰めて預けていたのだけど、山頂は寒いしゴールしてから帰ってくるまで30kmくらい走る必要があるので、上に1枚羽織る物とかいろいろ持っていった方が良かったかも。
でもセキュリティ的にはザルなので貴重品はやめておいたほうがいいね。

まだ時間が早かったので、軽く試走などして体を温めておいた。
とりあえずニセコ花園ゴルフ場まで走ってみたけど、ここまではほとんど平坦区間といってもいいくらいの斜度なので、前半戦で頑張ることを目標としたい。


会場に戻ってきたらスタート位置に集合するんだけど、なにせ人が多いしコロナ禍だし、密になりすぎている気がしたので自転車だけ置いて自分は遠巻きに見ているだけにした。

そのせいでTwitterで知り合った人とも全然交流できなかったけれど、まあちょっと人が多すぎだしね。

開会式では倶知安町長の挨拶やら地元の警察署からの訓示やらもあり、イベントの本気度を思い知らされた。

ここで驚いたのが、コースレコードを持っているのがあのアダム・スミス氏だったこと。
函館のロードバイク乗りでは知らない人がいないというヒルクライマーで、本職は未来大学の准教授。
函館のブルベでおなじみのスチュアートさんも未来大学の准教授だし、函館にはもっとロードバイクが盛り上がっていく機運があるのになあ。

閑話休題
いよいよスタートの時間が近くなってきたのでそそくさと自分のバイクのところまで戻る。
クラス別に1分間隔でスタートすることになっており、我々おじさん軍団は小径車やMTBなどと一緒の最後尾グループ。
猛者たちが駆け出していくのを横目で見ているうちに自分たちの番になった。

レースイベントで一番盛り上がるのは、ビンディングに固定するガチャガチャ音が鳴り響く瞬間だと思う。
スタートしてからしばらくは最初はパレードランなので、まずは人の流れに合わせて走り出す。
ちょうどお祭り会場の横を通るコース設定なので、沿道からの応援もあってかなり気分が高まる。
なるほどこれがレースイベントの醍醐味か。

お祭り会場の横を抜けて倶知安ニセコ線に入ってから徐々に加速していくので、なるべく速そうな人を見つけてついていくことに。
倶知安高校の前にあるマットを踏んでここからタイム計測開始。
最初に頑張りすぎないというのはヒルクライムの常識なので平坦区間では前が詰まってしまうので、追い抜いていく人を見つけては後ろについて、無理そうだなと思ったら途中で乗り換えて、心拍数が180を超えない範囲で頑張る。

ゲートを抜けて本格的な山登りが始まる前に結構な人数を抜けたので、あとはバテない範囲でよじ登るだけ。
ここで抜かされるのは重みのハンデがあるので仕方がないにしても、普通に小径車にぶち抜かれたのはかるくショックだったw
ヒルクライムはミニベロの方が楽だという都市伝説もあるけれど、まさかここでそれをやられるとは。
あとはMTBerがぶっといタイヤで轟音を響かせながら爆走していったりして、まさに弘法筆を選ばず、豪脚バイクを選ばずという感じだった。

最後の1kmは平坦になるので最後に頑張りたいところだったけれど、頂上付近は霧&向かい風で思ったようにスピードが出せず、それでも何人か追い越してゴール。

結果は51分で、S-5クラス130人中80位くらいだったので頑張った方ではないか。
もうちょっと体を絞れたら50分切れそうなので、次回の目標としたい。

ゴール後は水とガリガリくんのサービスがあるんだけどめちゃくちゃに寒い。
汗冷えもするし、ミレーのメッシュインナーを着てくればよかったと後悔。
しかもこの後はダウンヒルが待っているから凍え死んでしまう。


震えながらガリガリくんを食べきって山を下り始めると、先に下り始めた人にすぐに追いついてしまった。
急ぐわけじゃないからブレーキをかけて車間距離を開けても、ペダルを回しているわけじゃないのに下り坂ですぐに追いついてしまう。
車体&体重が重い方が下り坂では速いのか……?(万有引力の法則……?)

仕方がないので追い越して快調に下って麓まで下りると、ここからは猛烈なアップダウンが続く厳しいルートが始まる。
自然と集まったローディがトレインを組んで坂を駆け上がったり下ったりと、さながら「裏ニセコヒルクライム」的な様相を呈してきてかなり楽しかった。

ひらふの方まで来ると店も多くなってきて三々五々になったので、自分もこのあたりで昼食をとることに。
ちょうどよく「つばらつばら」という前から気になっていたスープカレー屋さんが見えてきたから入ってみることにした。
普段だったら汗まみれの体で入店するのは憚られるところだけど、地域を挙げてサイクルイベントをやっているので免罪符だ。
niseko-soupcurry.com

入店してみるとカウンターも多くて一人客にもやさしいし、水はセルフで飲み放題だったので助かった。

とにかく肉々しいものを体が欲していたので厚切りベーコンのスープカレーを注文。

これがマジ美味い。
ココナッツミルクベースのまろやかなスープと、トマトの素揚げの酸味がベストマッチングでヤバい。
いままで食べたスープカレーの中でもトップクラスに美味いんじゃないかな。
さすがはニセコ、全国トップクラスの店が普通にあるね。


この後はのんびり景色を眺めながらスタート地点へ。
14時から表彰状が渡されるとのことだったけど、ちょっと早めに行ったらすでに印刷されたものが準備されていて良かった。

そんな感じで、初のヒルクライムレースはしっかり楽しかった。
わざわざ金を払って山を登るのか感はあるけれど、ひとがたくさん集まってひとつの目標に向かって真摯に頑張るのがいいのよね。

地元はサイクリング協会が解散してしまって毎年恒例だった城岱ヒルクライムももう開催されないっぽいし(結局一度も参加できなかった)、また機会があったらきてみたいと思った。