PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

ニセコ灼熱ウニ丼ライド

二週間ほどブルベの予定がないので、これはグルメライドするチャンスだぞ、と決めた。
ブルベは楽しいと苦しいのが半分まじりあっているので、純粋にロードバイクを楽しむ体験を挟んでおかないと辛くなってしまう。
そうなると、行くべきところはやっぱりニセコだろう。
春も夏も秋も冬も最高のロケーションで、道も良ければご飯も美味い。
さらに、8月頭に開催されるニセコHANAZONOヒルクライムの試走もできれば完璧だ。

おりしも今は7月、ウニの旬である。
積丹半島に行って極上のウニを食べてくれば優勝間違いなしだ。

と、思っていたのだけど、起きるのが遅くなってしまって倶知安に着いたのはもう8時過ぎ。
ここしばらく自動車輪行で出かけることが無かったので忘れていたけど、普通に函館から倶知安までは3時間近くかかるんだった。
とまれ、日の入りは遅いし、家に帰るのが多少遅くなるぐらいで十分楽しめるだろう。

ニセコHANAZONOヒルクライム(試走)

まずはニセコエコーラインを登ってみる。


装備を外すのが面倒でほぼPBP装備のままで来てしまったので相当テキトーに走ったものの、それでも1時間を切れたので感触は十分。
ギアの枚数が増えたのと、Di2のおかげでスムーズに変速ができるため、負担は相当軽減された。
前半戦のアップダウンがある軽い登りでは当然それが生きるし、ゲートを過ぎた後の本格的な登りでもほとんどシッティングでこなせるので本当に楽だった。

ヒ素噴出孔

さて、気になっていたのが地熱調査の事故現場である。
www3.nhk.or.jp

ヒ素も出ているというし、HANAZONOヒルクライムに影響がないといいなあ、と思ってたんだけど、

結構出てるね。

このあと北側を回っていったんだけど、晴れているのに水滴がぽつぽつと降ってきたので「これ絶対あの蒸気の粒だな」とは思った。
ただし、飲料水基準で危ない含有量というのはジョッキ一杯がぶがぶ飲んでも直ちに健康に影響が出るわけはないレベルなので、気にしすぎた方が健康に悪いくらいなんだよね。
でもまあ気にしすぎな連中が騒いで余計なことになる前に止まってくれた方が良い。
二週間くらいで水が抜けて止まるようだから、レースには影響は出ないだろう、多分。

積丹半島を諦めて寿都

そんな感じで岩内まで下りてきて、時刻は10時過ぎ。
ここから積丹半島に向かうと14時近くなるからウニ丼も危ういし、そもそも倶知安まで戻ってくるのも遅くなる。
なので今回は無理をせず、南回りで寿都を通って帰ることにした。

岩内から寿都までの海岸線は、めちゃくちゃ長いトンネルがいくつも続いているけれど、交通量がほとんどないので比較的安全。

のんのんと漕いで寿都にある日本海食堂に到着。


関連ランキング:海鮮・魚介 | 寿都町その他

いかにも家族経営な感じの、アットホームなたたずまいに期待感が嫌が応にも高まる。

メニューはこんな感じで、うに丼3,500円に対してウニイクラにしてもウニホタテにしても同じ値段なのはちょっと解せない。
単品だと安くなるので、二色丼だとその分ボリュームが増えるのだろうか、いや、たぶんそんなことはないな。
というわけで、無難にウニ丼をチョイス。

これがもう、マジでヤバいくらいに美味い。
ここ10年くらい毎年この時期は本物のウニ丼を食べてきてるんだけど、その中でもトップクラスなんじゃないかなあ。
とにかく鮮度が抜群で、口の中でとろけたウニがご飯と混ざって流れ込むと、旨味の奔流が脳神経を直撃する!!!
世の中に、こんな風にダイレクトに美味さが伝わってくる食べ物ほかにあるのかな。

カレーは飲み物というけれど本当に飲み物なのはウニ丼で、油断していると一気に飲んでしまうので半分くらい進んだところで味噌汁とお漬物をいただいてクールダウン。
にしても、実際のところウニは積丹半島だけでなく、北海道の日本海側はわりとどこでも獲れるので、ここ寿都もそうだし上ノ国でも松前でも食べられる。
そしてネームバリューが薄い分、1,000円から2,000円くらい安く食べられちゃうのも特徴だったりする。
道の駅もんじゅのウニ丼も、3,080円(昔は2,200円だった!)なのに激ウマだしなあ。
積丹半島は札幌に近いというのもあるし、お客さんが多い分はずれがないというのもあるけれど、いや全然南側でも存分に美味いなあ、と思った。

残り半分も一瞬で食べきって退店。

トワ・ヴェール二連発

この後は少し戻って蘭越経由で帰っても良かったんだけど、それだと距離が短すぎる気がしたのでさらにずっと南下して黒松内を経由して帰ることにした。
ところがこれが凡ミスで、この日は異常なくらいに暑かった。
せっかく暑さを避けて北上してきたのに30℃越えだし雲もないし、ほとんど熱中症になりそうなくらいに暑い。
これはちょっと耐えきれないぞ、と、黒松内のトワ・ヴェールを目指した。
toitvert.shop

有名なのは黒松内の道の駅に入っているピザ屋さんだけど、そちらは支店で農地のど真ん中に建っている「黒松内町特産物手づくり加工センター」の方が本体。
指定管理者なのでいわゆる「家賃がかかってない味」がすることで定評がある。

期待通り、2階の食堂はお客さんは自分一人なのにエアコンがガンガン効いていてまるでオアシスのよう。
普通にソフトクリームを食べても良かったんだけど、新製品のシチリアンアイス、カッサータがあったのでゆずサイダーとともに注文。

濃厚なクリームチーズとカシスの酸味がベストマッチで美味い。
でも、普通にソフトクリームをダブルで頼んだほうが、メリハリがあっていいかもしれない。
次に来るときはそうしてみよう。


クーラーでギンギンに冷やされて一時は生き返ったけれど、外は相変わらずの灼熱地獄。
走れないことはないけれど汗が塩粒になって肌に浮き出るほどなので、諦めて黒松内の道の駅へと避難した。

まだ14時なので一番暑い時間だし、ここから倶知安までは70km近くあるので3~4時間。
急いで帰ることもないし、ちょっとまったりして行こうかな~と思っていたら、サイクルラックのところにいかにも日本一周中な方がやってきた。

これは楽しい話が聞けそうだぞ、と思い、渡りに船とばかりに声をかけた。


その方は旅好きのボイルさんといって、福岡から自転車で日本一周の旅をしているとのことだった。


つい、RM429東京1900 本州縦断桜前線のことを思い出して190時間くらいで来ているのかと思ったら、良い街を見つけてはそこにとどまって働いてを繰り返し、ここまで3か月ほど旅を続けているとのこと。
夏は涼しい北海道でしばらく過ごして、秋くらいになったら南下する予定らしい。
これまで日本縦断のほかにもアメリカやニュージーランドなどを渡っているという職業:旅人な感じな方で、その自由気ままな暮らしっぷりがうらやましく思えた。

感謝の気持ちを繋ぐとのことで、大きな日の丸の旗に出会った人から感謝の気持ちを書いてもらっているとのことだったので、自分も「自転車を通じて出会ったすべての人に感謝」と書かせてもらった。
ロードバイクに乗っていなかったらこんなに人とのつながりができることもなかったし、感謝してもしきれない。

今日だって、遠回りしてきたことを後悔してたけど、そうでなければこの出会いもなかったわけだし、回り道にも無駄は無いんだなあ、と思った。

15時くらいまで話し続けてだいぶ日が傾いてきたのでここでお別れすることとし、最後にTwitterのアカウントを聞いてフォローさせてもらった。
なんだかんだいってもTwitterは、こうやって気軽に聞いて交換できるくらいの存在になったので、いくらThreadsが頑張っても2、3年では追いつかないだろうなあ、と思う。
LINEだと濃すぎるし、Facebookだとあからさまだし、Twitterくらいのゆる~い繋がり感はなかなか得難いんだよなあ。


ボトルに麦茶、サドルの後ろのサブホルダーにアクエリアスを突っ込んでリスタート。
夏場はやはりダブルボトル体制が安全だ。
トカプチ400は身軽にしていこうと思ってたけど、別にこのままでいい気もしてきた。
ただ、重装備だと輪行がめんどくさいので、JRじゃなく車で行くことになるかもしれない。
朝3時に出発してさすがに20時間でゴールは厳しいにしても、翌午前3時ころに完走すればホテルでひと眠りした後、丸一日かけて帰ればいいだけだしなあ。

などと考えているうちに蘭越の道の駅に着いたので、コーラで休憩。

赤いコーラが一番美味い。


夕方になって涼しくなってきたのであとはまったり漕いで倶知安に到着。
自転車をしまってまずはラーメンだ。


関連ランキング:ラーメン | 倶知安駅

倶知安にあるラーメンなかまの梅塩ラーメンは自分の中の塩ラーメンランキングトップ3に入る味。

そもそも塩ラーメン自体が普通に美味いうえ、梅球を溶いてやるとぐっとさわやかな風味に変化して飽きさせない。
これが疲れた体にしみわたって最高なのだった。
半チャーハンはネギ多めなのと、ラーメンを半分くらい食べ終わった頃に出てくるのでちょっと微妙。

次は梅塩チャーシューを大盛りにして頼んでみたい。


帰りはニセコ駅前温泉で〆。
www16.plala.or.jp
600円だけどシャンプー完備なのが嬉しい。
ニセコHANAZONOヒルクライムでは割引券がもらえたので、またもらえないかちょっと期待している。


そんな感じで、軽くグルメライドをするつもりが地味に160kmも走らされて、しかも30度を超える暑さでグロッキーになってしまったけど、珍しい出会いもあったしウニ丼も超絶美味かったし、実りの多いライドになった。

ちなみにうちのDi2ちゃんのバッテリーですが、こちらが函館300を走り終わったあと、試走も含めて350km走ったあとの残量。

そして今回160km走ったのでだいたい500kmになったあとの残量。

90%→60%って、この残量もしかしてテキトーなのでは……?

聞くところによるとアンペアで測っているので数字がリニアにならないとのことだけど、ほんと、目安にしかならないんだなあ、と実感。
旭川に行くまでもう少し走ってみて、さらに様子を見てみたいところだ。