PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

【AJ北海道】BRM525北海道300km増毛【極寒&向かい風】

観光ライドだったあまちゃん200の翌週は、札幌から浜益、増毛を経由する増毛300でした。
ajhokkaido.jp
獲得標高はそれほどでもないので大丈夫そうだったんですが、問題は天気。

5月の下旬だというのに気温はほとんど10℃以下&向かい風祭りなのはちょっと厳しそうです。
そんなわけで、基本的には冬装備を継続するとして、シューズはノースウェーブのSPDシューズを採用。
sports-w.com
真冬用なのでさすがに昼間は多少暑いんですが、20℃未満だったらまあ大丈夫。
日中はジオラインの薄手を着て、夜は厚手に着替える作戦で挑むことにしました。

前日入り

仕事を終えて、下道を通って札幌へ行き、定宿としている快活クラブへ。
快活クラブがいいのは、鍵付き個室を予約でとれるところ。
0時に入店して5時起床、6時前に出れば2,500円ほどで済むのでリーズナブル。
特に出発前は着替えやら尻にJ1クリームを塗ったりだとか忙しいので、スーパー銭湯より快活のほうがはかどります。

しかし近くにあったココスが閉店していて地味にショック。
いつも包み焼ハンバーグ楽しみにしていたのになあ。

というわけで、もうちょっと足を延ばしてジョリーパスタへ。


カルボナーラはまあ普通だけど、ローストビーフとワインがイけるので良し。
これはジョリパ飲みプランにして前菜3品+ワインをデキャンタにしてしまったほうがはかどるかもなあ。
これは今後の研究課題としましょうw

スタート地点へ

朝は5時に起きて、これもルーチンワークとなっているすき家へGO。

まぜのっけ朝食に納豆付き、これがベスト。
なか卯も吉野家も松屋も、朝定食はあんまりコスパがよくないんですよねー。
すき家は納豆+おくら+ネギで前半戦を、牛小鉢+温玉+紅ショウガで後半戦を戦えるので圧倒的だと思っています。

6時10分過ぎにスタート地点の丘珠ふれあいセンターに到着。
この日の参加者は、300kmだというのに70人以上と異常な参加人数で震えたんですが、運営からの案内通り市内の参加者は自走で来ているようで、駐車台数にはまだ余裕があって助かりました。

受付に向かうと、PBPでご一緒したK坂さんからお出迎え。
鎖骨を折ったとかで今日は出走せず、運営のお手伝いだそうです。
くれぐれも体に気を付けてくださいね~、とお話ししてブルベカードをもらいます。

その後、いつものメンバーである鉄夫さん、910さん、ジブぽんさんたちと談笑していると、ブロンプトン軍団が現れたのでちょっとビビりました。
200kmくらいならまだしも、300kmをブロで走るのは驚異的なパワーとスタミナですよ(なにせ6速しかない)。

それになにより感心するのは、長時間自転車に乗っていられるスタミナのほうだったりします。
自分はどうしても「早く帰りたい」の一心で先を急いでしまうのですが、与えられた時間をめいっぱい使えるというのもすごいなあ、と思うようになりました。
それもあって前回はギリギリ隊となって200kmを12時間でまったり走ったんですが、やはり見える景色も変わってきます。
むしろ短い距離で制限時間をいっぱい使って走っていたほうが、600kmや1000kmのときに生きてくるものがあるかもしれません。

そんなことを考えていると、最近お子さんを出産したばかりのスペースパンダ虫さんがご家族でお見送りにやってきていました。
自分はそんなに交流があるわけじゃないので(ベルを譲ってもらった恩はあるw)、仲のいい人たちに囲まれているのを遠巻きに見ているだけだったんですが、「出産おめでとう」くらい言えよなあ、社会人なんだし、とライド中に後悔していました(汗

7:00 スタート

車検を終えて、トイレを済ませてからのんびりめに出発です。
札幌市内は信号峠がひどいので、足を使っても仕方がないので追い越しもせずのんびりと進む、ん、ですが、さすがに遅すぎる。
ゆるポタやってんじゃねえぞ! と闘志がみなぎってきたところ(スタート前にのんびり行こうとか言っていたのは誰だ)に横からオレンジ色のジャージを着た超特急が追い越していったので、これ幸いと鉄夫トレインに乗ることにしました。

向かい風をものともしない力強い走りに圧倒されるんですが、ペースが速すぎて膝をやられる乗客が多数出るという諸刃の剣……!
「もうPIKAさんはタダ乗り禁止ね」と言われてしまったので、今後はむしろ前を抑えて快速ぐらいの速度にしてやろうともくろんでいますw

8:35 PC1セブンイレブン月形町店 41.6km

41kmを95分で到着は、向かい風なのに異常に速すぎますね。

この前の函館200はPC1まで38kmを84分だったけど、あの日は追い風だったからね?
ブルベ後にWtBさんが「ブルベでもパワメは大事。向かい風で踏みすぎないから」とツイートしてたけど、まさにそーゆーことなんだなあ、と実感しました。
(自分はひざーめーたーがあるので買わないと思うけど)

ここでは卵蒸しパンをインゼリーの「エネルギー」で流し込みます。

ちょっとトイレに行きたいけど並んでいるときは、炭水化物をとって体の水分を吸収させちゃうと1、2時間くらいもたせられるのでオススメ。


鉄夫さんはほかのメンバーと談笑しているので、ここから先は一人旅です。
ずっと向かい風は続くのですが、道民の森に入ってしまうと緩勾配になるのであまり気にならず、自分のペースでぬるぬると進むことができました。
浜益に向かって真西に進む時がいちばんきつかったかな?
山の中で自分を軽快に追い抜いて行ったヒルクライマーが、平坦区間で向かい風に苦労しているところに追いつくことができたので、体重が重いのも悪いことばかりではないなあ、と思ったり。

こういう風が強くて寒い日には、PBP用の反射ベストが役に立ちます。
ちょいとしたジレくらいの防風性能があるので、体幹を冷やさずにすむので実用的ですね。

11:04 昼食 レストラン海幸 100km

PC1からPC2まで70kmほどあるので、ここで早めの昼食をとっておくことにしました。
店に入ったほうが、トイレも使えるし椅子に座れるし、コンビニ飯よりかなりおいしいものが食べられますしね。
www.hamamasu.jp

本当は刺身定食を食べたかったんですが、向かい風で胃腸が冷やされていたので、万が一のことを考えて海鮮あんかけ焼きそばにしておきました。

言うほど海鮮要素はない(爆)んですが、白菜が大量に入ってビタミンだし、餡のおかげで体も温まったのでベストチョイスでした(と、いいながら、偶然居合わせた運営陣が注文している海鮮丼をうらやましく見ていたのだった……)。

店を出るとタバコを吸っていたおばちゃんから、
「今日は自転車のレースがあるの?」
と聞かれたので、
「札幌から増毛まで往復300km走るんですよ~。70人くらい出てますよ」
と答えると距離にびっくりしていました。
まあ、普通はそうよねw

そんなこんなで20分ほどで退店し、通過チェックポイントを目指します。

12:07 通過C1雄冬岬PA 116.4km

日本海側はトンネルが多く、よく走りに行く寿都から岩内にかけてもそんな感じなのであまり気にも留めていなかったんですが、ここは大型トラックも結構通るうえ、交通量も結構あるので冷や冷やしました。
やっぱり札幌からの最短経路だから普通に幹線道路なんですかね。
少し先行気味だったので集団にはならず、それでも前後に1人くらいは走っている状態ですたが、トンネルの中、後続車が追い越しをかける余裕がないくらい対向車がバンバン走ってくるのも怖かったです。

チェックポイントとなっている雄冬PAも対向車線側にあり、トンネルから出てくる車に警戒しながら渡る必要があって神経を使いました。


そそくさと写真を撮って次のPCを目指します。

折り返し地点となる増毛では春の味祭りが開催されていたんですが、14時までだというので
(140kmだから昼食入れても7時間強、ちょうど終わってるな)
と予想していたところ、普通に13時についてしまってルートは歩行者天国となっており、自転車のままでは乗り入れできません。

ここは迂回OKなので、あとで聞くとそのまま国道を進んでバイパスを行くのが正解らしいんですが、よくわからないまま入り込んでしまって規制がかかっていない町道を通ったりしました。
しかしそれも行き止まりとなってしまったので、自転車を降りて祭り会場にIN。

時間的にめぼしいもの(甘えびまつりでなければ食べられないもの)は売り切れていたんですが、唯一えびフリッターが残っていたので辛うじてゲットできました。

これで500円……、しかも冷めている……。
甘えびは恵山で食べるのが一番かなー。

13:28 PC2セイコーマートいとう増毛店 146.1km

いろいろとタイムロスしつつ7時間切りで146kmを走ってこれたのでいいペースです。
序盤で左ひざに違和感があったんですが、これはもう毎回のこと。
すぐにケイデンス主体の心拍数で走る方向に切り替えたので問題なしでした。
トラブル無く長時間走るためには、ショートクランクでギア比も軽くしてパワーをかけない走りに徹するのが良さそうです。

麦茶をボトルに補給して、インゼリーの「ビタミン」を飲み、ゆず大福で補給します。

セコマのいろんな大福シリーズ、ほんと好き。
去年の夕張メロン大福も最高だったけど、コンビニスイーツ界で一番おいしいんじゃないかなあ。

あとはほんと、コンビニでインゼリーが手に入るのには助かっています。
序盤は「エネルギー」、中盤で「ビタミン」、後半は「プロテイン」と飲み分けるのが最近のセオリー。
フランスにはこーゆーのがないからほんと大変だった……。
50kmに一度は補給できるので、ライド中に食べるものは塩熱飴くらいですね。

100kmくらい補給がないときはCOMPのグミを携帯することが多いかな。


リスタートして内陸に向かっていくのでここから登っていくのかな、と思いきや、登り勾配がほとんどないのでノーストレス。
風は収まって微妙な追い風風味といった感じで、空も晴れ間が見えてきました。

PCからいきなり300mくらい登らされるので警戒してたんですが、20kmかけての道のりなのでほとんど平坦ですね。
逆に下りはだらだらと続いてくれるので、獲得した重力エネルギーを120%使えるのではかどりました。
この日のコースは平坦か下りしかないという印象です。

途中、滝川市に入ってこちらでは菜の花祭り開催中とのことで黄色く咲き乱れていたんですが、立ち入り禁止の畑の横を通るばかりであまり堪能できず。
観光用じゃなくて、普通に産業用(菜種油が特産品らしい)なので仕方ないですね。

というわけで花を横目にPC3に到着。

16:34 PC3セブンイレブン赤平文京町店 211.9km

日が傾いてきたのでインナーをジオラインの厚手に変えて、ジャージに袖を取り付けていると鉄夫さんが到着。
「菜の花畑のところでパンクしちゃったよー」
とのことで、それで追いついてくるんだからさすがに速い。

自分はちょっとオーバーペース気味だったので一緒に走るのはやめて、おにぎりやらサクサクロールを食べたりのんびりして鉄夫さんを見送ります。
ちょっと今日はクエン酸を飲むのが遅かったかなあ。
むしろ最初に飲んでいたほうが疲労感が少なかったかも。


このあとはひたすら内陸部なので消化試合です。
農村部のきれいな舗装の一本道、純粋に走るだけならこれを超える楽しさはないですわ。
というか、先週に奥入瀬渓流で変えたTPUチューブの感触がすこぶる良かったです。

最後に残っていたのはMageneのEXAR TPUチューブだったんですが、これまで使ってきたものと違って300km走っても空気がパンパン。
さすが公式で「リムブレーキ対応」と謳っているだけのことはあります。
転がりがとにかくいいので、道がいい時はめちゃくちゃ快調です。
その代わり、乗り心地は硬めで路面が荒れると跳ねちゃうし、ひび割れがあると途端に速度が落ちるので扱いは難しいかも。
だけどこの転がりの良さは捨てがたいし、品質的にも(ようやく)問題なさそうなのでもう2本追加で買っておくことにしました。

当初の予定では滝川にある山岡家で夕食を食べようと思っていたんですが、おもいのほかPCから近いうえに、気温が低いから早く帰ってゴール後に食べることにして先を急ぎました。
Wtbさんから、東雁来の山岡家が本店(というか本部の隣)なんだよと教えてもらったので、そちらを楽しみにします。

18:25 PC4セブンイレブン美唄旭通り店 249.2km

PC4に到着したころが、ちょうど鉄夫さんが出発するタイミングでした。
30kmで10分差だとすると、ゴールまで30分差だなあ、ということで
「ゴール受付で会いましょう」
とお見送り。

残り50kmなので翼を授けてもらおうとしたら、残っているのはシュガーフリーのみだったので歯噛みします。
仕方がないのでモンエナをゲット。

別にどっちでもいいんですが、量が多いので飲み切るのがちょっと辛いんですよね(加齢感
寒いので銀座デリー監修の辛口カレーパンも購入。
レジにいた白金髪のギャル(!)が不慣れらしくて操作もおぼつかなく、
「140円のですか?」
「いや、200円のほうです」
など会話を交わして購入すると、そのあとで
「もしよかったらどうぞ」
とお菓子の入ったカゴを差し出してきたので感謝して塩レモン飴をもらったんだけど、そのあとの道中はずっと(あの娘、オレに気があるのかな)などとあらぬ妄想をしていました。

実はその後、オーナーがブルベ参加者のために「自転車乗りが来たらお菓子をあげてね」という粋な計らいをしていたことが判明するのだけど、余計なことを考えてしまったランドヌールおじさんは自分以外にもいたはずでしょうw


ギャル効果もあってゴールまでの道のりは快調。
残り50km、2時間半で走り切ればちょうど14時間を切れそうだぜ、ということで残りの足と相談しながら頑張り目に走って、最後は信号峠でやられたけれど想定通りの時間でゴール。

FINISH セブンイレブン札幌北丘珠店 304.7km

ゴール後は最短でレジに向かうため、インゼリーを買うことが多いです。

さてここからが札幌ブルベの最難関、ゴール受付までの移動です。
なにせ周囲は真っ暗だし、サイコンに経路は入ってないし、暗いし、道はわからないし、しかも疲れているので五里霧中です。
ここはGoogleマップに頼ることにして、音声ナビを骨伝導イヤホンで聞いてなんとか受付にたどり着くことができました。

ゴールには鉄夫さんのほか、膝の痛みでDNFしていたジブぽんさんや、先日一緒に走ったノザさんが奥さんと一緒に来ていたので談笑タイム。
ジブぽんさんが輪行のため鉄道駅まで移動するのが大変だったという話をしていたので、
「南こうせつの『北の旅人』って歌が好きで増毛のあたりを走っていると思い出すんですけど、『北へ帰るバスに乗った』のくだりがリアルでいいんですよね。鉄道走ってないから」
と、浜益~増毛までの海岸線でずっと歌ってた歌のことを話せたのが良かった。
ノザさんには通じたけど(北海道中膝栗毛のテーマソング!)、若手二人は知らないだろうからなあ。
youtu.be
ザバスとパイン糖が美味すぎて一生居座りたくなってしまうところ、残された使命を思い出して席を立ちます。

ブルベの締めは、山岡家で決まり!!!

いやー、プレミアム塩とんこつラーメンがいつもの300倍プレミアムに感じる。
山岡家、Tシャツをもらうくらい好きだったんだけど、カロリー多すぎるから最近はブルベの前後じゃないと食べたらダメな制約を自分に課しているんですよ。
そのせいもあって余計においしく感じました。
ああ、この瞬間のために300km走ってきたんだなあ。

たまゆらの杜

ブルベ終わりはやはり定宿となっているスーパー銭湯へ。
www.e-u.jp
すり剥けた尻の皮膚に薬湯を染み渡らせて、寝湯の泡で体をもみほぐして、のぼせてきたら露天風呂で外気浴して、みたいなことをしていると整う整う。
サウナなんか入るより、ブルベで300km走ったほうが整うのにねえ。

たまに仮眠室が埋まってしまうのがスーパー銭湯の怖いところですが、この日は余裕があったので快眠。
あと全然関係ないんですが、だだっ広い空間にマットが並べてあって人がゴロゴロ寝ているのを見ると、ルデアックの体育館のことを思い出しますね。
あー、次のPBPは2027年か~。
円安になってたら考えよう。

帰宅中のあれやこれや

朝は普通に5時に起きてしまって、温泉を1セット決めて華麗にチェックアウトし、なか卯へ向かいます。

なか卯はカツ丼が一番おいしいと思っているんだけど、メニューのずっと奥のほうにあるし、注文してから「時間かかりますけどよろしいですか?」とか聞いてから作り始めるし(ほかのメニューは確認前から作り始めるので余計に遅くなる)、運営側はなくしたいメニューなんだろうなあと感じているのでなるべく食べて応援しています。

ちょうどこの日は日本縦断ギネスチャレンジ中の篠さんが北海道に上陸していて、長万部のセブンイレブンで休憩する予定になっていましたた。
函館から120kmだからAve30km/hとして4時間弱くらいかなあ、くらいに思っていて、うまくいけば応援できるだろうともくろんでいたんですが、それよりも30分以上早く長万部を通過しており、自分がついたころには休憩さえもパスして余市に向かっているという怪物っぷり。

その後無事にギネス記録を更新するどころか、男女合わせても世界で2番目というヤベー速さをたたき出していてマジやばかったです。
www.cyclowired.jp

2600kmを148時間48分 / 6日間と4時間48分というと、1日にだいたい400km。
海岸線を走るからAve25km/hで16時間走って8時間寝て、みたいな想像はできますが、それを6日間続けるスタミナが信じられないですね。
自分が走ってきたPBPは1200kmで制限時間は90時間、およそ4日間で泥のように疲れ果てたのでその大変さがよく理解できます。

そういえば毎年GWに開催されるRM1900は制限時間が190時間。
randonneurs.tokyo
そういう意味では意外と人権があるのかも……?
来年は大阪〜千歳だという噂も聞いたので(千歳から帰ってくるのが面倒だけど)頭の片隅にでもいれておこうかな……。