洞爺湖ライドから一日おいて、新篠津村で開催されるTOUR of KAMUIに参加してきた。
http://hokkaido-cycling.jp/event/tour-kamui2020/4042.htmlhokkaido-cycling.jp
札幌を早朝に出発し、ホテルで朝ごはんを食べてこなかったので途中の江別市の松屋に寄って牛皿定食にトロロを追加して精をつけておいた。
集合場所であるしんしのつの道の駅は駐車場が大混雑で、
「ツール・ド・カムイってこんな大人気なイベントなんだ!!」
とびっくりした。
が、そのうち9割は併設されたキャンプ場のお客さんだった模様。
洞爺湖もそうだったけど周りのほとんどのキャンプ場が新型コロナの影響で休業しており、そんな中でも抜け駆けして感染対策をしっかりとってオープンしているしのつ公園キャンプ場のみが大繁盛しているのだった。
見ると何百というテントが隙間なくびっしりと設営されており、蜂の巣や蟻塚のようだった。
これぞ「ザ・密」といった状況。
多分彼らは似たような建売住宅が地平線の先まで続くような新興住宅地に住み、そして休みの日は似たようなテントが無限に立ち並ぶキャンプ場に来て一生を過ごすのだろうな。
閑話休題。
兎にも角にも初めてのサイクルイベントへの参加である。
受付まで行ってみると参加者はだいたい50人くらいいる感じだった。
大体の人は札幌近郊の常連さんらしく、スタッフと前回開催された石狩川沿いのイベントの話などをしていた。
参加者のうち、カーボンホイールを履いたようなガチ勢はAクラス、中級者はBクラス、初心者はCクラスで分けるとのこと。
自分は初心者なので謙虚にCクラスに入った。
まったりと走り出してまず感動したのは、周囲から聞こえてくるクリートの脱着音。
何をするわけでもない、ただ大勢で走っているだけなのにテンションが上がってしまう。
新篠津村は村というだけあって周囲は田んぼばかりで車も人もほとんどおらず、そんな平坦な道を20〜25km/hくらいのスローペースで走る。
一人だと自分が出せる限りの最大速度を出してしまいがちなので、疲れないという点では良い。
その代わり、途中でいい景色を見つけても、勝手に隊列を離れて写真を撮ったりできないのは口惜しかったりもする。
スタッフが要所要所で写真を撮ってくれるので痛み分けではあるのだが。
(写真の画質は悪い)
ほぼほぼ疲れもなく第1エイドに到着し、永遠のように長い休憩時間を経て再出発。
ここから本日の山場だという、当別湖までのヒルクライムが始まった。
先導するスタッフの方は10km/h以上でスイスイ登っていく。
自分は常日頃は登りだと5km/h程度でゾンビのように這い上がるんだけど、今日ばかりは引き離されまいとして必死で漕いだ。
すると、思いの外スルッと登って頂上に到着して拍子抜け。
あとで調べたら3km100mくらいの緩斜面だった。
まあ、いろんな参加者がいるからあんまり厳しい坂は走らせられないよね~。
ここからはダム湖の周辺を最高に気持ちよく駆け抜ける。
道も風景もほんとにいい、のだけど、やはり隊列から逃れられないのはもったいない。
自分のペースで停まったりダッシュしたりしたいという欲が常に心のなかで鎌首をもたげている。
自分はやっぱりぼっちライドのほうが好みなんだな。
第2エイドでは待望のソフトクリーム!
(なぜか)別海町のミルクを使っていてとても濃厚。
(アイスは小さい)
せっかく群れているのになんのコミュニケもとらないのはもったいないと思い、ケルビムのランドナに乗っているおじさんに
「超かっこいいですね」
と声をかけた。
40年前の自転車をレストアしたとかでピカピカで、トゥークリップにWレバーの本格派レトロスタイル。
ギアも少ないのに坂で猛烈に駆け上がっていたのが印象的だった。
ケルビムと言えばこの前BSフジで見たエスプリジャポン*1で、フルオーダーのかっこいい自転車を作っているのを見たので、そんなに昔から自転車を作っていたとは思わなかった。
www.cyclesports.jp
ソフトクリームを食べた後は田園地方をぽたぽたと走って第3エイドへ。
トマトの水分だけで作ったという無水カレーはスパイシーで美味しい。
キムチも美味しかったけど、帰宅後に妻から「にんにく臭い!」と怒られてしまった。
その後はのんびりと走ってスタート地点の道の駅に到着して、完走証をもらって終了。
とにかく超スローペースだったので70km走っても疲労度はゼロ。
心情的にはもう一周全速力で駆け抜けたい気持ちだったけど、ここから函館まで帰らなければならないのでぐっと我慢。
群れて走ってみて分かったのは、「自分は群れて走るのに向いてないな」ということ。
イベント自体が悪いわけではないんだけど、好きなコースを好きなペースで走って好きなものを食べる、それこそが自分にとってのサイクリングの三大楽しみだということが浮き彫りになった。
まあ、イベントの性質自体が仲間同士でワイワイ走る系だった感じはしたので、余計そう感じたのかもしれないけれど。
ただ、スタッフの人がどんな景色を見せたくて、どんなものを食べてもらいたくてコースを考えたか、みたいな思いが伝わってきたのは良かったかな。
サイクルイベントはおもてなしの気持ちで作られるものなんだな、と感じた。
コースはRIDE with GPSで公開されているので、それを参考にソロライドのコースを計画してみようと思った(ひどい)