PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

2023年のブルベ参戦計画

今年最後のブログ公開というわけで、2023年のブルベ参加計画を発表!

Audax japanのホームページに掲載されている開催予定を見てみると、今シーズンは528ものブルベが開催されるとのこと。
www.audax-japan.org

うち、北海道で行われるのはR東京の稚内シリーズを含めて39本となっている(多分)けど、とりあえずの参加予定は以下のとおり。


開催日

距離

出発地

イベント名

参加予定

2023/5/4

200

北斗市

BRM504北海道200km函館



2023/5/13

300

札幌市

BRM513北海道300kmトトロ



2023/5/20

200

八戸市

BRM520札幌200km十和田クラシック



2023/5/27

400

札幌市

BRM527北海道400km様似



2023/6/3

600

滝川市

BRM603北海道600km宗谷岬



2023/6/10

300

札幌市

BRM610札幌300kmきのこの山



2023/6/17

600

札幌市

BRM617北海道600km紋別



2023/7/1

300

函館市

BRM701北海道300km函館



2023/7/14

1000

札幌市

BRM714北海道1000km摩周湖



2023/7/22

400

音更町

BRM722北海道400kmトカプチ朝駆



2023/9/17

400

函館市

BRM917北海道400km函館



2023/10/8

200

札幌市

BRM1008札幌200km薄野


BRM504北海道200km函館

まずGWは地元の函館200で足慣らし。
sappwind.sakura.ne.jp
本当は遠征したかったけど、たぶん4月の残務整理があって全部は休めないから、このくらいで納めておくのが良さげ。
2回走ってモチベが上がらなかったところ、今回は新コースになるのでちょっと楽しみ。

BRM513北海道300kmトトロ

続いて2022年にも走っているトトロ300。
これは雨でも完走できたので相当なことがない限り大丈夫なはず。

5月20日の十和田クラシックは、好きなコースなんだけど前乗り後泊で2泊3日になるため、旅費のことを考えるとビミョー。
いちおうエントリーしといて、天気が良かったら前向きに検討する感じ。

BRM527北海道400km様似

その次の週の様似400が大本命。
sappwind.sakura.ne.jp
ブルベの2023年シーズンは11月から始まっていて、すでにウナギ600を完走しているのでSR取得に必要なのは400、300、200の3つ。
200と300は根性で乗り切れるだろうけど、何が起こるか分からないのが400キロ。
実はまだ1回しか完走したことがないし、7月までに挑戦できるのが2回しかないのでヤバい。
(6月にも設定しといてくれよ~)

最悪のケースを考えて、6月のBRM610東京400kmぐるっと伊豆イチにエントリーしておいて、様似でダメなら遠征して取り返すしかないと思っている。

BRM603北海道600km宗谷岬

6月に入って宗谷岬600には出ておきたい。
本当は既に600キロは走ってるので必須ではないんだけど、ブルベの練習はブルベでやるしかないし、宗谷岬に行くと本州最北端の証明書がもらえるのでちょっと頑張っておきたいところだ。
pikacycling.hateblo.jp
根室の最東端は2021年にゲットしているので、残すは九州の最南端と最西端になる(遠い)。

次の週のきのこの山300は△マークで、遠征費との兼ね合いからトトロで完走していたらDNSする予定。
同様に紋別600も、宗谷岬で完走していたらDNSするだろう。

そのあと地元の函館300は出るとして、迷っているのが摩周湖1000。
1000kmのブルベを走っておくチャンスはここしかないんだけど、日程がなあ。
金曜日(平日)の4:00スタートだとして戻ってくるのが月曜日(海の日)の7:00。
行きと帰りはJRを使うとしても、木曜金曜の2日休まなきゃならないのが地味に辛い。

BRM722北海道400kmトカプチ朝駆

翌週は今年も開催される100周年で、旭川400は今年走っているので出るならトカプチだろうな。
音更町までJRで前乗りすることを考えたら、遠征費的に摩周湖は回避しておくのが良いかもしれない。
というか様似でダメならこれが最後の400㎞チャンスになるから怖い。

8月のヘブンウィークは楽しそうなんだけど、お盆明けに予定が入っているので華麗にスルーすることにして、残りは函館400(今年のリベンジ)と薄野200で〆るという感じかな。
すすきの200は北海道のランドヌールの全体の〆という感じがするので、一度は顔を出しておきたい。


そんな感じで2023年はお盆明けのイベントのため微妙に制限された一年になりそう。
本当はもっと気軽に自転車旅行などにも行きたいんだけど、それは来年以降かな。

とりあえず今年最北端を制覇できたら、最西端の平戸岬を目指したい。
伊丹空港まで飛行機で行ってフェリーで大分、そこから阿蘇山経由で長崎を目指し、だいたい一週間くらいの旅になりそう。
あとはビワイチもやりたいし淡路島も一周してみたいし、行ってみたい場所はたくさんあるんだけど今年は保留。
体力があるうちに辛いことからクリアしていかないとね!

2022年の自転車生活振り返り

ブルベ界の大先輩であるちぶおさんが2022年の振り返り記事をあげていたので、自分も真似してみることにした。
tibu-log.com

いつかポークチャップ食べに行きたい。

1月

冬なので外に出られずZWIFT生活。
この頃はPIST6を見ながらZWIFTするのにハマっていた。

残念ながら全然当たらず、最初に入れた1,000円を使い切ってしまったので最近はもう見ていない。

2月

PIST6を見なくなったのは、土日に冬登山に出かけるようになったのも原因の一つ。

やっぱり休みの日は外でアクティブに過ごしたいものだ。

3月

アクティブに過ごしたいがあまり、スノーハイクを買って冬登山するようになってしまった。

相変わらず滑るのは下手くそだけど、オフシーズンのスキー場を独り占めできるのは超楽しい。

4月

4月はなんといってもしまなみ海道に行けたのが大きかった。

年度はじめの忙しい時期だったけど、この年は7月が繁忙期だったため比較的休みが取りやすかったのが功を奏した。
またその時期を狙って再戦したい。

5月

待望のブルベシーズンスタート、の初戦はDNFしてしまったけれどその次に挑戦した十和田クラシック200はむちゃくちゃ楽しかった。

ZONDAを買ったこと、そして奥入瀬渓流が最高に美しかったことが今年ブルベを走りまくれたパワーになった。

6月

調子に乗って函館300、トトロ300を連覇できたのはいい思い出。

300kmは初めてだったけど、去年の知床でナイトライドを経験していたのが良かった。

7月

魔の30連勤を経てようやくロードバイクに乗れるようになったのが嬉しかった。

本当は7月が北海道で自転車に乗る最高のシーズンなんだけど、この悔しさは2023年にとっておこう。
(来年は3月4月が繁忙期)

8月

前半はニセコヒルクライムに出場。

鈍重なクロモリでデュラカーボンを追い抜く喜びと言ったらないね!(成績は下の上くらい)

後半は北の国から400を完走。

400kmも初めてならば雨天ブルベも野宿も初めてで、うまい言い方は見つからないけどこの距離を越すと「自転車バカ」感がある。
そのおかげかこの頃から札幌勢にも自分の存在が認知されてきた気がした。

9月

函館400が開催されてたんだけど、 2日間とも雨の予報だったので(旭川を完走してたし)DNSしたのが唯一の思い出。

ずっと地元で走ってなかったので、それを取り戻すようにお気に入りのコースを走っていた。

10月

やはり最大の思い出は石狩200。

記念ブルベというだけあって参加者も多く、往路と復路が重なるコースではお互いに手を振り合って励まし合い、感動的なブルベだった。
走り終わった後に鉄夫氏や先に登場したちぶおさんなどなど、いつもTwitterでしか交流していない方々と会えたのも大きな収穫。

11月

何をとち狂ったのか、いきなり東京まで遠征してウナギ600に挑戦したのが11月。

これまで何本もブルベを走ってきて初めて後遺症に悩まされたり(完治)、寝坊で貯金を食い潰したりと色々いい経験になった。

12月

そして再びの冬は、相変わらず平日はZWIFTして、休日は冬山登山。

冬は冬の楽しみがあれば全四季を楽しめる。

そして2023年へ

そんな感じで、着実に自転車バカへと歩みを進めた一年になった。
多分2023年は人生で一番狂った年になるであろう。

アピデュラのフレームバッグを購入

今回600キロブルベに参加するにあたって、新兵器を導入していた。

https://www.tokyolife.co.jp/shop/twstore/060-0159-0619-1921
それがアピデュラのRACING FRAME PACK 2.4L。

ランドヌ東京のN2BRMではリモートブルベカードを使うため、iPhoneの充電を常に気にしている必要があった。
通過チェックポイントでは事前に用意するフォトチェックフレームと合わせて、レシートとか店名を一緒に撮影して、ゴール後にGoogleドライブから提出する必要がある。
これまでモバイルバッテリーはトップチューブバッグに入れていたんだけど、20000mAhの巨大なものなので、これとiPhoneを入れたらいっぱいになってしまう。
本来トップチューブバッグには補給食を入れてライド中に食べたいので、どちらを優先するかというジレンマを抱えていた。

それともう一つ、色々と電化製品を持っていくにあたって、どこか安全に充電できるスペースが欲しかった。
サドルバッグはぎゅうぎゅうに閉めてしまうのでイヤホンは入れられないし、トップチューブバッグは真上にジッパーがあるため微妙に雨濡れに弱そうだった。
特にAftershokzは充電の端子がマグネットで心許なく、なるべくゆったりしたところで充電させてあげたい。

そこで、ジッパーがサイドにあって防水対策が十分なフレームバッグを購入することになった。
トップがアピデュラなのでフレームもお揃いにしたんだけど、残念ながら微妙に色が違ってしまった。

アピデュラのバッグにはExpeditionとRaceの2系統があって、前者がグレー、後者がブラックとなっている。
で、Expeditionのフレームバッグ(3リットル)がこちら。

これはトップチューブの下を全部使ってしまうので、これだとボトルの納め方が難しくなる。

対するRaceのフレームバッグ(2.4㍑)はこう。

後部が斜めにカットされているおかげで、飲み物のボトルをシートポスト側のホルダーに入れることができる。
この違いが大きかったので、涙を呑んでRaceモデルにすることになってしまったのだった。
トップチューブバッグの方をメルカリで売ってしまって、こちらも黒のレーシングモデルにしてしまおうかと画策している。

それはともかく、ドリンクをシートポスト側にした影響は実際使ってみるとそれほど感じなかった。
ブルベではそんなにめちゃくちゃ漕ぎまくるわけじゃないから、ドリンクを飲みたいときにちょっと回すのを止めて取り出せばいいしね。


ブルベ中には主に家電製品入れとして、電池やモバイルバッテリー、予備のライトや骨伝導イヤホンを入れておいた。
それだけだと中身がスカスカなので、後半は交換用の手袋だったりウィンドブレーカーだったり、軽いちょっとしたものを突っ込んだりできて結構便利。

中のものを出し入れするには停車する必要があるけれど、サドルバッグに比べてアクセスが断然楽なので良かった。
フレームバッグにはベロに隠れて両サイドにジッパーがあり、右手側がメインの荷室、左手側は仕切りがあって薄い小物入れになっている。
左手側は容量がほとんどないから、どうせなら両側からアクセスできた方が便利そうだったんだけど、使い終わった充電池をとりあえず突っ込んでおくくらいの使い方をした。
メインの荷室からはコードを引き出す穴もついていて、サイコンや前照灯に充電しながらの使い方もできるようになっていて、かなり考えられた作りで感心した。


走りへの影響はほぼなし。
ダンシングしても足に当たらないし、重心が下にあるから装備が増えていても全然気にならないし、フレームバッグ、マジで便利。
逆に遠距離じゃないのならトップチューブいらんかもしれない。

問題は、これを機にサドルバッグもアピデュラに変えちゃくなっているところ。

https://www.tokyolife.co.jp/shop/twstore/060-0159-1233-1922
どうせなら全部同じメーカーで揃えた方がかっこいいしなあ。
トピークのバッグローダーよりも軽いしダンシングでの揺れも少ないらしいのでかなり迷っている。

VAAST bikes A/1が気になる

シクロワイヤードの記事を読んで一目ぼれしてしまった。
www.cyclowired.jp

ツボに入ったところは以下のポイント。

  1. いま流行のグラベルロード
  2. フレームがマグネシウム製(珍しい!)
  3. フロントシングル&電動シフトを選べる
  4. 油圧ディスクブレーキ
  5. 最上位グレードでもお求めやすいお値段
  6. カラーリングが好み

www.jp.vaastbikes.asia

グラベルロードなら用途が違う!

そろそろもう1台自転車を増やしたいな、という漠然とした欲望は前からあったんだけど、正直な話、ラレーCR-Aちゃんがいれば他にロードバイクはいらないんじゃ感が強かった。
なにせSORA組クロモリエントリーロードのくせに600kmブルベを完走できちゃう実力を持っているんだから、これより上のグレードのバイクが必要になるシチュエーションが思いつかない。

後何十年かたって老いさらばえて体力も脚力も落ち、
「もうカーボンじゃないと乗れないのじゃ」
となるまではいらないんじゃないかな。

だけどグラベルロードならば守備範囲が違う。

VAAST A/1はオールロードバイクなので未舗装路だって普通の道だって走れるし、自転車の楽しみ方が広がる一台になろうことが予想される。

フレームがマグネシウム

次に買う時はカーボンよりもパナソニックのチタンがいいなあ、と思っていたんだけど、それは見た目もさることながら素材の物珍しさにあった。
チタン製っていうだけでかっこいいじゃないですか。
だけどレビューを読む限りではチタンとクロモリとの差は小さいみたいだし、強いて言えば錆びないことぐらい?
それならチタンじゃなきゃダメな理由もなかろうもん、と思い始めていた。

その点マグネシウムのバイクに乗っている人はほとんどいないし、物性が鉄やチタンとは全く違うのでちょっと面白い乗り味が楽しめそうだ。
アルミより軽く、チタンより丈夫という謳い文句は眉唾にしても、割引して考えても魅力的だ。

合金だから燃えないし、セラミックコーティングでアルミ並みの耐腐食性能もあるというのが嬉しい。

最上位グレードが素敵

コンポはいろいろ選べて、最安はGRXの2×10速を積んで31.5万円。
その上はGRXの1×11速で42万円。
最上位グレードはSRAM Rival eTap AXS 12sを積んで47.8万円。
3つ比べたら断然お買い得なのは最上位グレードでしょう!

600kmを走るとFメカの変速がストレスになるからフロントが1枚になるだけでも嬉しいところを、電動シフトまでついてくるのは魅力的すぎる。

フロントシングルだと当然選べるギア比は少なくなるんだけど、いま自分が乗っているSORAは2×9だし、アウターとインナーでかぶっているのもあるのでシングル12速あれば全然カバーできそう。
これは逆に、デュラエースみたいな2×11速に乗っていない自分だからこそ許容できるポイントだと思う。

当然ディスクブレーキも油圧だし、むしろロングライド向けなのでは? という気もしてくる。

お値段が許容範囲

対抗馬はこの前カタログを見ていたDOMANE SL6。
これがだいたい50万円なので同価格帯だけど、真面目にラレーちゃんの上位互換を探すとこのぐらいになるし、逆に言うとこれ以下のグレードを選ぶのではもう1台増やす意味がない。

微妙に悩みどころなんだけど、これをeTapにしようとすると一気に67万円になるのでグハッと叫んだ。
同じRival etap AXSでこっちは2x、A/1は1xなだけなので、フロント1枚削るだけでこの差は大きい。

色味が好みっぽい

ラレーちゃんとは微妙に違うきれいな赤で、ボルドーかワインレッドみたいな色合いは好み。
チェーンステーに幾何学模様が入っているのもカッコいい。

高い買い物だから実写を一度見てから決断したいんだけど、東京に行くと実車を置いてあるお店もあるようだから、遠征のついでに見てみるのもアリか。


オールロードバイク・レボリューションの影響が大

最近買ったオールロードバイク・レボリューションが面白かったというのもある。

太いタイヤを履くことができて、舗装路でも未舗装路でも自由に走れるロードバイクが最強になるんだぜ! ということを理論づけて説明していて非常にためになった。

速く走るというよりも、快適に走るための考え方、と言えばいいだろうか。
その考え方にVAAST A/1はぴったりとハマっている気がする。

‎BC STATION 自転車情報発信基地:Apple Podcast内の#005 ヤン・ハイネさんの提唱する「オールロードバイク」速く快適な自転車の要素って?

アメリカから個人輸入してもいいんだけど、ブレーキの左右入れ替えとかがあるからショップ経由での購入を推奨しているとのこと。
funq.jp
あまりに気になりすぎるので、近いうちにショップに行って問い合わせしてもらおうかと思っている。

BRM1105ウナギ600【東京観光編】

今回は600kmブルベ完走後のあれやこれやなど。

ゴールしてからしばらくはコンビニの前に座り込んでへばっていた。
最後100kmくらいはアベレージこそ時速15㎞だったけど、信号ダッシュで頑張りすぎたせいで体中のスタミナを全部使い切った感じ。

それでも10分くらい休んでいたら動く気力が出てきたので、ホテルに戻ってロードバイク輪行袋に収納して部屋に戻った。
東横インなので従業員用の通用口の方に置かせてもらうこともできそうだったけど、部屋まで持ち込んだ方が荷物の整理がしやすくて捗る。
基本的に、大手チェーン店のホテルならば、袋にさえ詰めちゃえば持ち込み拒否されることはないと分かってきた。

東横インは設備もきれいでランドリーもあるし、わりということないんだけど朝食が豚の餌級なのは勘弁してほしいところ。
最終日だけ朝食を食べに行ったけど、たんぱく質が茹でウィンナーと肉団子のみ、ほかはキャベツの千切りと酸っぱい春雨ぐらいで、まったく食指が動かなくて参った。
まあ、納豆と白飯とみそ汁だけありゃいいんだけどね。


部屋に戻ってまずは着ているものを全部洗濯して、洗濯が終わるまでは起きていたけど乾燥に入って寝落ち。
起きたら22時を回っており、周りの飲食店は軒並み閉まっていたので痛む足を引きずりながら昨日(じゃなかった一昨日だ)に引き続きジョナサンへ。
地元にはないチェーン店なので連チャンでも許せる。

秋の限定セットのうち、前回はカキフライセットを頼んだので今回はステーキセットを注文。

しかしファミレスのステーキは筋張っていて食えたもんじゃなかった。
ラストオーダーが迫る中、おつまみカキフライも注文して事なきを得た。


翌日は疲れ具合を見て軽く観光してから帰る予定で、元気だったら横浜に行ってガンダムを遠くから眺めたり中華でも食べて輪行で戻ろうかとも思っていたのだけど、歩くと辛いので川崎巡りに変更。

まずは多摩川沿いを走って川崎大師の仲見世へ。

とんからとんと包丁を鳴らして飴を切っているのがこちらの名物らしい。
交通量の多い道を走って排ガスでのどをやられていたので、咳止め飴を購入。
その後突き当りまで行ったところでローディの群れが一軒の店に入っていったのでふらふらと後をついていくと、葛餅ならぬ久寿餅のお店だったので期せずしてご当地スイーツをゲット。


その後は境内を見て回って、昼食は川崎屋へ。

ここは将棋の永瀬王座の生家ということもあり、将棋ファンなら一度は寄ってみたい聖地として有名。

正直なところファンのひいき目で美味い美味いと言われているんじゃないかと15%ぐらい思っていたんだけど、ちゃんと家系でスープはガツンと豚臭くてめちゃくちゃ美味しかった。

くきわかめのトッピングも嬉しい。


空港に戻る途中では、そういえば初日に大鳥居にブルベの無事を祈ってちゃんとゴールできたわけだしと、穴森稲荷神社にお参りに行くことにした。

ここでは二人組のローディから
「そのロードバイクいい色ですね」
と話しかけられたんだけど、普段なら
「稲荷神社の鳥居に合ってていいでしょうwww」
ぐらいの軽口をたたくんだけど、疲労が残りすぎていたので
「あ、ありがとうございます」
ぐらいしか返せず後悔した。

ここでのお目当てはANAとのコラボの御朱印帳。

表紙が透かし彫りで、海と空の部分にはラメが入っていてめちゃくちゃ奇麗。
単体で3,500円で、
「4,000円出すと限定の御朱印も追加できますよ」
と言われ、7,500円は高いなあと思いながら了承したら普通にトータルで4,000円だったので良かった。

ここは敷地内にお百度参り用の山があったりと都会らしい工夫があって、結構楽しいスポットだった。
必勝祈願の砂を持ち帰れるとのことだったけれど、備え置きの紙袋だとこぼれてしまうし、ジップロックか何か持ってきた方がいいかもしれない。


最後は大鳥居まで戻って、ベンチで海を眺めながらまったりと。

空港から出るときに使ったアンダーパスを使って中に入れたのはいいけれど、立体交差で行きとは使える道が違うのでまた散々迷った。

それと自転車の預け入れは、羽田空港は自動預入機がメインだけどそっちだと入らないので、ずっと手前のAカウンターを使う必要があってかなり歩かされた。
さらには検査員が来るまで10分くらい待たされた上、ツールボトルを取り出して見せろとかめんどくさいことを言われるのでなかなか大変。
函館空港だと大きめの金属探知機を通して終了なので、だいぶ楽だった。


自転車を預けた後はお土産を買ったりして、残りの時間はANA JCBワイドゴールドカードの威力を発揮してラウンジで休憩。
パワーラウンジとはよく名付けたもので、自分の前に乳児連れの親子三人組が入ろうとして一人1,100円というのを聞いて引き返していた。
パワーラウンジ、力ある者が集いし場所……!

疲れを取るためにマッサージ屋さんにでも入ろうと思っていたんだけど、いまはやりの無重力マッサージ(12分300円)が普通に良かった。
アキレス腱の痛みも家に帰ってロキソニンテープを張ったら治ったし、人のマッサージが効くというのも気持ちの問題だと思う。

飛行機に乗って北海道に戻ると、雨あがりなせいもあって鬼のように寒く、サイクリングシーズンの終わりを感じさせた。
東京だとほぼ通年乗れて良いが、だけどあの交通戦争に巻き込まれるのは辛い。
藪から飛び出してくるエゾシカやらヒグマやらに警戒しているくらいの方がよっぽど平和でいい。
田舎ネズミと都会ネズミの寓話じゃないけれど、たまに行くぐらいが自分にはあっているのだろう。


とりあえず無事に600kmを完走して、残るは400,300,200の3本。
春からは負けられない戦いが始まるので、それまで体がなまらないよう、しっかりZWIFTでトレーニングを続けていこうと思う。

BRM1105ウナギ600【後編】

前回はここまで300㎞を走ってようやくウナギにありついたところまで。
pikacycling.hateblo.jp

そしてウナギ600参戦記の後編は、ここまで来た道を300㎞走って帰るだけの行程となる。

最初で最後のPCである鷲頭駅前に着いたのが18時くらい。
割と山岳が多い函館300でも17時間くらいで走破しているので、平坦なのにこれだけかかるとは(ウナギや海鮮丼を食べてるとはいえ)やはり都会の信号峠は恐ろしいのだと分かった。

600kmブルベの時間制限は40時間なので、残りは22時間(0時スタートだと計算が楽で捗る)。
300㎞÷15km/h=20時間と計算しても、だいたい2時間くらい貯金がある計算になる。
これなら仮眠を含めても十分完走できるだろう。


ここからは暗い夜道を延々と戻る。

そしていきなり田んぼの真ん中に派手なラブホテルがあってビビる。

風向きは微追い風になってくれたので快適そのもの。
Aftershokzで空気階段のラジオを聴きながら延々と漕ぎ続ける。
一切特筆する出来事がないままに走り続けて、通過チェック5の御前崎のファミマには21時に到着。

ついにここで目標時間を上回ることができてほっと一息。
復路は16km/hペースで計算しているので、なにか大事件がない限りは確実に完走できそうな予感が漂ってきた。


焼津の街を走っているうちに、徐々に眠気を感じてきた。
さすがにスタートしてから400km、ほぼ24時間たつと眠くなってくる。
途中でコーヒー休憩をはさんだり、人がいないことをいいことに歌いながら走り続けて通過チェック6の清水市に到着。

さて、ここから課題になるのが「仮眠をどこで取るか問題」である。
多いのは浜松市内の快活クラブ浜松都盛店を使うパターンらしい。
でも浜松あたりではまだまだ元気だったし、風向きも良かったのでついつい先に進んでしまった。

あとでTwitterを見て良さそうだと思ったのが、スーパー銭湯の「エキチカ温泉 くろしお」
spa-kuroshio.com
コースからもほど近く、かなり良さそうな感じだったけど後の祭り。
こちらは快活CLUBの一択しか選択肢を持っていなかったので、清水市にある快活CLUB清水春日店を狙っていた。
コースから2.5kmほど離れているけれど、シャワーも個室もあるし完璧だ。

ここをキャンプ地とする!

ブレードロックでがっちり施錠して入店し、モバイルバッテリーを充電しつつまずはシャワーへ。
(ここはシャワーにタオルを置いていないので要注意)
体を洗ってさっぱりしたあとは、J-1クリームを塗りなおしてここまで温存していたカステリのビブショーツに履き替えた。
そのあとは個室に戻ってiPhoneとVivosmartでアラームを1時間後の午前2時にセット。
音を鳴らすと周りの利用客に迷惑なので、バイブのみの設定にしておいた。


それから泥のように眠りについて、ハッと目を覚ます。
時計を見ると時間は午前4時!
2時に起きる予定が、2時間も寝過ごしてしまった。
毛布の上にiPhoneを置いていたせいで、振動に気づかず寝過ごしてしまったようだ。
全身の血の気が引いていくけれど、とにかく即座に身支度を整え、といっても寝る前に全部着込んでいるので40秒で支度を終えて店を出た。


2時間の寝過ごしは厳しいけれど、2時間残しの38時間でゴールする計画だったのでちょうど貯金がゼロの状態。
残りの180kmを15km/hで走り切ればギリ間に合う時間帯だったのが助かった。

あとで鰻タイムラインを見ていたら、ホテルの立派な部屋からおやすみツイートから寝坊したツイートまで8時間過ぎていた人もいて(さすがにDNFしていた)、逆にむしろ快活の硬いマットのおかげで途中覚醒できて幸運だったたのかもしれない。


気ばかり焦るけれど微妙な向かい風で速度は上がらない。
はやる気持ちを抑えきれないままに由比バイパス横の太平洋岸自転車道に入った。
すると、自転車道は右車線のさらに右側を通っているため、対向車のハイビームがまともに目に入ってきて前が全く見えない状態に。
そのうえ道はテキトーにクランクしているので、気が付くと目の前に壁が迫ってきていて慌てて急ブレーキ。
なんとか横に倒れて正面衝突を避けたけれども、ここはマジで危険だった。


静岡に入ると夜が明けてきて、富士山もよく見えるけれども写真を撮ってる余裕もなく、ひたすらに走り続けるだけ。
ここから箱根の峠に入っていくのだけど、沼津市側からの登りは斜度がゆるやかで助かった。
だけど寝坊したせいでちょうど通勤通学のタイミングにハマってしまったのは大誤算。
信号のほかに横断歩道を渡る子どもを待つのに足止めされたりとさんざんな目にあった。
まあ、セーラー服の女の子と一緒に並走するのは学生時代を思い出してちょっと楽しかったりしたけれども。

疲れもピークに達して途中で何度か休みつつ、どうにか峠を登り切って通過チェック7に到着。

疲れ切っていてただ生存確認のための写真を撮ることしかできないレベル。

だけどどうにか貯金が30分で来たので、少し気持ちに余裕が出てきたので、おにぎりで朝ご飯を食べてから再スタート。

元気になってきたのでようやくまともな富士山の写真を撮れた。


ここから熱海までダウンヒルだけど、めちゃくちゃな急斜面なのでブレーキを握りしめてズルズルと滑り落ちるだけで、全然スピードを出せないのには参った。
さらに熱海の街は観光客でごった返しているうえに急坂でヤバい。
上り坂で勢いよくペダルを踏んだらチェーン落ちしてしまい、慌てて歩道に入って確認したら、スプロケットの裏側にチェーンが入り込んでおり、ホイールを引っ張ってもなにしても抜けなくなってしまった。
(これはオワタ)
こうなったらチェーンを切るしかないと覚悟を決め、これでDNFするなら仕方がないと証拠写真を撮るためホイールを持ち上げたら、どうしたことかすんなりとチェーンから外れて九死に一生を得た。
あれはなんだったんだろう……。


そして熱海のあたりでは翌日スタートの方とすれ違っていた模様。


仮眠前までは余裕があって反対車線を通るローディに手を振ったりしてたんだけど(夜だから全然気づかれなかったけど)、熱海では時間との戦いで焦っていて周りを見る余裕がなかったっぽい。
というか、今までTwitterでもあまり絡みがない人からも特定されているとは身の引き締まる思いで、今後も品行方正に乗らねばならぬなと気持ちを新たにしたのだった。


熱海から先は軽い登り&向かい風だったけれど、車通りもゆるんできたのでちょっとだけペースが上がって12時20分に最後の通過チェックに到着。

ゴールまで残り45㎞、残り時間は3時間40分。
時速15㎞ペースを守れれば十分にゴールできる距離だけれど、1パンクでも厳しくなってしまう。
しかもここから都心に入って信号峠が厳しくなるうえ、アップダウンも交通量もめちゃくちゃ多い。
あとは自分を信じて事故なく休まずひたすらに漕ぎ続けるしか道はない。

体的にはほとんど限界で、まず熱海を越えてから左手がしびれてきて、フロントの変速ができなくなってきた。
小指と薬指がしびれて親指の握力もないので、外から押してやることができない。
なのでいちいち手を内側に回して、人差し指と中指で引っ張ってやる必要があった。
いつも使ってる激安中華グローブしか持ってこなかったけど、ロングを走るときにはちゃんとブルベ用のグローブを買った方が良さそうだ。
あとで調べたら北海道のランドヌールは手のひらにダイソーのパフを仕込んでいるというブログを読んだんだけど、実はみんなそんなことをしていたのか、と分かってびっくり。

それともうひとつ、信号で止まるたびに再スタートのため右足で強く踏み込むうちに、右足のアキレス腱が痛くなってきた。
回している間は悪くないんだけど、力を入れると痛い。
こればっかりは都会の弊害だなあ。
まあ、今後はほとんど都内なんて走る機会がないだろうからいいんだけども。


全身ボロボロになりつつも、徐々に徐々に距離は伸びて行って15時20分ごろに無事、ゴール。

ゴール報告に対してTwitterに「おつかれ」のコメントがたくさん寄せられたけれど、ほんとマジで疲れた。
だいたいは寝坊のせいなんだけど、都心部で頻繁にストップ&ゴーさせられるのは本当につらいし、交通量も半端ないし大変なコースだった。
これなら限界まで軽量化したくなる気持ちは分かるなあ。
鍵を持っていくのは諦めることにしても、普通の輪行では使わない非常用の超軽い輪行袋を持っていくといいかもしれない。

まあ今回は上半期のうちにSRを取るため非常手段を使っただけだし、ブルベで関東に来ることはもう二度とないだろうな、と思った(フラグ)。
どうせならもっと楽しいコースを走りたいし、羽田から富士山まではそんなに遠くないから、輪行解除して富士山まで自走して、しかるのちに登山とかはいずれやってみたいかも。

どちらにしても、初の600kmブルベをちゃんと完走することができて良かった。
課題なのは「600㎞を走り切った時点で疲れ果ててしまった」体力のなさ。

いや、体力がないというよりも、使いすぎてしまったことが重要なのかも。
ストップ&ゴーで消耗するのはパワーが低いのもそうだけど、自重が重いのも原因だと思われる。
いまも食事を記録して減量に取り組んでいるけれど、マジであと5kg痩せて標準体重にしないとダメだろうな。
春からは断酒して真剣に挑もう。

ほんとうは本番前に一度は1,200kmを走っておきたいんだけど、なかなかそこまで休みが取れなさそうなので、ぶっつけになるのは厳しいかもしれない。
とはいえ、ぐっすり寝て翌朝には左手のしびれと右足のアキレス腱の痛み以外は回復していたので、600km+10時間の睡眠+600kmなら不可能じゃない気もしないでもない。
とりあえず次のブルベは来春からになるけれど、今回600kmをクリアしたからといって慢心することなく、道内の600kmブルベには参加して調整していかないとダメだろうな。

そんな感じで、課題はいろいろ見つかったし、無事に完走できたし、遠征した結果が実を結んで良かった。
寝坊で間に合わなかったら泣くに泣けないからなあ。

BRM1105ウナギ600【前編】

初の東京遠征、そして初の600kmブルベを控えてホテルの部屋で昼寝をしていたんだけど、緊張とワクワクが止まらないせいでかなり早くに目が覚めてしまった。
仕方がないので装備を整え、23時過ぎにホテルを出て自転車を組み立てて、3つあるスタート地点のうちひとつに到着。
時間まで外で待っていると寒いから中に入って買い物をしていると、窓の外でイラン系の外国人がじっと自分の自転車を見つめているのが分かった。
ブレードロックを付けているからただちに盗まれることは無いだろうと思いつつそそくさと用を済ませて外に出ると、
「コレ、ラレーノロードバイクデスネ」
と話しかけられた。
単に自転車好きおじさんだったらしく、家には12台自転車があることや、古いラレーのMTBをレストアした話などを聞かされて、国際都市東京を思い知った。

出発予定の10分くらい前になったので準備があるからと自転車おじさんと別れ、リモートブルベカードに入力することにした。
今回はN2BRMなのですべてランドヌ東京が用意したGoogleフォームに入力する形となる。
そこにスタート受付をするのだけど、入力する時間がレシートに打刻された時間だったことに気が付いた。
ということは、0時スタートだから0時以降のレシートでなければ無効になるのでは!?

R札幌のN2BRMではスタート時刻前のレシートで可だったので、あやうく罠にはまるところだった。
こんなことで失格にされたら泣くに泣けない。
いつも走っている人からしたらジョーシキなのかもしれないけれど、はじめて走る人間にもわかりやすくしてほしいぜ。
改めて0時ちょうどにレシートを取って写真撮影し、リモートブルベカードに登録してようやく出発できることになった。

完全に全く初めて走る道だったけれど、eTrexの地図とRWGPSの音声ナビがあるので不安は全くのゼロ。
慣れない道を深夜の交通量が少ない時間に走れたのも良かった。

しかし神奈川県はめちゃくちゃに都会なので信号が死ぬほど多い。
ちょっと走っては止められて、止まっては息をつく間もなくまた青信号になり、めちゃくちゃめんどくさい。
そのうえやたらとアップダウンが多くて、さらには谷底に信号があったりするのでほとんど地獄だった。
深夜なのをいいことに、信号が赤になりそうだったら坂の上の方で待っていて、青に変わってから走り出して勢いを利用するなどしたけれど、まったくアベレージが伸びないのがきつかった。

途中でAudax UKのジャージを着た前走者に追いついたので、
「ブルベですか?」
と尋ねると
「そうです」
とだけ言い残して猛スピードで走り去ってしまった。
ストイック。
その人とは270㎞地点ですれ違ったので、30時間くらいで完走してるんじゃないかな。
(後でリザルトを見たら1位の人は28時間台で走っていたのでヤバし)

通過チェック1のデイリーヤマザキは23時で営業終了のため、復路でのチェックポイントとなるセブンイレブンで休憩することにしていた。

ここで写真を取り忘れると詰むので、ホットドッグにかじりつきながら
「次で写真、次で写真」
と心の中でつぶやいていた。
到着は2時20分で、18km/hペースで立てていた目標に対して5分の遅れ。
ここから先は多少田舎になるとはいえ、箱根の山もすぐにあるし、予断を許さない状況だ。

ここで後続の鰻仲間がやってきたので、
「こっちのコンビニが営業中で助かりますよね~」
と挨拶をして出発し、すぐそばにあるデイリーヤマザキの看板と、事前に印刷しておいたフォトチェックフレームを合わせて写真を撮った。
いつも使っているブルベカード入れに入れて首からぶら下げていたので、店名表示とフレームの両方にピントを合わせることが難しいうえ、あたりも暗いので写真撮影には相当難儀した。

再スタートを切ってしばらく走っていると、なんにもない真っ暗闇のところでRWGPSがここで曲がれと言い出した。
eTrexも曲がり角を行き過ぎたという表示があるのでいったん戻ってみると果たして田んぼの間を抜ける農道があるのだった。

すると後続の鰻仲間の人が追いついてきてやはり行き過ぎて、様子をうかがっているとこちらを見て引き返してきた。
「いやー、真っ暗だから見逃しますよね~」
と話しかけ、それからしばらくご一緒することに。

そういえばエントリー後にランドヌ東京のローカルルールで「尾灯を2灯使用」がおかしいなと思っていたら、10月24日付で前照灯と同様に「2灯装備」の表現に書き換わっていたのは良かった。
ここまでは都会なので1灯のみ点灯とし、峠からは前後ともに2灯とも使う作戦を心置きなく採用。

それにしても東京の方ってルールとかにめちゃくちゃ厳しそうな印象があったけど、普通に尾灯点滅でヘルメット尾灯もないような人が走っていたのにはビックリだった。


箱根のあたりまで先導してもらってかなりペースを作ってもらったのだけど、代わりに前に出られるほどの脚力は無く、ずっと引っ張ってもらうことになってしまった。
その後国道1号線に出て小田原城の前を抜け、箱根に差し掛かる前の海岸線のアップダウンで完全に千切られてしまう悲しみ。
まあ、早くゴールする競技じゃないから自分のペースを守る方が大事だ。

熱海駅に着いてここから山を登るので、コンプレッションウェアとジャケットを脱ぐと、絞ったら零れ落ちるんじゃないかと思うぐらい汗が染みていた。

ここからは箱根峠への登りに差し掛かる。
イニシャルDみたいな走り屋がいたらどうしようかと思っていたけれど、スピードを出したら即谷底に落ちるような曲がりくねった激坂で、車どころか人影もまったくない山道だったのは良かった。
時速5㎞でのろのろ登っていく必要があるので、0時にスタートしてこの難所を日の出前に登り始める作戦は功を奏した。

斜度は厳しいけれど焦りさえしなければ無理なく登っていけるレベルなので、北の国から400で両膝を完全に破壊された十勝岳のことを思えばまだたやすい。
そんな感じで1時間半かけて通過チェック2に到着。

薄着で登ってから軽く下るのだけど、そこで完全に汗冷えしてしまったのでカップヌードルとホットコーヒーで暖を取った。

ここで午前6時と、当初の予定に比べて30分遅れ。
ヒルクライムにかかる時間は計画通りとはいえ、都心部で速度を出せなかったのが足を引っ張っている。


ちょうど夜が明けて明るくなってきたところを、ジャケットを羽織って沼津に向けてダウンヒル
ここもまだまだ車通りが少なく、快調に走ることができた。

静岡に入って軽い向かい風になったけれど、このぐらいなら下ハンドルを握って走れば大丈夫。
それよりも右手を見るといつも富士山がいるのが良かった。

飛行機の中とか新幹線から何度か見たことがあるけれど、やはりロードバイクに乗って常に真横に意識しながら走るのとでは存在感が違う。
さすが日本一の山だ。


しばらく進んで旧東海道に入る。
ほとんど一車線しかない細い路地で、立ち並ぶ家々も昭和レトロ感があるし、なによりこの日は文化の日だったので日の丸の旗を掲げている家が少なからずあって驚いた。
(北海道ではまず見ない)
葬式への案内看板が街中に立っていたりもしたし、サザエさんに描かれていた日本の風景だ、と感心した。

この先でサッタ峠への分岐があり、見るからに震え上がるほどの激坂だったので今回のルートでは通らないことに安心した。
他のブルベだとここを通らされたりもするとのことで、いやー、これは絶対押して登るわ。

それから国道1号を渡って太平洋岸自転車道を通る。
ここはキューシートに「高速下の側道」と書かれていたので本当に自転車道で正しいかどうかはいまだに不安だ。
(物理的に高速道路の下に道路が通っている可能性も拭い去れない)
ただ、帰りは健康ランドの前を通ってこの自転車道に入ることになっているし、それ以外には道はなく(国道1号バイパスを通るしかない)、ツールド気ままにさんも由比自転車道を取っていたので大丈夫だと信じるしかない。

微妙に走りにくい自転車道を抜け、清水市に入る。
街を行く車が普通に清水エスパルスのステッカーを張っていてちょっと笑ってしまった。

ここで通過チェック3に到着したのだけど、相変わらず目標よりも30分遅れでちょっと焦る。
貯金は2時間あるけれど、これも仮眠を取ったら一瞬で無くなるしなあ。

続いて御前崎に向かって海沿いの道を走ることになるんだけど、ここから向かい風が急に強くなってきて往生した。

2人目の鰻仲間の人と話をしていて
浜名湖でウナギを食べるために0時スタートにしました」
と言ったら
「遅くなると向かい風が強くなるからこの時間にしたんだよね」
と返されて随分と意識の高い人だと思ったけれど、この延々と続く海岸線で永遠に向かい風にさらされ続けるのは軽く死ねる。

いい加減疲れ果てて途中のコンビニでガリガリ君休憩。

をしたところ、なんと1本あたり!!!

これはあきらめずに走り続けろという天からのメッセージに違いないと、信じて走り続けることにした。

下ハンにしがみつきながらほうほうの体で通過チェック3に到着したけれど、まずは大休憩を取りたかったので目の前の海鮮なぶら市場へ。
nabula.jp
なぶらというのは鰹の群れのことで、名物のなぶら丼(鰹の漬け丼)をゲット。

血なまぐささもなく、玉ねぎもさわやかで美味い。
鰹の刺身には疲労回復の効果があると誰かが言っていたような気もする。
しかし一番人気のメニューは同価格帯のマグロの漬け丼だったりもするので、マグロとカツオの相盛りだったら最高だったのになあ、などと思ってしまった。

向かい風に苦しめられたけれどどうにかここで目標タイムから10分遅れにまで近づけたので、時速18㎞を下回らないようにだけ注意して疲れすぎないよう浜名湖を目指すことにした。


浜松市に入ると都心を避けて絶妙な住宅地を通るので、向かい風も横を通る大型車も気にしなくて良くなったためだいぶ走りやすい。

そうしてたどり着いたのが浜名湖つるや。
h-tsuruya.com
300㎞走ってたどり着いたのが、ちょうど夜営業スタートの16:40という絶妙なタイミングにニヤリと微笑んだ。
店の前で自転車を止めて、そとで炭の後始末をしているおばちゃんに
「こんにちわー」
と声をかけると
「ごめんねー。今日の鰻ぜんぶ売れちゃったからおしまいなの」
とのこと。
ガーン😱
あまりのショックで目の前が真っ白になるところだった。
そういや今日は文化の日、祝日なのだった。
普段よりもお客さんが多くても仕方がない。

呆然自失としつつもウナギ、ウナギとつぶやきつつ、ウナギゾンビと化してペダルをこぎ続ける。
すると捨てる神あれば拾う神あり、目の前に「浜名湖はませい」ののぼりが見えてきた。
www.h-hamasei.co.jp
見るところお客さんは全然おらず、Googleマップの評価も微妙だけどもここまで来て躊躇している余裕などない!

勢い勇んで入店すると、広々としたお座敷に通された。
予算には余裕があるので一番高いひつまぶしにしても良かったんだけど、食べるのに時間がかかりそうだったため、無難にうな丼2,800円にした(安い)。
お座敷をいいことに横になって休んでいたら、ものの15分くらいでやってきたので驚き&ラッキー。
(ウナギを食べるのに1時間分計算していたので)

値段が安いだけあって鰻の量は控えめで、ご飯が見えてしまっているのはご愛敬。
普通にうな重にすればよかったかな。
味もまあ、地元の鰻屋の方が好きかな。
でも焼き方が浜名焼きといって普通のとはちょっと違うらしく、蒸さないで皮目のところをバシっと焼き上げるそうで皮が香ばしくって良かった。
早く提供されたのもそこらへんに秘密があるのかも。

そんな感じで、なんとか無事に鰻充になれたところで前半戦は終了。
次回は地獄の後編です!