台湾2日目の朝は、この日200km近く走る予定なので5時に起床。
もさもさと着替えていると向かいのベッドの白人のお姉さんも出発準備をしています。
昨日、食堂に置いてあったもう一台のMTBは彼女のもので、「アラウンドタイワン?」と聞くとそうだと答えました。
彼女はオーストラリアから来たそうで、この日は100km南の台中を目指すとのこと。
まあ、そのぐらいの距離感が普通なんですが、休みの都合上自分は一つ飛ばして嘉義を目指さなければならないのでした。
MTBで長距離走るのは大変だろうなあ、など思いながら出発の準備をしていると、次に食堂にやってきたのは老夫婦で、ふたりとも背中に「環島」と書かれた巨大なバックパックを背負っています。
彼らはこのあと何ヶ月かかけて歩いて台湾を一周するとのこと。
徒歩で1000kmとか相当ヤバいんですが、地元民が何度かに分けて挑戦しているかもしれないですね。
自分の観測範囲ではこの他に3,4人明らかに徒歩環島な人を見かけているので、思った以上にポピュラーなのかもしれません。
この日は新竹市を出て、まずは海岸線を目指します。
海沿いのサイクリングロードをまったりと流していくのは楽しいし、早い時間だし田舎だし、利用者も少ないので快適でした。
そんな感じで苗里に到着して、
ここからはまた国道1号線に復帰。
内陸に入ったせいか結構いい感じの坂があって、ローディたちからバンバン抜かされます。
上りで抜かされたり下りで抜き返したりしているうちに、コンビニがあったので立ち寄ってみると、そこには大勢のサイクリストが集まってワイワイ賑やかにしていて、ブルベのときの雰囲気に似ていました。
ここではジーローハンおにぎりを食べて朝食とします。
その後お昼前くらいに台中市に入ったので、ここは通過するだけではなもったいないと、かねてから目星をつけていた老士官擀麺に向かいました。
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ここはミシュランのピブグルマンに掲載されてあるので期待が高まります。
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中ではまさに老士官(退役軍人)っぽい入れ墨のお父さんが家族と一緒に料理を作っています。
店の中はすでにほぼ満員で、入口にも軽く列ができていましたが、持ち帰りの注文の人も多いらしくすぐに席につくことができました。
台湾でなにか食べるときの簡単会話講座
さて、外国旅でハードルが高いのは、ふらっと店に立ち寄るときです。
でも基本的に聞かれること、答えることは定型なので、ある程度パターンを覚えておけば対処できます。
まず店に入ったら
とりあえず「ニーハオ」と挨拶しながら入店し、最初に言うべきことは
内用(ネイヨン)か外帯(ワイダイ)のどちらか。
イートインかテイクアウトです。
この店は左側がテイクアウト、右側がイートインになっていました。
ネイヨンの場合は相手が「ジーガレン(何人?)」とかなんとか言ってくるので、一本指を立てて「1名(イーウェイ)」もしくは「一个人(イーガレン)」と言います。
そうすると席に案内されるか、もしくはこんな感じの紙を渡されます。
だいたいのお店はこのような菜単という紙に注文したいメニューと自分の卓番号を記入して注文するので、中国語ができなくても意外と大丈夫なのでした。
今回は幹麺の小と、野菜を取っておきたいので湯青菜も注文しました。
幹麺は手もみでうねりを出した麺ということですが、肉ダレがよく絡んで絶妙な美味しさ。
台湾は野菜が美味しくて、さらにここに自家製のラー油をかけてやると箸が止まりません。
これで90元 = 450円だから台湾グルメはやめられないですね。
食べ終えたらレジのところにいる店員さんに「买单(マイダン)」と告げて支払いをすれば完了。
毎食コンビニだとさみしすぎるし、一回やってみるとすぐに慣れるので、勇気を出して挑戦してみることをおすすめします。
その後さらに南下して彰化市に入るとくら寿司を発見。
1皿40元 = 200円は日本と比べて強気な値段。
途中では黒糖タピオカミルクティーを飲んだり、
(これは日本で飲むのと一緒な味)
異常にデカいドラゴンのオブジェを眺めたり、
(辰年だから?)
とちゅうのOKマートで黒松PLUS強炭酸を飲んだり、
(台湾の夏にはこのサロンパス味が効く)
のんびり走っているうちに西螺大橋に到着。
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全長は約2kmもあって、完成当時は世界で2番目に長かったとのこと。
橋の写真を取ろうと手前の公園に停めると田んぼアートを発見。
こういうのは日本から輸入した文化なのかな。
橋をわたってさらに進んでいくうちに、16時を回っておなかがすいてきたので適当なお店に入りました。
大通り沿いだけあってメニューが豊富で目移りしたので、雑にルーローハンとマーボードーフを注文。
魯肉飯にはパクチーが入っていて万事休すか!? と思ったけれど味が濃ゆいせいか意外と気にならず。
麻婆豆腐は花椒がビリビリと効いていてマーピー的で美味しかったです。
これは丸美屋かどこかで出して欲しい味。
日が暮れてきた頃に嘉義市に入り、本日泊まる予定の宿まで向かうも、全然それらしい建物が見当たらず困っていたところ、一人の若者が歩いてきたので
「你知道这家飯店吗?(ニーチーダオジェイジャンファンディエンマ?)」
とスマホの画面を見せてみたところ、
「あ、日本人ですか? 宿はここですよ」
と返事が返ってきたので激しく赤面しましたw
ドミトリーは一般の家と変わらない見た目をしていることが多いのでなかなか注意が必要です。
KM Hostel 距離背包客桟
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この宿はかなりの好評価でした。
良かったポイントは、
- 自転車を屋内に入れられる(しかも複数台)
- 建物や設備、シャワーがきれい
- 屋上に無料の洗濯機アリ
というところ。
悪いところはなかったけど微妙なところは、オーナーはいっさい顔を見せず、LINEでのやり取りのみ。
お金も現金を秘密の隠し場所に置いて、そのスクショを送ると深夜に確認に来るという謎システムなところくらいでしたw
部屋の中に自転車を停めていると、もう1台置いてあった自転車の持ち主であるアメリカ系台湾人が中国語と英語で話しかけてきました。
しかし、自分の語学力では全然ついていけず……。
こっちから一方的に話しかける場合はどんな返事が戻ってくるか想定できているから反応できますが、相手からの自由質問に対応できるだけの語学レベルに達していないという悲劇でした。
とりあえずなんとか頑張って、昨日新竹に泊まって嘉義に着いたこと(彼は前日台中に泊まっていたので「すごく走るね!」と褒められた)を話したり、さっき自分を追い越していったのに後から着いたね、と言われて夕飯を食べていたからだと答えたりと、英語中国語混じりでギリギリのコミュニケーションをとりました。
ベッドを確保して早速シャワーを浴びて、屋上の洗濯機で今日着たジャージと、昨日洗ったけどビショビショのままのジャージを洗濯し、さらに洗濯機の冷風乾燥もかけて準備は万端です。
荷物の整理を終えたらホテルから徒歩2分の夜市へ。
賑わっていて楽しいんですが、わりとどこもテンプレート的と言うか、夜市は台湾滞在中に1,2回行けば十分では感がありますね。
「人生っていいお茶みたいなぁ」
夕食はすでに済ませていたので、イカのつみれ入りボールと、
北京風羊肉串を購入。
宿に戻ってコンビニで買ったビールと一緒にいただきました。
という感じで台湾2日目は終了。
この日は200kmほど走ったのですが、このくらいなら疲労度はそれほどない感じですね。
夜にちゃんとベッドで寝るというのが大事だと実感しました。
明日はさらに南下して、北回帰線を越えて熱帯に突入。
その後は台湾最東端を経由して高雄を目指す予定です。