PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

【環島】2024台湾一周 DAY7 大里~台北(155.7km)

台湾滞在もあと3日。
最終日は飛行機移動、その前の日は予備日なので、この日が自転車に乗る最後の日になります。
予定では台湾最東端を目指し、その後十分を経由してから基隆に出て、そこから台湾最北端を通って台北市街地に戻るというコース。
150kmを超えるうえにちょいとした峠もあるので体調が心配だったのですが、前の日に十分静養したおかげで目覚めもばっちり、かなり走れそうな予感がします。

せっかく最東端に行くんだから朝日を見よう、と思って宿を5時に出発します。
が、いきなりのパンク……。

ここまで毎朝タイヤを触って空気圧をチェックし、柔らかければエアを補充していたんですが、この日は日の出に間に合わせるよう焦って確認を怠ったのが原因です。
ブルベの時もそうですが、特に旅仕様でサドルバッグに大量の荷物を詰め、さらにリュックを背負ったりして後輪に重みがかかるときは、空気の抜けが早いような気がしています。

この翌週に行われた日本橋フレッシュでは、200km地点と22時間地点で2回エアを補充した結果、パンクせずにすみました。
どちらも後輪は前輪に比べて顕著に柔らかくなっていたので、「マメにエアを補充する」は結構大事です。
CYCPLUSがあると手軽に補充できるので、今後は「200kmに1回補給する」パターンで行こうと思っています。

とりあえず、パンク修理は手堅く完了。
アジリストDURO+TPUチューブでここまで900km近く走ってきましたが、乗り心地の良さとグリップ力、進みやすさにはかなり満足しています。
感覚的にはGP5000の25Cと遜色ないくらいですね。

そんなわけで日の出には間に合いませんでしたが、どちらにしても最東端はドン曇りだったので結果オーライ。

ここからは珍しく山越えルート。


前に台湾に旅行に来た時は千と千尋の神隠しのモデルになった九份に行ったので、今回はちょうちんで有名な十分を目指します。
しかし、頑張ってたどり着いたときには時刻はまだ8時で、当然どのお店もやっていません。

ちょうちん屋さんも、前の日に飛ばして回収してきたちょうちんを、洗って干しているだけという状態でした。

しかたがないのでもうひとつ有名な十分瀑布でも見てこようと、集落から激しくヒルクライムして向かってみたのですが、なんとこっちも営業開始は9時からとのこと。
滝なんて24時間流れ放題でしょ!?

せっかくここまで来たのに無駄足だったのでガッカリして、別の小さな滝を見たり、ファミマでカフェラテを飲んでいると、観光バスがやってきたりしてだんだんと周囲に人が増えてきました。
(これは、イケるか?)
そう思って再び十分駅前に戻ってみると、いつの間にやら大勢の観光客でごった返しています。

天燈とんでるー!

実は、さっき来たときはまだ営業してないこともあって「こんなのカンコーキャクがやることでしょ」と斜に構えてみていたんですが、実際に飛ばしているのを目の当たりにするといてもたってもいられなくなり、自分でもやってみることにしました。

料金(たしか200元くらい)を払うとちょうちんが台にセットされ、ここに墨を使って自由に願い事を書くことができるとのこと。
赤は健康運なのでベタに「健康第一」と書いたところ、係の女の人から「ジェンカンディーイー」と読まれたので個人的にちょっと盛り上がりました。

(漢字が書けると便利)
黄色は金運なので「宝くじが当たりますように」

このおじさんはちょうちんに火をつけて飛ばす方の係の人で、スマホを渡すとバシバシ写真を撮ってくれるので捗ります。

青は仕事運なので「有給休暇」ですねw


これをぶわーっと飛ばすシーンも動画で撮ってくれたので、1,000円払っても割安に感じました。
飛んで行った天燈は風に流されていくんですが、だいたい落ちるところは決まっていて、毎日そこに回収に行って再利用されるとのことでした。
ただ、ここらへんの道路には「天燈が落ちて来るから注意!」の看板があるので、車で行くときは気を付けた方がいいかもしれません。


十分を十分に楽しんだ後は、基隆に向かって快調に下っていきます。

ここらでだいたいお昼近くになっていたので何か食べておこうと思い飲食店を物色します。
ここでも威勢のいいおばちゃんから声をかけられたので、いざなわれるがままに店内に入りました。

天天来一口基隆店

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ここでは鶏肉飯と小籠包(半籠)を注文しました。

漬物はおばちゃんが「美味しいから食べて!」と出してくれたもので、これが辛いけれどめちゃくちゃ美味い。
小籠包にも自家製ラー油をだっぷりと付けて、辛さと美味さに身もだえながら完食しました。
店の人が暇そうだったら帰り際に「ヘンハオチー、シェシェ」と声掛けすると良いです。

さてここから先は至福の海岸線ライド。

台北の北側は交通量も少なく、風景も素晴らしくて本当に最高でした。
南に向かっているときは交通量が多いうえに海が全然見えない国道だったり、あまり整備の手が行き届いていないサイクリングロードを通るのでそれほど「海!」感が無かったんですよね。
最西端に行った時もサバヒーの養殖池の方が印象が強いし、海を満喫できたのは最南端の墾丁あたりくらいかな。
それに対して最北端の、基隆から石門、淡水のあたりはずーっと風景もいいし、それなりに食べ物屋さんもあるし、サイクリングを楽しむにはうってつけの場所でした。

というかわざわざ台湾を一周しなくても、サイクリングしたいだけなら台北から最北端を回るだけでも十分満足できそうです。
朝にホテルを発てば十分でちょうちんを揚げるのにちょうどいい時間に間に合うし、そこから最北端経由で戻れば200km未満なので、実はこのくらいが最適解なのかもしれないなあ、と思いました。

レンタルのロードバイクも安く借りられるし、手ぶらで台湾に行って一日だけ楽しむ、そういう遊び方もありかもしれませんね。

最北端に到着し、台北への帰りは淡水川・基隆川沿いのサイクリングロードを走れるのでかなり楽勝です。

途中でオシャレなカフェに寄って台湾紅茶とケーキをいただく余裕まで。

という感じで、無事にスタート地点に戻ってきました。

いやー、楽しかった!
台湾の主要都市を巡り、風景を愛で、いろんな食べ物を味わってこられたので充実の一週間でした。
惜しむらくはもう少し余裕のある日程だったらなあ、というところ。
1日150km程度なので距離的には無理がないものでしたが、それでも天候不順や体調不良などもあったので、7日で一周ではなくもう1、2日くらい余裕があればもっと楽しめたと思います。
今回は四極制覇も目指したせいで距離が伸びてしまっているので、次回挑戦するとしたらもう少しコンパクトにまとめていこうと思っています。

しかし、これで終わらないのが自転車旅のつらいところ。
まずは夕方の帰宅ラッシュで大混雑している市街地を抜けて、台北駅前のホテルを目指します。

チェックインしたらシャワーを浴びて洗濯をして、休む間もなく自転車を輪行箱へ詰める作業が待っています。

それにしてもこの粉塵の量、やばすぎますよね。
家に帰ってすぐ洗車したんですが、油でべっとりとこびりついてなかなかとれませんでした。
こんなものが大量に喉や鼻の中にこびりついていたらと思うと……。

一時間かけて箱に詰め直し、ホテルの近くにある麺のお店で夕食にしました。

初麺

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オススメの白湯豚肉麺というのを注文したんですが、スープが大根(カブ?)の出汁が香る薄味のもので、いわゆるパイタンとは別物だったため(さゆの方の白湯か?)と一瞬戸惑いました。

(具を全部入れたら美味しくなりました)

この店ではお酒を出しておらず、また、店内は冷蔵庫のように冷房がギンギンに効いていたため長居することもできず、コンビニでビールを買って、あとは出店でテキトーなものを揃えてホテルで食べるという正統派台湾スタイルで晩酌となりました。

ここでは豆干と米血糕、あとは手羽先と手羽元を買ったかな。

ついでに福州包を6個。

今回利用した宿はビルの10階と11階に部屋があり、11階は半分が屋外でランドリースペースとテラス席になっています。

ここで台湾の夜風を感じながら飲むビールは最高でした。

今回泊まったインキューブ台北駅前店は、駅から近くてアクセスもいいし、荷物も結構適当に預かってもらえるし、ロードバイクをエレベータで10階まで上げても鷹揚な対応だし、なかなか良かったです。
唯一の欠点は部屋の冷房が集中管理のため、知らないうちにギンギンに冷やされたりするところ。
この日部屋に入った時は凍るぐらい寒くて、20℃の設定温度をなんとか24℃まで上げてもらったんですがそれでも耐えられないくらいだったので閉口しました。
この日は通気口をガムテでふさぐとともに、あいたペットボトルに熱湯を詰めて抱いて寝るという作戦でなんとか無事に寝られましたが。

さて翌日は楽しい楽しい予備日です。
自転車のことは忘れて、のんびり台北観光だ~。