PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

【AR日本橋】フレッシュ日本橋2024 前編

台湾から帰国して息つく暇なく翌週にはフレッシュに参加するため東京へ飛ぶことになりました。
どうしてこうなった……。
www.ar-nihonbashi.org

Flecheとは

フレッシュとは、3〜5人一組のチームで走るブルベのことで、制限時間は24時間、距離は360kmとなっています。
R5000の認定のためにはPBPに加えて、フレッシュの認定も必要になるため、なんとか今年中に走っておこうと考えていました。
しかし課題となるのが「チーム戦」の部分です。
いつもひとりぼっちで走っている自分のような人間に「5人」という限られたメンバーの中に加えてもらえるような人はなかなかいません。
参加者のほとんどは前の年のうちからメンバーの目星をつけているらしく、Twitterで多少絡みがある方に声をかけてみても後の祭りでした。

この年になって、修学旅行の班分け気分を味わうとは思わなかったぜ……。

しかし捨てる神あれば拾う神ありとはよく言ったもので、PBPで一緒に走ったMotoさんがチームリーダーとなり、メンバーに入れてもらうことができました。


他のメンバーはリンちゃんアイコンのなかさん、
それから石原さん、ウエノさん、そして自分の5名。
全員400km以上のブルベで完走経験がある、というのも参加のハードルが高いところだと思うんですが、今回は48チームが参加というのでそんな野郎がだいたい200名以上いると考えると恐ろしいものがありますw

コースは成田空港を出発して、房総半島をぐるっと回って日本橋のナイスプレイスを目指します。

獲得標高が少ないのは助かりますが、最終盤に都心を走るのが唯一の懸念材料でした。

出発

台湾一周でドロドロになった自転車を洗車して、ひさびさに縦型輪行袋に詰めました。

うーん、コンパクトだし、輪行箱と比べると作業が断然楽。
自分はRDを外す手間はあるけれど、それでも作業時間は20分かからないくらい。
クロモリだし、ANAの国内旅行ならこれで問題なしです。

重量は14.2kgとかなり軽量で済みました。
本番はボトルに飲み物を詰めるし、リュックに入れた家電製品を入れるからトータルで15~16kgくらいですかね。
PBPもこのくらいの重さで走っていたので、自分的には問題ないレベルです。

自転車を預けて、あとは空港内の五島軒でカレーをいただきます。

函館空港は2階でカレーか海鮮丼を食べるのがオススメ(1階のラーメンは……)。
gotoken1879.jp

リムジンバス輪行

羽田空港に到着し、ここから成田空港までの移動が最初の関門でした。
最初の案では羽田空港の中のファーストキャビンに泊って始発で成田に移動しようと思っていたんですが、朝5時に出ても7時過ぎに成田に到着のため、スタート時間の8時まで結構ギリギリです。

なのでそのまま成田に移動しようとしたんですが、それも結構難しい。
今回は函館を19:40発の最終便で出たため、到着は21:05。
リムジンバスの成田空港行きは最終が20:25なので直通は間に合いません。
エアポート快特は最終が21:48なのでギリギリ間に合いそうでしたが、今回が飛行機が遅れてしまったのでそれも無理でした。

そのため、まずは22時発のリムジンバスで京成津田沼まで移動し、そこから電車で成田に向かう作戦に切り替えました。
リムジンバスが自転車を積ませてくれるかどうかは確実な情報が無くて結構な賭けだったんですが、意外とすんなり対応してくれて、しかも積み下ろしまで係の人がやってくれたので全然安心でした。

京成津田沼に到着するとリムジンバスは21:44に羽田空港を出発した京急空港線快特に追いこしていて、無事に乗り換え完了。
間に合うのなら普通に電車を利用した方が楽かな……。
でも津田沼を過ぎてしばらくは車内がほぼ満員で、自転車を乗せるにもはばかられるほどだったので、羽田空港から成田空港に行く場合は普通にリムジンバスを使うのが一番良さそうです。

仮にまたPBPに出るとして、今度は安く済ませるために成田から出るというパターンも考えられるので、なにごとも経験ということにしておきましょうw

東横イン成田空港新館

成田空港ビルを出て輪行を解除し、ホテルへと向かいます。
成田は空港が陸上にあるので、自転車で脱出するのが楽で良かったです。
www.toyoko-inn.com
ホテルに着くとほぼ0時だというのに外国人のお客さんを山ほど乗せたバスが到着して、フロントはてんやわんやの大騒ぎでした。
東横インは自転車はそのままでは部屋に持ち込めない(輪行袋か自転車ソックスが必要)ので、係の人に
「朝まで入口の中に入れてていい?」
と聞いたところ、混乱のせいもあってかすんなりOKが出たので助かりました。

翌朝、朝ご飯を食べるために1階にむかうと衝撃の光景が。

ええー、パン、だけ?
いくら不況とは言えここまでサービスが低下しているとは……。
絶望のままにパンを2、3個もそもそもと食べていると、MotoさんからグループLINEで
「朝食会場にいるよ」
と連絡が入りました。
しかしパン食べ勢のなかにはそれらしい人はおらず、不思議に思ってあたりを見回すと、
「朝食会場は本館1階です」
との看板が。
騙されたー! というかこのパンはなんだったの!?

本館に向かうと当然のようににぎわっており、パンのせいで半分おなか一杯になっていたものの、かろうじて動物性たんぱく質を確保できました。


さて、ロードバイクに荷物を詰めなおして出発です。
当初は羽田に泊って空港内のロッカーに着替えやらリュックサックを預ける予定だったんですが、成田に泊ってしまうと全部持って行かざるを得ず、輪行袋も着替えも全部持っていくという大変な大荷物になってしまいました。
まあ、台湾の時もこのくらいの重量だったので大丈夫でしょう。
リュックサックのうえから反射ベストを着こんでスタート地点のコンビニに向かいます。

スタート

当日の気温は25℃と、北海道の夏並みの気温。
寒暖差を見越してカステリの3シーズン対応ジャージを着てきたので、袖を取り外して昼の間は半袖に。

インナーにはモンベルジオラインの薄手を着ることにしました。
webshop.montbell.jp
ちょっと暑さを感じることもありましたが、風が出ると結構冷えるのでこのくらいでちょうど良かったと思います。
ジオラインは汗の逃げが早いし、ジャージもゴアテックスで放湿性能が高いので、最高気温のピークが短い季節にはこれで良さそう。
アンダーはカステリのTUTTO NANO BIBTIGHTで、これは裏起毛ですが下半身は暑さを感じにくく、汗をかきにくいので昼夜ともにこれで十分でした。

さて、フレッシュで一番気を遣うのが、証憑の取得時間です。
チームで5分以上離れると「一緒に走っていない」とみなされ失格になることがあるというので、必ず並んで一斉に取得することに決めました。

以前に宇都宮のフレッシュに参加した方が、レジに並んでいるときにひとりがトイレに入ってしまったことに気づかず、レシートの時間が15分ずれてしまったせいで失格になったという事例を聞いて肝を冷やしました。
日本橋は毎年開催しているのでわりと鷹揚に判断されることが多い(時間が離れていても理由書の提出で許されるらしい)とのことですが、開催が少ない主催者の場合は厳しめにとられるおそれがあるとのことで、北海道でもかなり注意が必要だな、と感じました。

9:32 PC1 ミニストップ神栖知手店(36.6km)

8時過ぎに全員でレジに並んで、いよいよスタートです。
成田からPC1のまでは、千葉半島の頭をずーっと横切っていく感じのコースで、のどかな田舎道をのんのんと進んでいきます。


9時半ころに到着し、レシート取得後に保険のために全員で集合写真を撮影してリスタートしました。

10:53 PC2 セブンイレブン銚子犬吠埼店(62.2km)

PC1から先は、ずーっと南下してPC2へ。
本当は犬吠埼を通るコースにしたかったとのこと(行きたかった)ですが、フレッシュのルートは最短距離を通る必要があったので断念したとのこと。
(今後もこの最短距離の呪いに苦しめられることになります)

昼食スポットまでまだ50kmほどあるとのことで、ここではカップヌードルを食べて栄養補給します。

と、このコンビニで氷点下コカコーラの自販機を発見!

まだ飲んだことがないし、気温が高いのでちょっと試してみることにしました。

シャリシャリの絶妙なフリーズ感に期待は高まる! けれど、フタを開けると一気にあふれてきて内容量の1/3くらいを地面に飲ませてしまうという結果に(泣
どうやったら上手く飲めるというんだこんなの……

謎の集落に遭遇

フレッシュとBRMの大きな違いは、コース設定にあります。
チームでコースを作る、というのはその通りなんですが、その判定がやたらと厳しいんです。
たとえばA町からB市までバイパスが通っている場合、道幅が広くて路肩も整備されているバイパスを通るのが普通です。
しかしバイパスというのは込み合った市街地や路地を「迂回」するために設けられたもの。
つまり、最短距離ではないことが問題になってきます。
フレッシュは24時間で360km以上走る必要があるのですが、ショートカットができないよう最短距離を通るようにコースを作る必要があるため、立派な道があってそこを通ると遠回りでも早く走れる場合であっても、自転車が走れる最短距離があるのならそこを通ることは許されないという「最短距離の呪い」があるのです。
房総半島を走るブルベはたくさんあるのですが、フレッシュのコースではしばしば、ブルベでは通らない裏道を通らされることが多くて苦労しました。
人もあまり住んでいない集落の中を駆け抜け、木がうっそうと生い茂る山道を越え、さんざん苦労した揚げ句に結局もとのバイパスに復帰してため息、ということがままありました。

その最たるものがこの集落。


お気付きでしょうか。
集落を出るときにあった謎のしめ縄が。

拡大してみると、さらに謎は深まります。

サイコロと、タコのお化け?

こちらは何かをねじったものと、将棋の駒でしょうか。
ちなみに撮影しわすれていたけれど集落の入り口にも同じしめ縄がありました。
これはなにかの結界……?
とりあえず無事に抜け出すことができてほっとしました(汗

13:18 大漁亭(110km)

PC2以降は九十九里浜を通って海岸沿いを走る、んですが、意外と海は見えず、軽いアップダウンがある道路を延々と走っていく、という感じでした。
ほぼ平坦を良い感じのペースで走って昼食スポットの大漁亭に到着。
www.tairyoutei-kujyuukuri.com
海鮮丼もいいけど、ナマモノよりかはアジフライの方が(アジが特産だし)良いかもなあ、と迷いつつ、誘惑に勝てずに海鮮丼をチョイス。

アジフライにかじりついているウエノさんの姿を見てまた「やっぱりアジフライにしておけばよかったか」と後悔している自分ですw

というわけで前半部分はここまで。
果たして無事にゴールは、そして認定はいただけるのか、こうご期待!