PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

BRM1105ウナギ600【出発前夜編】

1年は1月から12月までで一周するけれど、年度という意味だと4月から3月だったりする。
そして11月から10月までというよく分からない年度の区切りがあるのがブルベの世界の掟なのだ。

そんなわけで2023年シーズンの開幕からいい形でスタートを切るべく、ウナギ600への参加を決意したというのがこれまでのあらすじ。
pikacycling.hateblo.jp

東京への出発を翌週に控え、天気予報を見る限り暖かくて雨も降らなさそうな感じだったので余裕をかましていたら、おなじく北海道から遠征する予定のnariさんが気になるツイートをしていた。


はてなんじゃろうと思いつつ、帰宅してキューシートを眺めてみるとRWGPSのコースとは一部分、だいぶ違ったコースになっていたことが分かった。
ridewithgps.com
通過チェックのコンビニが違うだけじゃなく、曲がるポイントも大きく違う。
こうなるとRWGPSをどこまで信用していいかが分からないので、結局イチから作り直す羽目になった。

とはいえ良いこともたくさんあったのは事実。
自分はRWGPSの音声ナビを使っているんだけど、もともと用意されているデータは実際の道とはリンクしていないので、そもそも手作業でルーティングをする必要があった。
手で作るのは面倒かなと思っていたんだけど、ちゃんと作るとまさに運営が用意していたキューシートとほとんど同じものが出来上がるので迷う心配はゼロに。

さらに、曲がるポイントを一つ一つ確認していたおかげで、はじめて走る道でも「あ、ここが南台交番か」とか「もうちょっとしたらクランクだからスピードを落とそう」だとか、机上で訓練していたことが現場で生きた形となった。

今回は600kmだったのでルートは150km×4に分けて作成し、できあがったものは間引いてeTrexに入れて持っていくことにした。

eTrex 32x

eTrex 32x

Amazon
知らない道だったので迷うポイントもいくつかあって、一番困ったのは富士由比バイパスの太平洋岸自転車道を通るポイント。
キューシートには「高速下の側道」とあり、高速道路の「物理的に」下にあるのか、『側道』の定義とは何かめちゃくちゃ悩まされた。
ツールド気ままにさんの参戦記を読んで「なるほどここは自転車道を通るのか」と理解できたけど、もうちょっと説明なんとかならんかとは思った。
(旧街道が東海道のことを指すかどうかもしばらく悩んだ)
tourdekimamani.com
そんな感じで準備を終えて、出発の11月2日を迎えた。

出発当日

11月の函館はほとんど冬なので、その日走るジャージの下にワークマンのコンプレッションウェアを着込み、うえからイナレムを羽織って出発。

しまなみ海道に行った時は横型輪行袋を使ったのだけど、今回は何かトラブルがあったらJRで帰ってこなければならないため、縦型輪行袋を使用。

特に何のトラブルもなく往復できたので、国内旅行に限ればこれで十分かもしれない。
問題は海外に行く時だけど、ハードケースは高いし嵩張るし、割り切って横型を使うか、自転車屋さんに行って段ボールをもらってくるかの2択だろうなあ。

飛行機輪行も慣れているので事前にCO2のボンベだけ抜いてバックパックに入れておき、その後の手荷物検査でボンベが引っかかるので秒で取り出して「自転車用でーす」と説明する流れまで完璧。
逆に羽田空港から乗る時はツールボトルの中身まで見せなきゃならないため、ボトルケージから出すのが地味に大変でめんどかった。
容量に余裕があればツールボトルはボトルケージから外して、サドルバッグの中に入れてしまった方が楽かもしれない。
サドルバッグは輪行時、フォークに引っ掛けているし、どうせ中身の着替えも確認されるのでその方が楽といえば楽だ。

空港でのり弁を食べて飛行機に乗り、あっという間に羽田空港に到着。
輪行袋はコンベアーではなくきちんと手渡ししてくれるのでANAは神。

ここまで順調だったんだけど、輪行解除をして乗り始めてすぐに、
「はて、どっちに行ったら良いのだろう」
と思った。
油断すると高速道路の方に案内されたり、自動車専用道だったりして、通れる道を選んでいたら気が付くとスタート位置に戻されているという有様。

このまま一生羽田空港から抜け出せないかと思いながら調べてみると、車道を通っては抜け出せないらしい。
歩道をさまよい続けてどうにか新整備場駅にたどり着き、狭い狭いトンネル脇の歩道を駆け抜けてようやく娑婆に出ることができた。

羽田空港といえば穴森神社の大鳥居。
サイクリストたちが海沿いの椅子で休んでいたのが印象的。

とりあえずここでブルベの無事を祈って再スタート。

ウナギ600のスタート地点は武蔵中原という、北海道民からしたら得体のしれない地名だったけれど羽田空港からもほど近く、さらには多摩川からもすぐそばなのでロードバイクで行くには大変都合のいい場所だった。

多摩川沿いの道を走っていると「生活」という感じがしてほっこりする。
普段東京には出張でしか来ないしだいたい都心部にしか用がないので、低層の住宅が立ち並び、犬の散歩をしている人や野球の練習をする子どもらを見ながら自転車をこいでいると、ここに確かに生活が息づいているんだなあ、と思う。
自動車や電車でビャッと通り過ぎるのとは違って、ロードバイクだと生活者の足並みとリズムが近い分、そう思えるのかもしれない。


宿泊先は東横イン武蔵中原駅前。
www.toyoko-inn.com
駅チカで設備もきれいで、3泊して24,000円という値段もまあまあ。

とりあえず荷物を置いて近くのジョナサンへ。
ハッピーアワーとかでビールが299円(税別)となっており、アルコール一単位当たりの分解時間を計算するなどした。

価格的には割高に感じられるけれど、野菜がたくさん食べられるメニューなのが良い。


その後はホテルに戻って22時まで昼寝。
当初の予定では到着した日にそのまま走り出し、ゴール後に一泊だけする恐怖の1泊4日コースを考えていたんだけど、起きてからゆっくりと装備を整えたりできたので、下手に節約してマンガ喫茶で済ませたりしなくて良かった。
脱いだ服もそのまま置いていけるしね。

という感じで出発準備編はここまで。
次回からいよいよ初の600kmブルベの挑戦の模様をお伝えします!