PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

【しまなみ海道】Day2-2 しまなみ海道感動ライド(後編)

人生初のしまなみ海道にテンションが上がりまくって開幕ヒルクライムに挑んで疲労したり、せっかくだから瀬戸内の美味いものを食べてやろうと補給食を持たずに来たせいでハンガーノックになりかけたぞ、というのがこれまでのあらすじ。

大三島でようやく昼食にありつけておなかがいっぱいになったので、多々羅大橋を目指して再び走り出した。
そして辿り着いたのが憧れの「サイクリストの聖地」。

サンライズ糸山のSHIMANAMIモニュメントもいいけれど、ここはやっぱり別格だよなあ。
自ら「聖地」を名乗ってしまうダサい感じと、しかしここまでやってくるとここが「聖地」としか言いようがないことに気づいてしまい、アンビバレンツな感情に囚われてしまうのだった。

ここにくるのが楽しみすぎて、大三島で他に寄ろうと思っていたボッコ製菓(はっさく大福で有名)と、台ダム(うてなダム、と読む)ヒルクライムのことがすっかり頭から抜けてしまっていたのは失策。
また次に来た時に寄ることにしよう。

ここでは河内晩柑スパークリングジュースを飲んだ。

甘さよりも柑橘系の酸味が体に嬉しい。
朝にオレンジフェリーで詰めてきた600mlのアクエリアスはこの時点でも半分残っていて、結局完走するまでに飲み切らなかったと思う。
スポドリの甘みがストレスで、とにかくしまなみ海道ではレモンとかミカンとかばかり飲んでいた。
暑さのせいでバテ気味の体には、この酸味が効くのかもしれない。


多々羅大橋の中間地点には広島と愛媛の県境があって、目的地までもうすぐ近いことを知らせてくれた。

あと、これに気を取られて鳴き龍のことをすっかり忘れていた。

さらにこのあと生口島を走っていくんだけど、途中の瀬戸田で寄りたい店がたくさんあったのに全部スルーしてしまった。

午前中のWヒルクライムの疲れがたまっていたせいかもしれない。


それでも、ドルチェ瀬戸田ブルーライン沿いにあるので思い出して立ち寄ることができた。
www.setoda-dolce.com

ドルチェ瀬戸田が良かったところは、まずジェラートをトリプルにできるところ。
そんなに何度も何度も来れるところじゃないから、いろんな味をちょっとずつ食べたいんだよね。
あと、普通のラインナップよりちょっと高級なピスタチオも追加料金を払ってトリプルにできるところが良かった。
前に北海道で結構おいしいジェラート屋さんに出会ったんだけど、スペシャルな味は単品しか対応できないといわれて泣く泣く断念したことがあったのだ。

店の外にも食べるスペースがたくさん用意してあるし、店内には手洗い場もあって利便性はとても高い。
で、もちろんジェラートの方も大満足。

せっかくだから瀬戸内レモンとミカンのジェラートと、酸っぱいものばかりではなんだからと前述のピスタチオとのトリプルにしたんだけど、素材感が生きていてフレッシュで美味しかった。
しまなみ海道に来たらやっぱレモンを食べておかないとダメだね。


そのあとは生口橋を渡って因島へ。
もうだいたい夕方だったので万田発酵のHAKKOパークと除虫菊畑(GWころから見どころらしい)はスルーして、閉店間際のはっさく屋を目指してひた走った。
0845.boo.jp

はっさく屋はブルーラインから逸れて少しだけ坂を上る必要があるので、「こんな時間に行って売り切れていたらくたびれ儲けだな」と心が折れかけていたのだけど、平日だったおかげかまだちょっとだけ在庫があって助かった。

はっさく大福を食べることがしまなみ海道ライドの主な目的のひとつだったので感動もひとしお。
食べてみると、甘い白あんの中からはっさくの酸味がじゅわっと弾け飛んできて、その爽快感たるやこれまで100km以上走ってきた疲れがぶっ飛ぶほどだった。
一緒にオレンジフェリーでやってきた和歌山のKさんも、後で会った時に「道中で4つ食べた」と言っていたけど、それもうなづける話だ(それはさすがに食べすぎだと思ったが)。


因島大橋を渡って向島に到達すれば、すでに本日の旅はフィナーレに向けて蛍の光が流れてくる頃合いだ。
向島富浜港にたどり着くと、ちょうど到着したばかりの渡船から大勢の高校生がぞろぞろと降りてきて、渡船が生活の中に溶け込んでいる様子に文化圏の違いを感じて面白かった。
streamable.com

自分も渡船に乗り込むと、運河をずーっと進んでいき、視界が開けた先には夕焼けに照らされた倉敷の街並みが見えてきた。
自分が乗っている渡船の前にも後ろにも同じくらいの船が縦横無尽に行き来していて、以前に訪れた香港のことを思い出した。

あそこも九龍半島から香港島までは船で渡ることができて、きらびやかに装飾された地下街とは違って、渡船場は風雨と波に洗われて薄汚れているけれどそこにむしろ生活感が垣間見えたり、電子システム制御ではなく船頭たちの感覚でぶつからないように操舵されている船たちにも人間らしさを感じたりしたものだった。


だいぶ体がバテバテだったので、夕飯は軽めに済ませておこうということで(広島風お好み焼きではなく)尾道ラーメンに決定。
Googleマップの評価で良さそうなお店は何店かピックアップしていたんだけど、夕方はお休みしてたり自転車を止めるスペースがなかったりで、唯一サイクルラックが設置してあった「丸ぼし」に行ってみた。
onomichiramen-maruboshi.jp

背脂系醤油ラーメンなんだけど、意外とスープが端麗なので脂に負けちゃっている感じかなあ。

味が濃いと思ってセットにしたジャコご飯も薄味なのでちょっと失敗だったかも。
体の塩分が足りてないサイクリング後に食べるには向いていないかも。
あと、店員の女子は親切で(かわいくて)良かったんだけど、店の奥で店主っぽいおじさんがずっと何かに怒鳴ってたのがちょっと嫌な感じだったなあ。

帰りにローソンに寄ってみたところ、尾道ブリュワリーのIPAが売られていたので、大三島ブリュワリーと飲み比べてみるべく購入。

だけど比べてみるとやっぱり大三島の方が新鮮なせいか美味しく感じた。
あと、尾道ブリュワリーの瓶は王冠だったのもめんどくさかった(部屋に栓抜きがないから机に叩きつけて開けた)。
大三島ブリュワリーは普通にスクリューキャップだったのも良かった。


夕飯を終えてよろよろと本日の宿へと向かう。
尾道にはサイクリストフレンドリーなお宿もあるんだけど、その中でももっとも有名な尾道U2は一泊20,000円~だったのでひっくり返った。
onomichi-u2.com

あなごのねどこという面白い名前のドミトリーは安くて良さそうだったんだけど、コロナ禍で人と交わるのもどうかな、と思い断念。
anago.onomichisaisei.com

ということで、無難に駅の近くのアルファーワンというビジネスホテルにしておいた。
www.alpha-1.co.jp

輪行袋を借りて部屋に持ち込むこともできるんだけど、疲れていたから駐輪場で、というと駐車場の片隅のフェンスのあたりに勝手に置いてくれ、というシステムだったのはちょっと残念。
サイクリスト天国の尾道にあるのなら、もうちょっと保管場所に気を付けてほしいな、とは思った。
安いからあまり文句は言えないけれど、オレンジフェリーみたいに車輪を雑巾で拭く位で部屋に入れてもらえたら助かったなあ。

自分みたいなエントリークロモリロードちゃんなら(BESVの頑丈なカギもあるし)屋外に素置きでもいいんだけど、高価なカーボンロードの人なんかは困るだろうな、と思った。
なんと偶然にも和歌山のKさんも同じホテルに泊まっており、彼はフェンスに囲まれたキュービクルの中に担ぎ入れるという荒業を使っていた。


あと残念だったのが冷蔵庫が地獄のように冷えないうえに、部屋を出るたびに電源が落とされる画期的SDGs節電システムだったこと。
おかげでせっかく買ってきたビールが全然冷えなくて苦しんだ。
オレンジフェリーのアメニティのタオルを濡らしてビールに巻いて冷やすことでなんとか乗り切ったけれど、部屋は全体的にオレンジフェリーの方がだいぶいいです。

唯一良かったのは2階と3階に洗濯機と乾燥機があって、台数は少ないんだけど横に脱衣カゴがあるので取りに来ない奴はボンボンとカゴに移してやれたこと。
とにかく眠かったので、これでだいぶ時間を節約できて早く寝られたのが良かった。

まあ朝も早いし眠るだけだからホテルに贅沢は言わないつもりなんだけど、次回はほかのところを探してみようとは思った。


こんな感じでしまなみ海道の一日目は終了。
今日の教訓は、とにかく柑橘系が美味いので食べ逃さないよう気を付けること。
とにかくレモン、みかん、はっさくが美味すぎた。
こーゆーのは通販で買っても感動が半減してしまうので、見つけ次第ガンガン食べたり飲んだりしていくべきだ。

そしてもう一つはこれと相反する概念なんだけど、きちんと補給食を持ってくること。
せっかく地元の美味しいものを食べるんだからと補給食を持ってこなかったのが仇となって後半バテバテになってしまった。
(瀬戸内海の暑さにやられたというのもある)
特に朝早い時間はお店がやっていないせいでエネルギー不足に陥りやすい。
旅の間くらいはダイエットのことなど考えず、1日5食くらいの勢いで食べていきたい。

というわけで今回のRelive。

この前、Insta360を買ったからReliveをやめようかどうか迷ったんだけど、やっぱりこうして俯瞰してルートを見られるのはいいねえ。
しまなみ海道を通っているYoutubeを見ても、地元民じゃないと位置関係が分からなくて困ったこともあった。

しかしこうやって見返してみると、このブログを読んだ後に動画を見るから意味がわかるけど、動画を見ただけで理解できるように作ることはかなり難しそうだ。
文章は思ったままのことを書けるけれど、動画は「見たままのことを編集する」のだろうか? よく分からない。

こんなところでしまなみ海道ライドDay2は終了。
次回は尾道から折り返し、ゆめしま海道を通って東予港に帰るまでの行程です。
お楽しみにノシ