ブルベで200km走った翌日は疲れで起きられないかと思っていたんだけど、意外とすんなりと目覚めることができた。
水風呂が効いたのか無重力マッサージが良かったのか、でも多分、普通にそれほど疲れてなかったんだろうな。
200kmといっても獲得標高は1,600mしかないし、難易度的には星1つレベル。
普段から150km獲得標高1,500mくらいを走っているので意外と大したことはなかった。
なんといっても天気に恵まれたし、初ブルベにはうってつけの日だった。
河鹿荘の朝食は非常にベーシックな日本の朝ごはん、
と見せかけておいて、おまけで出てきたスープがやたらと美味くて脱帽した。
自分が作る水炊きに近い味で、滋味あふれていて疲れた体に染み渡った。
まずは白ごはんでおかずをひと通り片付けた後に、卵と納豆でもう一杯食べるのが旅行朝ごはんの流儀だ。
荷造りをしてチェックアウト。
「機会があったらまた来ます」
という自分に、
「機会を作ってまたおいで」
と返す女将の言葉が染みる。
焼き肉も満足に食べられなかったし、いつかまた来よう。
2025年には弘前城が元の位置にもどるというし、そのときにでも。
再び弘南鉄道
当初は帰りに酸ヶ湯温泉に立ち寄るつもりだったのだけど、それはさすがにハードすぎるだろうと思い直して再び弘南鉄道に乗り込んだ。
昼間に乗る大鰐線は、昨晩(一昨晩?)のそれとはまったく違って平和そのもの。
のんびり揺られている間に弘前に到着。
大鰐線のサイクルトレインは、自転車で自走しても時間的には変わりがないんだけど(笑)、車内に直接自転車を持ち込めるという非日常を味わう意味でも一乗の価値はあるね。
過疎地の電車はどんどんやるといいと思う。
弘前から青森まで戻るにしても、行きに使った国道7号はデスロードすぎたので、青森空港側を経由することにした。
再びEtrexのナビ機能を使用し、ひとまず浪岡まで進む。
国道を避けてくれるおかげで無闇に川岸の土手の上を走らされたりして気持がいい。
リンゴ畑を横目にゆるゆると、疲労度ゼロのペースでポタリングした。
道端にナチュラルにりんごが落ちているところが青森クオリティ。
つねた食堂
浪岡で気になっていたのは「つねた食堂」。
とにかく美味いと言うので開店の11時に合わせてやってくると、すでに駐車場は満車どころか店の中も満員で、店の外まで行列ができていた。見た目は普通の民家みたいな感じで、しかも大通りから奥まった隠れ家的な店なのに、ここまでの評判とはどうなっているんだろう。
レビューでは「もやしそばを食え」と書いてあったけど、鰐comeで食べたし、ここは無難に基本のラーメンを注文。
スープを一口飲んで衝撃が走った。
「こ、これは美味い!!!」
煮干しの風味がたっぷりだけど嫌味がなく、爽やかに美味い。
これは本物の煮干しラーメンやでぇ……。
某高橋とは月とスッポンだ。
麺は柔らかくふわっとしていて、最近のプリプリ系とは一線を画しているのも面白い。
最後に、味噌ラーメン用だとわかっていつつもカウンターにあった辛味噌を投入してみたけれどこれもまた美味い。
次に弘前に来るときも絶対寄ろうと心に決めた。
行きと帰りで2回通ってもいいぜ。
Etrexに迷わされる
あとは青森空港を経由して帰るだけだぜぇ、ということで、Etrexに青森空港までルートを表示させた。
リンゴ畑の間を通る農道を案内され、ポカポカとした陽気の中をのんびり走っているうちに坂を登り始め、リンゴ山みたいなところに入り込んだ。
このまま進んで本当に空港に抜けられるのか? と怪しくなってきたところで急に道が途切れた。
Etrexちゃんは
「ここからトレッキングしろ!」
とか言う。
マジかよ〜。
こいつはもともとサイクリング用じゃなくて、山歩き用のナビだということをすっかり忘れていた。
国道を経由するくらいだったら道なき道を歩かせるぐらいの絶対国道通らせないマンだったのだ。
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浪岡ダム
青森県道27号青森浪岡線も、国道7号に負けずとも劣らない交通量と道の悪さで、どちらを通っても軽くDeathってるんだと思い知らされた。
ややしばらく進むと青森空港側と、それを迂回する旧道との分岐路に到着した。
青森空港に行くためには有料道路を通らなければならないらしい。
自転車が通れるのかどうか定かでなかったので迂回することにしたのだけど、あとでWikipediaで調べたら軽車両は20円で通れるとのことで地団駄を踏んだ。
ja.wikipedia.org
旧道は傾斜がきつい上に道は曲がりくねっていて、そして有料道路に支払う金のない貧乏民どもが迂回した距離を取り戻すべく猛スピードで自動車をぶっ飛ばすものだから始末が悪い。
浪岡ダムに到着したところで一休み。
水の抜けっぷりがすごくてびっくりした。
これは灌漑用水なので、田んぼから水を抜く今の時期は空にしてしまうのだという。
ダムがあるということは登りもここまでだろうと思ったら、むしろここから先が本番みたいな感じで10%勾配をひたすら登らされて往生した。
当初は最後に三内丸山遺跡にでも寄ってみようと思っていたのだけど、もういい加減に疲れ切ったのでスルーして、健康ランドに直行することにした。
疲れたというか、体の中にエネルギーが残っていない感じ。
ブルベに参加するときは真面目にカーボローディングを考えたほうがいいかもしれない。
あおもり健康ランド
新幹線は18時45分だけど14時前に青森市内に入ってしまい、時間をつぶすためにテキトーに選んだのがあおもり健康ランドだった。
しかしここ、意外にもかなり快適で最高の時間を過ごすことができた。
www.aomorikenkouland.com
まずヘルメット専用ロッカーがあるのが驚き(ライダー用だろうけど)。
3時間パックで450円と値段も安いし、ちょいとばかし老朽化しているけれど施設の充実っぷりは大したものだった。
地味に良かったのがどくだみ湯のジェットバス。
足の裏に向けて勢いよく噴射されるジェットが気持ちよくて、ここに住もうかと思うレベル。
健康ランドならではの薬湯があるのも外せない。
ここまで3日間で350kmほど走った尻に薬効がビリビリと染みる!!!
シャーミークリームを買わないと!!!
しかし何より特筆すべきは水風呂の広大さだろう。
男4人がゆったりと、頑張れば8人くらい入れそうな浴槽に、轟々と音を立てて水が流れ込む様子はまさにオアシス。
負けず劣らずサウナも広々としていて大変良かった。
水風呂を起点に行ったり来たりで一時間半くらいは入っていたかな。
さらに嬉しいのは、食堂を中休みの時間に休憩所として開放しているところ。
おかげで体を横にして思う存分休むことができた。
市内中心部からやや離れているためそれほど混み合ってもおらず、控えめに言って最高だった。
焼肉レストランひがしやまで焼き肉リベンジ
3時間パックで17時に健康ランドを出たとして、新幹線までまだ一時間半はある。
ということはゆったりと最後の晩餐に取り掛かるしか無いだろう。
狙うはもちろん、大鰐温泉で満足に食べられなかった焼き肉である。
健康ランドの近くにあった焼肉レストランひがしやまは、店内はきれいで店員は若くて爽やか、肉はそこそこでリーズナブルな価格という大変よろしいところだった。
そして何より一人焼肉のお客さんもそこそこいる(重要)
ひがしやまセットなるソフトカルビのセットを頼んだところ、キムチが付いてこなかったのはミスった。
というかサラダじゃなくてキムチにしてほしいよね焼肉屋だし。
一緒に頼んだ牛・豚・鶏のハラミ三種セットがリーズナブルで美味しくて、無事に焼き肉充となれて良かった。
これでもう青森に思い残すところはない。
というわけで今回のRelive。
見ている人には伝わらなくても個人的にはいろんなことが思い出されて楽しい。あそこでスタンドを落として取りに戻ったなあ、とか(笑
新幹線へ
17時50分ころ新青森駅に到着。
ここからストップウォッチを押してから輪行袋に詰めてみた。
全然急がずに丁寧にやったにも関わらず、15分で袋詰完了。
このくらいなら全然手間でないね。
よく輪行袋が縦型がいいか横型がいいかの議論をTwitterで見聞きするけれど、絶対縦型にすべきだと思っている。
後輪を外すのは全然手間じゃないし、それより何より新幹線の2列シートの幅にピッタリ収まるというメリットは何者にも代えがたい。
横型だとさらに20cm分通路にはみ出すことになるのでまず間違いなく蹴飛ばされることうけあいだ。
R250の輪行袋には最初からエンド金具が付属しているので他に何も買い足す必要がないのでオススメである。
旅の終わり
こんな感じで2泊3日の青森遠征ブルベ旅は終わりを迎えた。
ブルベはトラブルもなく、雨にもほとんど降られなかったのが本当に良かったなあ。
それにしても、ロードバイクを買ってわずか3ヶ月の初心者がまさかブルベを完走できるとは、3ヶ月前の自分には想像もできなかった。
105コンポを積んだもっと高級な自転車を買っておけばよかったかもと悩む夜もあったけれど、SORAでもクロモリでも全然問題なく走りきったので迷いは全て吹っ切れた。
Rakeigh CRAを褒めてやりたい気持ちでいっぱいだ。
来年はもっとたくさんブルベを走るぞ!!!