PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

Raleigh CRAで初ブルベ 〜出発前夜〜

ロードバイクを買ってまさか3ヶ月でブルベに出るなんて夢にも思いはしなかったのだけど、思いもしないことが起こるのが人生なのだ。
装備の方はバッチリ買い揃えたし、輪行も経験済み。
ナイトライドをしておかなかったのは不安要素だけれども、まあなんとかなるだろう。

荷物は忘れ物がないように前日にすべてパッキングしておいた。
サドルバッグにはサイクルジャージを詰めて自転車と一緒に輪行袋にIN。
道中もブルベでもジャージを着回すことで、荷物を最低限に抑える作戦。
こーゆー時に普段着っぽいパールイズミは大変便利だ。

その他の用品、ワークマンで買ったレインウェアやモバイルバッテリーなどはRACE X12に詰めて背負っていく。

バックパックをブルベ中ずっと背負っているのは大変なので、余計な荷物はは宿に置いて、できるだけ身軽な格好でブルベに挑むという作戦をとった。

新幹線で青森へ

とにもかくにもまずは青森まで行かなければならない。
輪行袋ロードバイクを詰めて新幹線に乗り込むと、例のごとく座席はガラ空き。
4連休でもほぼほぼ利用者がない状況で、北海道新幹線の今後が心配になる。
いっそこのまま割引を定着させたほうがいいんじゃないかね。

一時間ほどで新青森駅に降り立ち、駅前広場で組立作業。
輪行にも慣れたもので、ちゃちゃっと準備を終えて弘前へと出発した。

道の駅なみおかアップルヒル

最初の目的地は道の駅なみおか
www.applehill.co.jp
弘前までは正直に最短ルートである国道7号を行くことにしたのだけど、これは失敗だったかも。
道は悪くないんだけど交通量が多くトラックもバンバン通るのが結構厳しい。
北海道の国道5号を彷彿とさせるデスロードだった。
国道一桁は自転車が走る道ではないのよね。
ここを通るなら途中で県道に逃げるなりした方がいいかも。

どうにかこうにか道の駅にたどり着いてりんごソフトクリームをいただく。
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やはり青森は本州だけあって北海道より体感気温が数度高く、冷たいものが体に嬉しい。
リンゴ果汁のおかげかちょっとシャーベットっぽくシャリッとしていて大変美味しかった。

道の駅いなかだて弥生の里

せっかく青森に来たのだから、いきなり弘前に直行せず、回り道していくことにした。
次の目的地である田舎館村までは県道13号線をポタポタと進む。

水田の間ののどかな道かと思ったら黒石市に入ると急に市街化されてみたり、走っていてなかなか楽しい。
街なかは路側帯が極端に狭くて走りにくかったりもするんだけど、そーゆーところでは車も比較的のんびりなので、それなりに走れば腹も立たない。


田舎館村の名物は田んぼを使った田んぼアート
(展望台が閉まっているので何が書いてあるか読めない)
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駅に田んぼアート駅と名付けるほどの力の入れようなんだけど、コロナ禍により今年はオンラインのみ開催とのことで、現地に行っても特に見るべきものはなかった。
道の駅にはあまり(自転車乗りにとって)めぼしいものがなかったし、隣接するレストランジャイゴはまだ開店前だったので早々に後にした。

田んぼアート駅のあたりから岩木山の方に向かうと、謎の和風建築物を発見した。
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ここは弥生時代の田んぼの遺跡が発掘されたことを記念した、稲作文化を学ぶための施設なんだとか。
den-en-mirai.sakura.ne.jp
古代米を使ったスイーツがあるという看板に誘われて入ってみた。

注文したのはおはぎとソーダ
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ソーダは紫黒米から抽出したエキスを炭酸で割っているとのことで、穀物の複雑な風味が効いてとても美味しい。
地方に来たらやっぱりこういう、そこでなければ食べられない唯一無二なものを食べたいよね。
おはぎもとても美味しかったのだけど、焼きおはぎも美味しそうだったなあ。

田舎館城へ

次の目的地は田舎館村役場。
役場になんの用かと思うだろうけど実はここの庁舎は(なぜか)城の形をしていて、プラモデルまで売られている始末なのだ。

これは一度実物を見てみたいと思って寄ってみたのだけど、実物の迫力は想像以上でかなり笑った。
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いちおう田舎館城址がすぐ横にあるらしいんだけど、多分全然復元でもなんでもないし、完全に趣味なんだろうなあ。
お殿様の格好をした村長が天守閣でふんぞり返っていたら笑える。

たかはし中華そば

昼食は弘前市内にある煮干しラーメンの名店、たかはし中華そばへ。


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駐車場は激混みでものすごい大人気だった。
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評判通り煮干しの味がガツン!と来るのだけど、どことなく風味が薄っぺらい。
美味しくなくはないんだけど「これが名店?」と思わされた。

そしてその違和感の正体は、走り出してすぐに気がついた。
のどが渇いて渇いて仕方なく、水をいくら飲んでも乾きがやまない。
どうやら旨味がガツンと来る割に薄っぺらいと感じた理由は、化学調味料をガツンと使っているからのようだ。
自分は化学調味料に敏感なタチなのですぐに分かっちゃうんだよね。
少なくとも、これはサイクリング中に食べるラーメンじゃないと思った。

弘前城

せっかく弘前まで来たのだからと、ついでに弘前城に寄ってみることにした。
謎の偽物城だけしか見ないのも悪いしね(笑)

ところが折り悪くこの日は秋の祭典とやらが開催されており、入口で検温はさせられるわ構内は自転車を押して歩けと言われるわで大変だった。
大変なのはお互い様だけど、指先まであるグローブをしているのに手指のアルコール消毒をしろと言われたのには笑った。

弘前城は石垣の大改修をしており、天守閣は曳家によって奥の方に引っ込んでしまっており、ほとんど見えない状態。
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花見に来るにしても石垣が直ってからだなあ。

袋宮寺で自転車守りを買う

弘前城で無闇に時間を食わされてしまったあとは(自業自得)、袋宮寺という寺に寄った。
目的は、ここでしか買えない自転車守り。
www.marugotoaomori.jp
ところがたどり着いてみても全くの無人で、お守りの「ま」の字の気配もない。

(これはいっぱいくわされたか……?)

訝しがりつつも辺りを探ってみると、本堂に「扉を開けて参拝ください」との張り紙があった。
ガタガタと音を立てて引き戸を開けてみたところ、
お守りがあったー!!!
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赤と青のサイズ違いの二種類をゲットして、お代の1,000円はお賽銭箱へ。
しかしこんな野菜の無人販売みたいな売り方で、泥棒とか出ないのかな。
弘前には善人しか住んでいないに違いあるまい。
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中央弘前駅

弘前は大都会なのでJRの他に弘南鉄道という私鉄も走っている。
そして弘南鉄道大鰐線は、自転車をそのまま持ち込める「サイクルトレイン」をやっているのだった!


全サイクリスト垂涎のサービスを一度体験してみようとウキウキしながら中央弘前駅までやってきたのだけど、受付の女性から
「電車は5分前に出ちゃったから、次は1時間後だよ」
との悲報を知らされてしまった。ショック。

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弘前城で時間を取られなければ間に合ったのになあ。
まあ、大鰐から弘前に戻ってくるときに使えばいいさ。

「ここで待っていくかい?」
「いや、自走していきます」
「大鰐まで自転車で行くの!?」
「10kmくらいですよね? 30分もあれば着くんで(ニヤリ」

と言い残し、颯爽とロードバイクで乗り出した。

大鰐温泉

大鰐温泉までのライドは非常に快適で、結果的に大正解だった。
もともと電車で行くつもりだったのでetrexにルートを入れていなかったんだけど、ナビゲーション機能で大鰐温泉までの道のりを探索することができた。

eTrexマジ神(のちに裏切られる)。

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OpenStreetMapの常で国道を避けて田舎道を延々走らされることになったんだけど、これがひたすらに楽しい。
速度も周りの車も気にせずに、自分のペースでペダルを漕ぎ続けると次から次に未知の風景が目に入ってきて飽きるところがない。

国道を走ってしまうとどうしても速度優先で安全運転に神経を研ぎ澄ませるので、風景を楽しむ余裕があまりないんだよね。
交通戦争から身を離すことによって心に余裕が生まれ、サイクリングが単なる移動手段からひとつ徳が高いものに生まれ変わるのかもしれない。


のんびり走って中央弘前駅から45分で大鰐駅に到着。
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電車だと35分かかるらしいから、国道をバビュンと飛ばしてくれば追い越せたかもしれない。

というわけで今回のRelive。

民宿 河鹿荘

民宿は1泊4,000円の夕飯なしプランだったので、近所のトップバリュで買い物をしてから本日の宿泊先である河鹿荘(かじかそう)へ。
aominren.jp
宿の主人であるおばちゃんの世話焼きっぷりが凄まじく、なんというか、祖母の家に帰省したみたいな気分になってしまった。

ひとまず荷物をおいて温泉へ。
お風呂は男女別に分かれているのだけど、洗濯機が女性用しか無いのでそちらを使わせてもらった。

あとで分かるのだけど、この宿には立派な乾燥室があり、夜に洗濯したものが翌朝にはすっかり乾いてしまうのが素晴らしかった。
聞くと冬場にスキー合宿するお客さんが多いとのことで、ウェアを乾かすために作ったとのこと。
浴室の床がやけに温かいので、温泉の熱で温められた空気を回しているのかもしれない。

温泉は源泉かけ流しでとても良かった。
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一見すると家庭の風呂のようだけど、広々としていて大変あずましい。

着てきたサイクルジャージを乾燥させて浴衣に着替えて早めの夕飯。
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枝豆はサービスでいただいたのでありがたく食す。

しかしこの河鹿荘、予約サイトでは軒並み夕飯なしプランしか無いのだけど、どうにかすると食べられるらしい。
同じ日に泊まったお客さんは夕飯ありで「なんとかかんとかのお客さんだけだからごめんねえ」みたいなことを言われたけれど、聞き逃してしまった。
青森というと山菜の「みず」の煮物が好きなので、そーゆーのを食べたかったので残念ではあるけれど、どちらにしてもこの日は早く寝るので食べる暇はないのであった。

持っていく荷物を整理したら、翌日のためにウィスキーのレッドブル割を軽く飲んで気合を入れて就寝。
不安で眠れるか心配だったけれど、宿まで70km走ってきたおかげですんなりと眠ることができた。