PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

Raleigh CRAでニセコパノラマラインを攻めてきた

Raleigh CRAで城岱スカイラインを攻略して、
「なんだ、坂なんてたいしたことないじゃん」
と思ったロードバイク初心者がわたしである。
そうなるとさらに大きな課題にぶつかりたくなるのが人情というものだ。

そういえば、DAHON routeを買った直後にニセコファンライドイベントがあることを知った。
nisekofunride.com
本当は7月に行われるはずだったんだけど、コロナの影響で一旦は延期になり、その後中止になってしまった。
その時は「どうせ折りたたみ自転車だし」ということで67kmのイベントに申し込んでいた。

同時開催予定だったセンチュリーライドは170kmという距離に怖気づいてしまったんだけど、Raleigh CRAが手元にある今なら
「なんだ、普通に走れそうじゃね?」
という気がしてしまう(さすがに後泊するだろうけど)。

来年はそっちにエントリーしてみような~、というわけで、今回は下調べがてらニセコを走ってみることにした。

ニセコ

家からニセコまでは車で4時間近くかかるので結構めんどい。
昔スキーをやっていた頃は毎週のようにアンヌプリに行っていたけど、スキーは10時とかにつけばいいので話が違う。
サイクリングだとそれでは遅すぎる(昼間の時間に自転車に乗るのは避けたい)ので、4時には家を出なくてはならない。

ニセコは山間部で水の補給も難しかろうということで、久しぶりにバックパックの出番となった。
ツールボトルを使うと水のボトルが一本になってしまうので心もとない。
バックパックに予備のペットボトルを入れておこうという作戦だ。

この前DAHON純正のサドルバッグに替えてトピークのを買ったけれど、あれだと鍵を入れるので精一杯。

もう少し大きめのサドルバッグを買ったほうがいいかもしれないなあ。

秩父

車は「湯の里駐車公園」という、いかにも駐車してほしそうな公園の駐車場にデポすることにした。
ここから先はずっとひたすら上り坂。
ただ、びっくりするような斜度ではないので、淡々と登っていけば特に問題はない。
ここは道もきれいだし、車やバイクも通るけれど交通量は多くないので走るのは楽。
エントリーモデルでもなんでも、ロードバイクに登れない舗装路なんてないのだ。


6kmで300mほど登ったところで雪秩父に到着。
このすぐ手前に公衆トイレがあるので助かる。
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秩父は温泉がすごくいいので、通り過ぎるしかないのは少しもったいない。
しかたないのですぐ裏にある大湯沼で記念撮影だけした。
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ここから再び6kmで300mの登りとなる。

頂上へ

後半はつづら折りの山道が延々と続く。
その代わり、距離は長いけれど平坦/下りが混ざってくるのでかなり楽しい。
下りで勢いをつけて、アウターのままダンシングでどこまで行けるかの勝負!

ここまで淡々と登るばかりだったので、緩急がついてリフレッシュできて良かった。
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そんな感じで頂上に到着。
眺めは、絶景と言うほどではないかもだけど達成感はあるね。

神仙沼レストハウス

頂上には特になにもないので、少し下ったところにある神仙沼レストハウスを目指した。
その名のとおり近くには沼があってハイカーで賑わっていた。
沼までは山道を一時間くらい歩く必要があるので今回はパス。


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神仙沼レストハウスは山の上にある割に洒落たメニューが並んでいてかなりそそられた。
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カレーも美味しそうだったなあ。

この日の昼食はもう決めていたので涙をのんで断念し、代わりにアフォガードを注文。
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ソフトクリームが濃厚で、思わず
「ほわぁ」
と声が出てしまうぐらい美味しかった。

これにエスプレッソをかけてやると奏で出す、苦味と甘みのハーモニー。
また他のメニューも食べに再訪したい。
次はここから岩内に降りて、海岸線を通って蘭越に戻ってくるパターンもアリだなあ。


アイスを食べていると次から次にオートバイク乗りの人がやってくる。
彼らを見ていると
(ふふん、おれは自分の足でここまで登ってきたんだぞ)
という謎の優越感が湧いてくる。
どうやら自分も”鼻持ちならないローディ”の仲間入りをしたようだ。

五色温泉旅館へ

神仙沼レストハウスからはいったん坂を登って、そこから一気の下り。
これが本当に楽しくて、このために生きているんだ、という感じさえする。
ヒルクライムは登りも楽しいけれど下りはもっと楽しい。
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ニセコに来たからじゃないけど、ダウンヒルはスキーと感覚が近いと思った。
前傾姿勢も似ているし、荷重で曲がるのもそっくりだ。
比較的すぐにロードバイクに慣れたのは、スキーの経験が生きたのかもしれない。

スキーと大きく違うのは転ぶとヤバいところ。
急いでもいいことはないので50km/hくらいでまったりと下ることにしている。


秩父の上の方にある分岐から道道倶知安ニセコ線を登って五色温泉に到着。
goshiki-onsen.com
野営場があって車がびっしりで、ニセコ・羊蹄ラインで一番の交通の難所かもしれない。
デカイRVがウヨウヨしているので轢かれないように注意が必要だ。

ここまでは5kmで200mくらいの登りなのでたいしたことがないんだけど、五色温泉インフォメーションの前が意外な激坂で、トイレ休憩したあとの再出発で立ちごけしそうになってしまった。


この先のニセコお花畑(あまり咲いていない)を抜けてからが本日の旅のハイライト。
細く曲がりくねった森の中を、一気に下っていくのは最高の体験だった。
風は心地よく空気は澄んでいて景色には飽きることがない。
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ただ、道は狭くて片道一車線くらいの幅しかないので気をつけたいところ。
カーブミラーを見ながら急がずまったり下ったほうが良いだろう。

倶知安市街地へ

森を抜けるとあっという間に市街地になるので、かなり戸惑ってしまった。
倶知安ほどの田舎でもニセコの山の中と比べると「都会!」と感じてしまう。

信号機にさえおどおどしながら街を抜け、尻別川を渡ってじゃがいも畑の横を通ったあたりでようやく気持ちが落ち着いた。
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やっぱり田舎はいいよね。

農家のそばや羊蹄山

このお店はかなり有名な店なので開店前に着こうと急いで来たのだが、開店10分前の10時50分にはすでに10人くらいのお客さんが待っていた。
それからも続々とやってきたので、早めに行くに越したことはないだろう。
wakimizunosato.com
札幌から車で帰るときによく寄っていたんだけど、だいぶ久しぶりなので新しいメニューが増えていた。

今回は一人旅なので納豆そばにトロロ追加と洒落込んでみた。
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妻が納豆嫌いなので、こういうときでないと心置きなく納豆を食べらないのだった。

蕎麦はもちろん美味しいので単体で食べるのが正道なんだろうけど、玄人衆納豆は大豆の味が力強くて、それに負けない田舎そばの風味とのがっぷり四つが凄まじく、そこに「まあまあまあまあ」となだれ込むトロロとの三つ巴のバトルは、食べたものにしか知り得ないロマンがあるのでオススメ。
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次回は「すごい豆腐」とのコラボ商品の方を攻めたいところだ。


庭先の湧き水スポットで、ボトルと空のペットボトルに水分補給して再スタート。

ここから羊蹄山を右手に見ながら走り始めたのだけど、運良く/運悪く昼にかけて晴れてきて気温が一気に上がってきた。
たまらず体に水をバシャバシャとかけて冷やしながら走り続ける。
スポドリじゃこういう芸当はできないから、やっぱり水はいいね。


続いて京極町にある「ふきだし公園」なる湧き水スポットを目指してひた走る、が、ここは警備員が出るほどの大混雑だったので早々に退散。
「外出自粛」の大看板が虚しい。
密を断つ、略して壇蜜のためにロードバイクで田舎道をひた走っているのに、こんなところで密集してしまっては元の木阿弥だ。


幸い次の湧き水スポットである「湧水の里」までは15kmしかないので、羊蹄山を眺めながらどんどん走った。

湧水の里は「水泥棒か!」と叫びたくなるぐらい何百リットルも持って帰る民が多いんだけど、水を汲むか豆腐を買うかしかないところだし、湯水の如くどころか怒涛の如く湧き出していて汲む場所に事欠かないので大変良い。

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水を汲んで顔を洗って生き返ったのであとは帰るためにひた走る。
本当は途中でニセコチーズ工房に寄っておみやげを買うつもりだったんだけど、かなり体力を消耗してるっぽかったので先を急いだ。

少ししか進んでないけど、ニセコの道の駅で小休止。
道の駅は密の駅かってくらい混んでいたけど、その周りにあるパラサイトサテライト的なお店にはお客さんがほぼゼロ。
こちらとしては空いている方が都合がいいので、一番奥の目立たないところにあるウタゲという店で雪いちごというスイーツを購入。
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凍らせたイチゴのスライスがカップ一杯に入っていて、底にはいちごジャム、上にはホイップクリームが乗っており、予想外に美味しかった。
疲れた体にフルーツの酸味が染み渡る〜!!!


関連ランキング:レストラン(その他) | ニセコ駅

しかしここから先の駐車場までの登りはかなりしんどかった。
必死に漕いで車にたどり着き、最後は昆布駅前の幽泉閣で〆。
www.town.rankoshi.hokkaido.jp
温泉は無色透明で、雪秩父のような凄いのを想像すると拍子抜けだけど、湿式と乾式の二種類のサウナが完備されていて良かった。
今度来る時はニセコ駅前の温泉に行ってもいいかも。

今回は走行距離90kmに対して獲得標高が1,500mあったので、なかなか走りごたえがあった。
ヒルクライムすると脳内麻薬が出て楽しいんだけど、それが切れると禁断症状で一気に疲れるからヤバい。
坂を登るのはなるべく後半にしておいたほうが良さげだ。

それにしれも、ニセコ・羊蹄は自転車天国と言っていいくらい最高の道だった。
景色は美しいし空気は美味しいし、道はきれいで交通量も少なくて言うことなし。
さらに言うとロードバイクがたくさん走っていたのが良かった。
ソロライドでもすれ違うときに会釈をするだけで、連帯感を味わえる。

それと、何より良かったのは坂が弱いと言われるクロモリロードでもこのくらいの坂なら普通に走りきれることが分かったこと。
猛スピードで1分1秒を競い合うわけじゃないのなら全然余裕。

クロモリが重いと言っても、Raleigh CRAだって一昔前の自転車に比べたら全然軽いわけだしね。
ロードバイクの進化に伴って人間が退化しているのでなければ、エントリーロードでも特に問題はないのだった。

体力も筋力も無くても、気合と根性で乗り切れるのがロードバイクという乗り物だというのが分かってきた。
激坂に負けない強い心があれば、登りきれない山など無い!!!