PikaCycling

Raleigh CRAとDAHON routeを買ったばかりのサイクリング初心者。ポタポタとポタリングを楽しもうと思っています。

KURSK AW PROを履いて縄文遺跡ライド

メッセンジャーバッグでおなじみのCHROME社から「新作のサイクリングシューズのレビューをしていただきたい」という驚愕の依頼を受けたよ、というのが前回までのあらすじ。

送ってもらったKURSK AW PROは贔屓目なしに最高のシューズで、普通に自分でも欲しくなるし、実際自腹で買っても絶賛レビューを書いていたことは想像に難くない。

DAHON routeで通勤に使ってみて「マジ最強の街乗り用シューズだわ」という手応えを得たので、続いてロードバイクで使ってみることにした。
幸いにしてRaleigh CR-Aにはフラット/SPDの両面ペダルを取り付けている。SPDに慣れてしまうと「片面で良かったな(両面だとその分重いので)」と思うこともしばしばだったけれど、まさかこんなときに役に立つとはお天道様も気が付かないだろう。

さすがにガチなヒルクライムではSPDシューズに勝てないと思われるので、近所を100kmくらいポタリングしてみることにした。
近場で見応えがあるスポットと言えば、先日世界遺産に認定されたばかりの北の縄文遺跡群がある。
jomon-japan.jp

散歩がてらに寄るにはちょうどいい距離感だろう。

8月は1回目のコロナワクチンを打ったりお盆で忙しかったりしたので、ロードに乗るのは久々になる。
さらにフラットペダルで乗るのは購入したての1、2回だけなのでさらに久しぶりだ。
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もうすでにビンディング無しで乗るほうが不安に思う体になってしまっているのだけど、KURSK AW PROはさすがの安定感。
南茅部までのヒルクライムでも足裏がへたることもなく、分厚いソールがガッチリと支えてくれる。

両面ペダルはフラット部分にピンが打ってあるので、靴の裏側の溝にはまりこんで横ずれも防いでくれた。
ただこれも、DAHON routeに装着されている三ヶ島のペダルのほうが、のこぎりの刃のように食い込んでくれるので安定性は高いと感じた。

まずは垣ノ島遺跡がある道の駅 縄文ロマン 南かやべに到着したけど、まだ営業時間前だったので一旦スルーして大船遺跡へ。
www.city.hakodate.hokkaido.jp

縄文遺跡群は縄文海進時代の陸地にあるため、海沿いの漁村よりも高台にある。
垣ノ島遺跡はバイパスの工事中に発見されたためアクセスが良くなっているが、大船の方はまだ工事中なので、かなりの急勾配を登っていく必要がある。
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車で通ってもかなり急な印象があったのでだいぶ覚悟は決めてきたのだけど、ロードバイクで登ってみると立ち漕ぎでひょひょいと登ってしまうことができて拍子抜け。
全体重をかけても問題なくグリップしてくれるところはKRUSK AW PROの良いところだ。

さらに大船遺跡の周りは砂利道になっていて足元が安定しないのだけど、こういう場所ではSPDでも危ないし、さっと足を出せるフラットペダルは精神衛生上大変によろしい。
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ここは営業時間に限らず自由に見学できるので良かった。
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でもまあ、普通の人はガイドさんに案内してもらったほうが良いとは思う。
(自分は地元民なので経験済み)

その後はまだ時間があったので、鹿部の道の駅までむやみに走ってみた。
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間欠泉の地熱を利用した蒸し料理はまだ食べたことがない。
平日に休みが取れたらふらっと立ち寄ってみてもいいな。

その後はコーラ休憩。
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しかしRaleigh CR-Aはコカ・コーラみたいな色のロードだな。

このあとは快適に飛ばして9時の営業開始時間に合わせて垣ノ島遺跡に到着。
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以前プレオープンのときにも来たけれど、そのときに比べて木や草がしっかり伐採されて見事な散策路ができていてとても良くなっていた。
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当時は学芸員の人からの説明を聞かなければ「森の中に窪みがあるな」くらいの印象しかなかったけれど、整備後は「平地の中に窪みがあるな」くらいにバージョンアップされているので、やはり観光ガイドの方の説明を聞いたほうがいいとは思うw

〆は当然、縄文くるみソフトクリーム。
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もう10回くらい食べているけどなかなか美味い。
くるみペーストを練り込んであるのでこってり系で、くるみオンリーだと飽きがきてしまう恐れがあるのでミックスがオススメ。
また、最初に「カップかコーンか」を申請しないと売り場のお姉さんにブチ切れられるので気をつけよう。
というか、店員は100万人から同じことを言われて腹が立っているのかもしれないけれど、客はたった1回でいきなりキレられるのでたまったものではない。
評判を落としかねないのでもう少し寛容になってはいかがか。

帰りの峠も難なく越えて、100km足らずのポタリングは終了。
帰宅が早かったのでシャワーを浴びて、「麺工房 京家」の家系ラーメンを食べに行った。
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キャベツをトッピングするとヘルシーすぎて、もはや健康食品の域に達するのだった。

そんな感じでこの日のテストは終了。
このくらいの距離感ならば、ビンディングを付けないでもKRUSK AW PROみたいなしっかりしたサイクリングシューズがあれば不自由ないことが分かった。
スタンディングで体重をかけても問題ないし、グラベルで足元が不安定なときにも便利だし、MTBerにもオススメなのではなかろうか。

そんなCHROMEさんから、ブログを読んでくれた方向けのクーポンコードをいただいたので紹介したい。
メルマガ登録するとオフィシャルショップでセール品を除き10%オフになるとのこと。
www.chromeindustries.jp
お一人様1回限り有効で、セール品は対象外。
期限は9月末までだというので、買う買わないは別にしてもとりあえず覗いてみるだけでも楽しいと思う。

クーポンコード:gsblog08

www.chromeindustries.jp

今回いただいたモデルはクリートを取付可能なので、次回はSPD化して100km越のロングライドで試してみようと思っている。

CHROME x Panaracerの新作コラボシューズKURSK AW PROを辛口レビュー

8月は現場責任者代理補佐みたいな微妙な立場で出先で働くことを頼まれて正直ちょっとウザかったのだけど、「朝6時から業務開始」との特典があったので快く引き受けることにした。

朝早いということは、自転車通勤ができるじゃないか!!!
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久々にDAHON routeを引っ張り出して早朝の市内に乗り出してみると、夜が明けたばかりの朝5時の空気はひんやりと涼しくて走りやすい。
北海道とはいえ夏場は朝も暑くて出勤してからの汗の始末なんかがめんどくさくて、今年は全然自転車通勤をしていなかったんだよね。
出勤が朝早い分帰りは日中になるけれど、そこで汗だくになっても家に帰ってシャワーを浴びるだけなので全然楽だった。
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帰宅時間が早いとソフトクリームを食べて帰れるというオマケもある。

自転車通勤の問題点

そんな感じで自転車通勤ライフをエンジョイしていたのだけど、ひとつ気になることが出てきた。
それは、自転車を漕いでいるとペダルが足の裏に食い込んでくること。

通勤時はメレルのスリッポンを履いている。

これは軽くて歩きやすいんだけど、その分ソールがペナペナなので、自転車に乗った時にはペダルを踏む力に耐えきれなくて歪んでしまうのだった。

というか去年自転車通勤していたときは全然気にならなかったので、この一年ロードバイクに乗っている間にだいぶ脚力が増強されていたのかもしれない。
こうなるとやはり折りたたみ自転車とはいえビンディングを装備して、金具でガッチリと固定しないと駄目なのかもしれないなあ、と思い始めた。
だけど、たまにしか使わないDAHON routeのペダルをわざわざ変えるのもめんどくさい。
仕方なく我慢しながら乗っていたところに、Twitterに一通のメッセージ・リクエストが届いた。

CHROMEからまさかの申し出が

それは、以前に通勤用のバックパックを探していて、超かっこいいバッグのメーカーとして印象に残っているCHROME社からメッセージ。
pikacycling.hateblo.jp
どんな用件だろうとドキドキしながら読んでみると、なんとなんと、このブログで商品を紹介してくれるのなら最新モデルを送ってくれるとのこと!!!
インフルエンサーの仲間入りキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

しかもそれが、Panaracerとのコラボで作ったサイクリング用のカジュアルシューズだというのだからたまらない。
www.cyclesports.jp
それいま自分が一番欲しがってるやつじゃん!!!
小躍りしながら秒で了承して、届くのが楽しみすぎて眠れない日々を過ごした。

KURSK AW PROが到着!

2、3日後についに到着したので、早速開封してみた。
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届いたのを見て感動したのは、これが伝説と呼ばれるCHROMEビンディングシューズだったこと。

街乗り用にふさわしいクールな外観でいながらにしてSPD対応という羊の皮を被った狼のような旧モデルは惜しまれつつも長いこと廃盤となっており、ファンの間からは復活を期待する声が大きかったと聞く。
DAHON route専用で履くのならビンディングが無いほかのモデルでも全然良かったんだけど、ラインナップにこれがあるなら絶対KURSK AW PRO一択でしょう! と思った。

驚きの安定感

仕事終わりだったけれど幸いにしてまだ時間も早いので、早速靴を履き替えて近所にサイクリングに出かけることに。
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まず驚いたのはソールの安定感。
やはりフラットペダルだとギアチェンジだったり道路の段差だったりの振動で足がペダルから外れてしまいそうになるものなんだけど、KURSK AW PROはソールの溝がガッチリとペダルの刃を挟んで固定するので、これまでと安定感が段違いだった。
三ヶ島のペダルとの相性は抜群だね。

真面目な話、このグリップ力はSPDペダルの感覚にかなり近い。
漕いでいて「足がペダルに張り付いている?」と錯覚することもしばしばだった。
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さらに良かったのはこの分厚いソールのおかげで、ペダルを踏む力が逃げずにダイレクトに伝わっていくところ。
これまではグッと踏むと足の裏がぐにゃっとなって、ワンテンポ遅れてペダルが動くような印象だった。
それがKURSK AW PROに履き替えた途端、足を動かすとダイレクトにペダルが回るようになって驚いた。

力が伝わりやすくなった分速度も増して、平地だとDAHON routeの最大ギアである7速を踏み切ってしまうほど。
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前を走っているクロスバイクおじさんを鼻歌交じりに軽くぶち抜いたり、激坂でママチャリを押している学生を横目にスイスイ登ってみたり、靴を変えただけでパワーがワンランクアップしてしまった。

クロスバイクや折りたたみ自転車は普段着のまま気軽に乗れるところも利点なので、ビンディングペダルをつけてしまうと仰々しくなってしまう。
KURSK AW PRO外観こそ普通にかっこいいスニーカーなのに、自転車に乗るときの快適さもパワーも桁違いに上がるところは革命的に凄いと感じた。
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いやこれはDAHON route専用にするのはもったいない。
幸いなことにRaleigh CR-AにはフラットペダルとSPDの両面ペダルを装着しているので、KURSK AW PROを履いてロードバイクに乗った印象を、フラットペダルとSPDの両面から確かめてみようと思っている。

四連休知床旅情ライドその4 〜網走監獄編〜

知床旅情ライド最終日はただ地元に帰るだけの日だったのだけど、それだと寂しいので軽く午前中に網走市内をサイクリングして、それから帰ることにしていた。

東横インはコロナ対応のため朝食はお弁当対応だったのだけど、一基しかないエレベータが混んで大変だし、混雑時は非常階段を開放してると言っても7階から降りるのも嫌だし結構しんどかった。
お弁当は普通。
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納豆があるのが良かった(旅先でしか納豆を食べられないので
東横インは施設自体新しくてそんなに悪くないんだけど、エレベータの台数もそうだし、洗濯機と乾燥機が2つずつしかなくて常に全部埋まっていたり(ギリギリで洗濯だけできた)するので、混雑時ベースで考えてない感じはした。
自販機に地ビールがあるのは良かったかな。
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(前の晩に飲んだやつです)

6時30分に弁当を受け取って7時にはチェックアウトして網走サイクリングと洒落込んだ。

オホーツク流氷館

網走といえば流氷なので、まずはオホーツク流氷館へと向かった。
www.ryuhyokan.com

ところがGoogleマップでは気づかなかったのだけど、これが天都山という標高200mの山の頂上にあるので寝起きでいきなりヒルクライムですよ。
罰ゲームかと思いながら登り切ると、北緯44°の印があって得した気分に。
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8時30分のオープンを待って入館すると「まずはこちらに」と、シアタールームに案内された。
スクリーンが凹型になっているため微妙な立体感があり、音に合わせて揺れたりする疑似4DXという感じ。
見終えると矢継ぎ早に「次はこちらに」と、ホール中央でプロジェクションマッピングを見せられた。
こちらはあまり面白くないので途中で席を立って、マイナス15℃が体感できるルームへと進んだ。

自分の前に男性が一人、壁のところにあった濡れタオルを取って扉をくぐって入っていったので「ははーん、これを回して凍らせるやつだな」と理解して後に続いた。
中に入ると薄暗い通路の中で、男性がブンブンとタオルを回している。
真似して自分もブンブンと30回ほど回すも、「濡れたタオル」が「冷たく濡れたタオル」に状態変化しただけで変わりがない。
開店直後で室内の冷えが足りないのかもしれないとさらに振り回していたら最初にいた男性が
「あっ!」
と声を上げて、さらに奥の部屋へと進んだ。
ここは冷凍室の前の隔室だったのかよ、とトホホしながら自分もあとに続くと、さすがにこちらはガン冷えであっという間にタオルが凍った。
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先に入った男性は寒い寒いと悲鳴を上げて出ていったけれど、個人的には「ちょっとクーラーが効きすぎた部屋」くらいの感じ。
ヒルクライムでかいた汗が蒸発して気持ちいいくらいだった。
外に出ると係員より「展示はこのワンフロアのみでーす」と言われてびっくり。
あとはクリオネの水槽くらいしか見るものがないし、770円にしてはコンパクトすぎるだろう。
まあ、屋上からの眺めは良かった。
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あと、日本人初優勝の流氷ソフトクリームは塩キャラメル風味で美味しかった。
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今回は別海町のソフトクリームと、知床五湖のコケモモソフト、そして網走の流氷ソフトを食べたけれど、どれも美味しくて甲乙つけがたい。
ベーシックな別海もいいけど、フロートも好きだし塩キャラメルは食べたことがなかったし、判断が割れるところだ。
どちらにしても、津軽半島に比べると北海道はどこに行ってもソフトクリームが食べられるのは良かった(道民もよく食べるからかもしれない)。

網走監獄

30分足らずで見学し終えてしまったので、続けて9時オープンの網走監獄に向かった。
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実はここは15年くらい前に来たことがあったんだけど、せっかくだからと思って寄ってみたのだが、あまり代わり映えしない感じだったのでリピートはやめたほうが良さげ。
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流氷的な施設もどこかで見ている気がしたんだけど、それは紋別の流氷科学館だったっぽいのでセーフ。
網走監獄で面白かったのは、前に来たときはまだ無かったと思われる監獄歴史館(2010年完成らしい)。
片隅に現代の網走刑務所を再現したコーナーがあって、そこはリアリティがあってゾクゾクした。
開拓使時代の苦労話なんて聞かされてもほとんどファンタジーの世界だしね。
花輪和一の「刑務所の前」そのものの世界で、犯罪とは縁のない善良な市民こそ見ておいてほしい。

しかし網走監獄は地獄のように暑く、高低差があって疲れた。
しかも自販機はあるのに飲み終わったペットボトルは持ち帰れという「もの売るってレベルじゃねーぞ」対応に怒り心頭。
頭に登った血を鎮めるため、再び自転車に乗り込むのだった。

道の駅 流氷街道網走

まだ列車の時間まで微妙にあったので、せっかくだから網走の道の駅まで行ってみることにした。
来るときは国道沿いを走ってきたんだけど、帰りは網走川沿いのサイクリングロードを快走。
網走監獄を歩いているときは暑くて疲れて大変だったんだけど、ロードバイクに乗ると風を切って進める分涼しいし、体重を感じないから走っても全然疲れない。
1,100円も払った網走監獄よりかは、こっちのサイクリングロードのほうがずっと楽しかった。
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道の駅に入ってみるとサイクリングロードの紹介があって、先に知っていたら早起きして走っていたのになあ、と後悔。
www.okhotsk.pref.hokkaido.lg.jp

観光スポット巡りよりも自転車にただただ乗っている方が好きだ。

ちょうど11時で2階の食堂がオープンしていたので、喉も乾いたし早めの昼食とすることにした。
どうせこれから10時間列車に乗る間はまともな食事はできないのだ。
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メニューが豊富すぎて迷った挙げ句、貝柱塩ラーメンを注文。
この旅ではラーメン食べてないし、まあ安牌だろうと思いつつ大きな期待はしていなかったのだけど、地味に美味くてちょっと反省。
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麺こそイマイチだけどスープが良くて、3/4ほど飲み干してしまった。
干し貝柱の力なのか、単に汗をかきすぎてミネラル分を求めていたかは謎。

網走駅

その後は網走駅に30分前に着いて、例のごとく15分で輪行準備完了。
輪行といえば自分は省スペースになる縦型輪行袋を強く推していたんだけど、こと北海道の特急列車で旅をするのであれば、幅はあっても高さが低い横型輪行袋のほうがいいかもしれないと思った。
というのも、特急列車は新幹線に比べて最後尾の座席後ろのスペースが狭く、さらに隣の席に人が座るとリクライニングで自転車が押しつぶされかねない。
そして特急列車はどれも車内に特大荷物置き場が用意されているのだが、これが微妙に高さが低くて縦型だとつっかえてしまうのだ。
横型を斜めにして入れると自然に収まるかもしれない。
仕方がないのでディレイラーを上に斜めに傾けて荷物置き場に収納したり、棚の上の段に置いたりしたけれどちょっと微妙だった。
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ここらへんはいずれ横型も買って試してみたい。

それと、帰路については網走~旭川旭川~札幌、札幌~新函館北斗のいずれも指定席だったのが良かった。
往路は釧路~根室普通列車だったので肩身の狭い思いをしたので、鉄道輪行で今回のコースを試すのならば、網走をスタート地点にして根室ではなく釧路をゴールにすると良いと思う。

旭川駅

往路で空腹に耐えたことを教訓に網走でサンドイッチなどを買っていったんだけど、体が栄養を欲しているせいで一瞬で食べてしまった。
旭川で20分ほど待ち時間があったけれどホーム内の売店はコロナの影響で閉まっており、駅員さんに頼んで改札の外に出させてもらった。
セブンイレブンで買い物しても良かったんだけど、せっかくなのでエキナカの食堂へ。
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江丹別そばという文字が目に入ったので思わずざるそばを注文してみたら、結構ちゃんと美味しくて駅そばという感じじゃなかった。
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どうせなら2、3枚注文しても良かったな。
旭川だからラーメンでも、と思っていたけどそちらは評判があまり良くないらしく、網走でラーメン食べておいて良かったと思った。

札幌駅

札幌駅でも待ち時間が多少あったので、今回は駅構内にあるロッテリアへ。
ロッテリアなんて札幌にJRで行くときくらいしか食べる機会がないので、ついついエビバーガーを買ってしまう。
盲点だったのがシャカシャカポテトで、ついつい珍しい味の紅生姜天ぷら味なんぞ選んでしまったところ、電車が混んでいて隣の座席に人が座ってしまった。
紅生姜の匂いがかなりキツくて、ちょっと申し訳なかったかも。

旅の振り返り

という感じで3泊4日の旅は終了。
トータルで350kmくらい走ったけれど獲得標高があまり無かったせいか快適に走れて良かった。
7月下旬の道東は涼しかったのも功を奏したかも。

では恒例のReliveで旅を振り返ってみる。

野付半島トドワライド

Relive '野付半島トドワライド'


初日は野付半島がとにかく良すぎた。
両サイドが海に囲まれた一本道をひたすら進み、その果てに待っている荒涼とした景色には感動の一言しかない。
ロードバイク乗りなら必ず走った方がいい道だと思う。

一方で自然に満ち溢れた根室半島は、本当だったら昼間に走ってみたかった。
釧路のさらに端にある僻地という印象しかなかったけれど、その実ここは自然の宝庫で、いや、北海道全域が自然ばっかりなんだけども、その中でも手付かず感が最も強い地域なんじゃないかと思い知った。
北海道の自然はともすればクマザサに覆われがちで、そうなるともう「クマザサだなあ」以上の印象がないんだけど、湿地帯が多いと植生に多様性が生まれて見応えがある。
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一方で知床五湖の辺りはエゾシカが増えすぎてクマザサだらけになってしまい、感動が薄かった印象がある。
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そういう意味では、いずれ今度は例えば釧路〜根室根室屈斜路湖みたいな旅で再訪してみてもいいかもしれない。

知床世界遺産ライド

Relive '知床旅情世界遺産ライド'


しかし知床峠は良かったなあ。
標高の割に上りやすいし、眺めは絶景だしでとても良かった。
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本州には有名な峠がたくさんあるけれど、北海道にも知床峠あり、と胸を張れる(かもしれない)(道外の峠を知らない)

一つ心残りがあるとすれば羅臼側は朝早くて全然見学できなかったこと。
網走出発で知床峠を反対側から登って、羅臼でクジラウォッチングクルーズとかしても楽しそう。
網走〜知床峠〜釧路というルートで走るのも楽しそうだ。

実際は電車代も相当かかるし四連休なんてなかなか取れないから毎年道東まで出かけるのは厳しそうだけど、飽きるまで何回も訪れてみたいと思った。

四連休知床旅情ライドその3 〜知床峠編〜

知床旅情3日目は標津町のよしだ旅館からスタート。
深夜遅くに起きるときは、スマートウォッチの振動タイマーが大変便利。
他の人を起こさないよう忍ぶようにして出発した。
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朝もやがけぶるオホーツク海沿いの道は涼しくて、羅臼までの50kmもすんなり走破。
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当初の予定ではここで名物の黒ハモ丼を食べて朝食にする予定だったのだが、早起きしすぎてまだ朝6時だったので断念。
2時間待つよりは午前中の涼しい時間のうちに峠を登り終えてしまって、アクティビティはその後だ、と決断してセコマのおにぎりで軽く朝食を済ませた。

知床峠

知床峠は標高750mあり、先週登った竜泊ラインのほぼ2倍。
しかし急斜面はそれほどなく、割となだらかな上り坂が続いているので言うほど大変ではなかった。
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クロモリロードなので登りは苦手だけれども、早く登ろうとさえしなければ大丈夫。
平均7km/hくらいのナメクジのようなペースで這い上がる自分だ。

かなり上ってきたのに「まだ三合目!?」と一旦心が折れる
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途中でVAAMが切れたので水を入れ替えてVAAMを溶かしたり、溶けた氷を飲んだりすると再び元気が出てきて再出発。
意外とすぐに五合目が現れたのであまり気にしない方がいいかもしれない。
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しかしこの絶景はいいわ。
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大自然の風景に癒されながらペダルを踏んだ。

そんなこんなで登頂完了。
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野付半島のときも思ったけれど、美しい景色を見ると脳が活性化するので、辛いヒルクライムも比較的楽にこなすことが出来るようだ。
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そーゆー意味では竜泊ラインの竜飛岬からの登りは苦行だったなあ……。

知床峠は完全に国立公園のテリトリーにあるため売店や自販機などは一切なく、あるのはトイレのみ。
ロードバイクで登るなら、十分な水分と補給食を担いでいくのは不可欠だろう。
というわけでセコマで買っておいた北海道メロン大福で祝杯をば。
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そしてここからの下りは最&高の極みですよ。
下りの爽快さで上りの苦しみを全部忘れてしまうんだよね。
覚えているのは最後に経験した楽しさだけなので、また何度でも山に登ってしまうのだった。

知床五湖

このまま先に進んでしまうとせっかく世界自然遺産に来た甲斐がないので、ついでに知床五湖まで足を伸ばすことにした。
www.goko.go.jp

ところがこれが割と鬼門で、急勾配のアップダウンがひたすらに続く魔境。
知床峠に登るよりもむしろきつかったんじゃないかなあ。
息も絶え絶えになりながら知床五湖フィールドハウスにたどり着くと、そこは駐車場待ちの車が十何台も連なる地獄だった。
twitter.com

ひえー、と思っていたら係員の人が、
「自転車の人は先に入っていいから。駐車料金もいらないから、建物の壁に立て掛けといて」
とのお言葉が。
地獄に仏とはこのことやで~。
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エコでロハスSDGsロードバイクは、自然を愛する人から優しく受け入れられているのだと実感できたエピソードだった。
みんなもロードバイク知床五湖に行こうぜ!(坂で死ぬけど

とにかく汗だくなので一度トイレに入って濡らしたタオルで体を拭いて、一息ついたのでまずは朝食と洒落込んだ。
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知床サーモンを使ったというスモークサーモンバーガーはサーモン感が足りずイマイチ。
コケモモソフトクリームと流氷ソーダのフロートは絶品だったので引き分けとしたい。

さて見学でもしていこうかと思ったのだけど、ここらへんはヒグマのテリトリーでもあるので知床五湖の全部を見るにはガイド必須で3時間もかかるという。
さすがにそれは網走にたどり着けないから断念してお手軽に、知床一湖だけを見学する道をチョイスした。
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こちらは高さ3mの木橋の上から見学するのでヒグマフリーだし、料金もフリーだし、往復で一時間くらいなので大変お手頃。
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雄大な知床連峰を眺めながら(あそこを登ってきたんだなあ)と悦に入ったり、草むらから現れたエゾシカちゃんが尻尾をふりふりする様子を楽しんだりと、なかなか面白かった。
streamable.com

道の駅うとろ・シリエトク

再び魔の坂を乗り越えて外界にたどり着いて、まず向かったのは道の駅。
hokkaido-michinoeki.jp

さっき朝食を食べたばかりだけどここで昼食とする。
連休だけあって食堂はメチャ混みだったんだけど、回転率が良くて名前を書いて待っていたらほどなくして呼び出しがかかった。
こういうときは一人旅は便利だ。

メニューが豊富でかなり悩んだ。
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海鮮丼もいいし三色丼も捨てがたい。
が、ここでは時鮭いくら丼1,850円をチョイス!
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主な要因は知床五湖フィールドハウスでのサーモンバーガーが不服だったことであろう。
この時期にここでしか獲れない時しらずは絶品で、知床サーモンの実績解除となった。
イクラはまあ、自分で作ったほうが美味しいかな(道民感。
汁物が三平汁だったのがすごく良くて、思わず鮭づくしになった。
トータルでは大満足です。

オシンコシンの滝

急ぐ旅でもないので途中で見かけた面白そうなところにはちょくちょく足をとめていた。
とりあえず、三階滝なる看板を見かけたので立ち寄ってみた。
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二階にしか見えない感じだけど、まあ滝ですな。
滝ってよく観光名所になっているけど、正直良さみがよく分からないんだよね。
水が高いところから落ちてきてるだけじゃん。
などと思いながら走っていると今度はオシンコシンの滝なる看板が。
また滝かよ~と思いつつ足を止めてみると、デカッ!
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この距離感にしてこの大きさは!?
足元まで寄ってみると、これがまさに真の滝といった風格。
streamable.com

ザ・瀑布。
本物はやっぱり違うね。
舞い上がる水滴を全身に浴びてリフレッシュできた。
ちょっと気になったんだけど、こーゆーマイナスイオンにはエキノコックスとかピロリ菌とかは含まれてないのかね。

知床エゾシカファーム

再び走り出すと今度はエゾシカファームなる魅力的な看板が現れた。
www.shariken.co.jp

無人のようだが無料で好きに見学してもいいらしい。
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立札には「そこらへんに生えている緑の草をむしってあげてみましょう(原文ママ」というゆる~い案内が書いてあるので試してみることにした。
最初はびっくりして逃げてしまったエゾシカたちも、しばらく呼んでいると寄ってきて手に持ったオオバコやらクローバーをむしゃむしゃと食べ始めるではないか!
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昨日のチョウザメに引き続いて餌やりで指を舐められる体験ができて笑った。
ここは罠で捕獲されたエゾシカたちの一時飼育施設だそうで、多分これから肥育されて美味しく成長し、浜新だとかタイエーで食べられることになるのだろう。
昨日食べた鹿舌の塩焼きの味を思い出しつつもそこを後にした。

天へと続く道

しかし暑い。
最高気温30℃で暑いとか言ってたら東京の猛暑と猛湿度のなかで戦っているオリンピアンに申し訳ないんだけど、暑いものは暑い。
途中で「天へと続く道まであと2.3km」という看板を見つけたので寄ってみた。
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しかしさすがにこの斜面を上りきる気力はなく、「ここを天へと続く道とする」と宣言してお茶を濁した。

道の横に工事の現場事務所があって従業員向けの自販機が開放されていたので、とりあえず電解質を補給すべくポカリを購入。
ひと目がないのを良いことに、汗でビシャビシャになったインナーを脱いで上半身をウェア一枚にした。

さっきの坂を登ると展望台があったりしたんだけど、それを無視して国道を進んでも結局は天に続く道、18kmの直線道路に合流した。
www.tabirai.net

とにかくもうただひたすらに真っ直ぐな一本道を、下ハンを握ってひたすらにひた走る。
一枚脱いだおかげで吹き付ける風が涼しく、かなり快適に走ることが出来た。
途中にあったセブンイレブン斜里緑町さんは店の外にゴミ箱があるタイプのありがたいコンビニだったので、お布施代わりにモンスターエナジーを買ってチャージした。
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小清水原生花園

国道をそれてオホーツク海沿いの道を淡々と進むと、小清水原生花園が見えてきた。
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ここらへんも根室に近いような湿地帯が多いのが特徴だったりする。
しかし7月下旬というのは時期が微妙で、ハマナスはこれからだし、ハマナス以外は終わっている感じで割と「草むら」という印象だった。
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このあとは、脇目もふらずに走りに走って最終日の宿、東横イン網走へと向かった。

ひとまずシャワーを浴びて、前日洗濯したジャージに着替えてまずは夕食である。
来る途中に見かけた「YAKINIKU網走ビール」が最強な感じがしたので電話をしてみると、すでに満席とのこと。
仕方がないのでクチコミで比較的評判がいい、すぐ向かいにあるレストランアルカディアに行くことにした。


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メニューが豊富でしかも地元産の食材を使ったものが多く、「これは当たりか?」と期待に胸が膨らむ。
三元豚を超すといわれる四元豚(時間方向に奥行きがあるのだろうか)を使ったハンバーグも気になったのだけど、厚岸産の牡蠣を使ったチーズリゾットが気になりすぎたのでビーフストロガノフとのセットを注文し、さらにバゲットとサングリアまで追加。
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大ぶりの牡蠣がリゾットの下からこんにちわ。
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いや、釧路から根室まで電車に乗っている間に思ってたんだよね。
「この間を自転車で走ってたら牡蠣食べれたのに!」
って。
期せずして牡蠣も実績解除できてよかった。
ビーフストロガノフも美味しかったし、偶然にもここは大当たりだったね。

四連休知床旅情ライドその2 〜野付半島編〜

さて、知床旅情編も3回めにしてようやくロードバイク実走である。
この時期の納沙布岬の日の出は3:30くらい、根室市内から岬までは25kmほどなので、午前2時に発てばちょうど良い計算となる。
が、例の如く自転車に乗るのが楽しみすぎて0時には目が覚めてしまって、1時には全ての準備を終えてしまったのでそのまま出かけることにした。
ネムロマンは鍵を回収ボックスに返してしまえばいつでもチェックアウトできるところがとても良い。

納沙布岬

弘前でのブルベ以来久々のナイトライドではあったけれど、前も後ろも2灯のブルベ対応装備なので恐ることは何もない。
根室半島はハイパー田舎なので人や車は皆無だろうし、むしろエゾシカとかキタキツネとかヒグマとの遭遇が心配というレベル。

街灯も街の灯りもない真っ暗な闇の中をロードバイクに取り付けられた僅かなライトの光だけを頼りに走るのは、やはり少しのスリルがあって著しく楽しい。
夏の夜の風は日中のお祭り騒ぎも忘れてひんやりと静まりかえっていて、こちらのはやる気持ちをしっとりと落ち着ける。
確かな質量を持って存在する闇の中に光のナイフを手に切り込んでいくけれど、自分が通り過ぎた後ですぐにその切れ目はぬっぷりと閉じてしまうような感覚。
ナイトライドにうってつけの道だ。
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快調に飛ばしすぎて日の出の一時間前についてしまってやることもなく、店もなく、風を遮る場所もないため微妙に寒い。
しかたないので納沙布岬灯台灯台カードをゲットしたり、自宅に電話したり、ネムロマンで作ってくれたおにぎりを食べたりして過ごした。
(2時まで寝てりゃあ良かったのに)

ネムロマンのお姉さんが握ってくれたおにぎりは、海苔別包みという嬉しい配慮。
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大きさの違ういびつなまん丸おにぎりに、手作りのあたたかさを感じた。

そうこうしているうちに市民薄明となりウミネコがみゃあみゃあと騒ぎ出したのだけど、ネムロマンのお姉さんが予言していたとおり、濃霧に覆われて何も見えない状態だった。
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まだ日の出には間があったけれど、このまま待っていても特に大きな成果はないだろうと見切りをつけて出発。
とりあえず本土最東端にたどりついて証明書さえ貰えれば問題ないのだ。

ハセガワストアじゃない……!?

根室中心街から納沙布岬までは半島の北側を走り、帰りには南側を通った。
比較的南側のほうが栄えており、さらには北側には原生花園があったりするので、納沙布岬で日の出を見るならば逆周りの方が良かったかもしれない。
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途中のトーサムポロ沼の辺りでエゾシカの群れと遭遇したり(カメラを向ける前に逃げられた)、根室の自然を満喫できた。

再び根室の中心街を抜けている最中に、地元函館でよく見かける看板が見えてきた。
しかし、近づいていくと何かが違う。
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ハセガワストアじゃない!!!
これは、以前NHKの72時間で紹介されていた、セイコーマートそっくりのコンビニチェーン、タイエーだった。
www.nhk-ondemand.jp

本家ハセストでは「函館わいん使用」なのが、タイエーだと「十勝ワイン使用」と微妙に変わっているのが面白い。
急ぐ旅でもないし、せっかくだから寄ってみることにした。
あいにく焼き鳥は品切れだということだったけれど、どうせ味的にはそれほど違いがないだろうと諦めて、ハセストでは食べられない鹿肉弁当をゲット。
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こってりとした甘いタレのせいで鹿肉の味はよくわからないけれどまあ美味い。
ご飯も進むしビールが飲みたくなる味だった。
食べながらさきほどの根室半島のトーサムポロ沼で見た鹿の親子のことを思い出した。
罠とかで捕まえた鮮度があまり良くない肉を食べるため、甘いタレで仕上げているのかもしれないなあ。

春国岱

この日二度目の朝食を食べ終えた後はさらに西に向かって進む。
そういえば、いままで気が付かなかったけれど根室半島ってほぼほぼ島なんだね。
付け根部分の温根沼という湿地帯が3/4くらいを占めているので、ほとんど分断されている。
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下手したら歯舞群島のひとつになっていたかもしれないんだなあ。
などと思いながら先に進むと春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターの看板が見えてきた。
www.marimo.or.jp

春国岱(しゅんくにたい)は風蓮湖に面する砂の島で、手つかずの自然が残された野生の王国だと聞いたことがある。
センターはまだ営業していなかったけれど、急ぐ旅でもないので春国岱の方に寄ってみることにした。
細い橋を越えて駐車場に向かうと、一人の女の人がなにやら柱の先端に向かって脇目も振らずカメラを構えている。
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何を見ているんだろうと思いながら近づいていくと、なんと巨大なオジロワシ
音を立てないようにそっとロードバイクを地面に置いてそーっと近づくも、全然逃げる気配がない。
写真を撮っていた女性は興奮気味に、
「こんなに近づいても全然逃げないんですよ!」
自分も5mくらいまで近寄ったけれど、まったく動じないからすごい。
まさに鳥の王者だ。
streamable.com

女性は、ここから50mくらい離れたところからバズーカ砲みたいな望遠レンズで写真を撮っている男性を指差し、
「あの人から近くによったら逃げちゃうって聞いたんですけど、男の人だからかな? わたし小さいからきっと敵だって思われていないのかも」
しかし興奮気味にそう言うので、ワシは巨大な翼を広げて飛び去ってしまった。

と思いきや護岸のあたりにふわりと降り立ったので、もう大丈夫だろうと思って自転車と一緒に写真を撮ったりしてみた。
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いきなりこんな希少動物にばったり遭遇するとは、まさに野生の王国だった。

帰り際に橋を渡っていると向かいからキタキツネが歩いてきた。
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写真を撮っているとこちらを無視してスタスタと進み、第二のキタキツネに遭遇。
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ひとしきり威嚇し合ったあとで取っ組み合いとなり、
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第二のキタキツネに負けてスゴスゴと引き下がるのであった。
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尾岱沼

このあとは道の駅スワンねむろに寄ってトイレ休憩。
次の目的地である尾岱沼に向けて、名もなき農道を寄り道したりしながらひょひょいと走り抜けた。
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尾岱沼までは別海町の中心街を通るのが近道なんだけど、交通量が多そうだったので海沿いを目指して国道244号を通って本別海へ。
しかし、こちらを通るのであれば走古丹を進んで風蓮湖湖畔公園を目指せばよかったかもしれない。
betsukai.jp

この時点で100km位走ってきて、疲れもあって判断力が鈍っていたのもあるし、事前にルートに入れていなかったのも問題だった。
まあ、このあと似たような地形の野付半島を走るわけだし、また来ることもあるだろうし。

道の駅おだいとうに到着したときはちょうどお昼前くらいのいい時間帯で、外には別海町地域おこし協力隊の屋台が出ていてとても賑わっていた。
そこでシマエビ天丼ライスバーガーを頼んで昼食。
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これが激ウマ。
丼いっぱい食べたくなっちゃうね。
ついでにソフトクリームも。
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別海町は人の数よりも牛が多いと言われるほどの酪農地帯なんだけど、ここのソフトクリームは別格に美味しいね。
なにかこう、独特の風味があって謎だ。
以前に新篠津のサイクルイベントに参加した際に、わざわざ別海町の牛乳を取り寄せて使っているというソフトクリーム屋さんに寄ったけれど、その時食べたものと同じ味がする。

よしだ旅館

道の駅を出て北上していると、途中でロードバイクに乗ったおじさんに追いついたので
「こんにちわ~」
と声をかけながらオーバーラップ。
しかしその後すぐにセコマがあったので氷を補給するために停車したのですぐに追いつかれて話しかけられた。
ロードおじさんは68歳だといい、地元に住んでいて昨日は野付半島を往復してきたのだとか。
そのくらいの年でも元気に楽しめるのは、ロードバイクとはいい趣味だなあ、と思った。
自分も70か80まで元気に乗りたいものだ。

しかしここまで結構な距離を走ってきて疲れも出てきた。
カロリーを取ってエネルギー補給したとはいえ、やはり昼間になって気温が上がってきたのが厳しい。
それに何より背中に背負ったバックパックがかなり負担になっていた。
そもそも重いし、肩に食い込むのが辛い。

ロングライドだとパニアバッグが一番なんだと思うけど、それだと背負えないから輪行で辛い。

パニアラックとパニア自身の重さで重量増も著しいしね。

荷物的にはサドルバッグにツールボトルと鍵、そして着替えのジャージ。
バックパックには輪行袋と充電などの電化製品だけなので、バックパック分をフロントバッグに移すという手はあるかもしれない。

しかし今はそんなものはないので、まずは今回の宿泊先であるよしだ旅館にお邪魔して、バックパックを預かってもらうことにした。
チェックインにはかなり早い時間だったけれど快く預かってもらえたので、距離は少し伸びたけれど結果オーライだった。

野付半島

バックパックを下ろしてしまうと生まれ変わったように身も軽く、まさに風のように駆け出した。
亀仙人の修行で、亀の甲羅を背負いながら生活させられていた孫悟空の気持ちが少し分かった気がした。
あいにくの向かい風だったけれど野付半島は文字通りの一本道、両サイドを海に囲まれているのでなんの障害もなく、小指かけエアロポジションでガンガン走れた。
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そしてこの、眺めの素晴らしさが脳を新鮮な気分にさせる。
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走っていて新しい風景が目の前に拓けること、それがロードバイクの楽しみだし、走りの原動力だと思う。
ナラワラが意外と良かったなあ。
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元々あったナラの森が地盤沈下によって海水が侵入してきて白く立ち枯れているのに、足元には塩生植物が青々と生い茂っているのがアンバランス。
ちょっと明るい地獄っぽい雰囲気で良かった。
そのあとは快調に駆けて突端の駐車場まで。
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ここまでで冷感インナーが汗を吸ってビシャビシャになっていたので、誰も見ていない隙を見計らって脱いでしまった。
午前中から12時ころまでは日差しが強いから着ていたほうが良いけれど、日が傾いて気温が高くなってくる午後からは脱いでしまうほうが快適だったし、日焼けもそれほど気になるほどではなかった。

灯台まで歩いていくのはしんどいし、灯台カードもないのでスルーして野付半島ネイチャーセンターまで舞い戻った。
notsuke.jp

ここからトドワラまでは徒歩で片道30分ほどかかるんだけど、歩くと疲れるので楽をしてトラクターに乗ることにした。
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肝心のトドワラは最盛期に比べて数が少なくなっており、かなり寂しい感じ。
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もともとが荒れ果てて世界の果てのような光景だったけれど、その主役である立ち枯れしたトドたちが豪雨被害で流されてしまったので、寂しさマイナス寂しさで寂寥感を通り越してしまっていた。
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標津サーモン科学館

その後は追い風を味方に颯爽と標津町中心街まで戻ってサーモン科学館へ。
s-salmon.com

ここでの期待はオホーツク海のサーモンだったんだけど、食事処は絶賛リニューアル中だったため食べられず。
しかし落胆しつつ入館してみたら、意外や意外、期待の5倍くらい楽しかった。
ハイライトは餌やり体験。
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100円で浮き餌を買うと川エリアにいる魚たちに自由に餌やりが出来るんだけど、貪るように群がる様子は圧巻。
streamable.com

さらにすごかったのはチョウザメで、なんとエサをやるだけではなく指をパクパクしてくれるサービスもあるのだった。
streamable.com

チョウザメはサメというけれど歯がないため噛まれても安心とのこと。
エサをばらまくと体の下側にある口を水面まで持ってくるため、まるで立ち泳ぎみたいになりながら寄ってくる。
そこで指を水面に入れてやると気づかずにパクパクしてくれるという寸法だった。

チョウザメ丼やらキャビアが食べられなかったのは残念だったけど、食堂がリニューアルオープンした頃にはぜひ行ってみると良いと思う。
そのあとは町の中をブラブラして、旧標津線の転車台を見学したりして宿に戻った。
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再びよしだ旅館

よしだ旅館はおばあさんが一人で切り盛りしているような民宿なので多くは期待できないけれど、値段を考えるとなかなか良かった。
www12.plala.or.jp

ネムロマンと違って布団も匂わなかったし。
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風呂は家庭用ので、ボイラーで沸かすから午後4時から9時までしか入れず、結構ぬるい。
気になる人は近くにある日帰り入浴を使うと良いと思う(自分は疲れていたので断念)。
夕飯は特筆すべきところもなし。
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聞かれなかったから言わなかったけど、飲み物(お酒とか)のメニューがないのは微妙(自分はセコマに買いに行った)。
洗濯が無料、乾燥機が200円なのは良かったし、夜も自由に出発していいのは良かった。
清潔な布団に潜り込んで泥のように眠りについて、翌朝の出発に備えることにした。

四連休知床旅情ライドその1 〜根室編〜

さて今週からお送りいたしますのはオリンピック休暇を利用した知床サイクリング旅行。
初日は始発の北斗に乗って札幌へ。
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そこから大空に乗り換えて釧路へ。
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(車両の違いがわからん)

こうやって長い距離を乗り継いだ鉄道旅行をする機会が無かったので気づかなかったんだけど、いまのJR北海道の車両には車内販売はおろか、自動販売機もないんだね。
しかも乗り継ぎの時間が5分くらいしかないので、朝6時から夕方4時までの10時間のあいだ、飲み物も食べ物も一切買うことができないのだった。

食べたものといえば出掛けにコンビニで買ったおにぎり1個のみ。
飲み物もその時に買った600ccのお茶のみ。
これだけで10時間とは、飢えか渇きのどちらか、もしくは両方によって死んでしまうのではなかろうか。
最悪乗り換えの一瞬でポカリくらい買えるだろうと思っていたら列車が急停車し、
「ヒグマ出没のため停まります」
ということで5分停車したため乗り換え時間はもはやロスタイムに突入していた。

不安に駆られながらバックパックの中身を漁っていたら、随分前に業務スーパーで買って入れっぱなしだった、謎のロシア語菓子が出てきた♪───O(≧∇≦)O────♪
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豆や穀物類をキャラメライズしているので㌍はひたすら高く、なんなら一日これ一本で済ませられるレベル。
1本100円未満なので買い溜めしてたんだけど、また買いに行かないとな。
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列車の遅れの方は無事に回復して定刻に着いたため、ポカリを買って渇き問題も解決した。
ところが、乗り換える先の根室行きの列車にも色々と問題があった。
一つには、やはり過疎地なので一両編成であること。
そして釧路根室間は普通に利用者数が多く、車内はそこそこ混んでいること。
北海道新幹線がガラガラなのと好対照である。

まあ、混んでいるだけならまだいいんだけど、この日はなんと輪行野郎が自分の他に二人も(合計3人も!)いたというのが大問題。
列車後部のスペースがほぼほぼ自転車で埋まってしまった。
さらにはこの列車に車椅子のお客さんが乗ってきたため、車掌さんから「自転車、邪魔!」と怒られる始末。

指定席なら一番後ろの席を確保すればほぼ確実に自転車置き場をゲットできるけれど、鈍行列車だとそれも厳しい。
やはり釧路から根室までは自走しておけば良かったか、と思った。
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10時間電車に揺られて疲れたので、この日は観光もせずに(市内に観光スポットがないことも理由)宿へと直行した。
個人的には10時間車を運転するのと、10時間自転車に乗るのとは同じくらいの疲労感に思うのだけど、電車は集中力が要らない分、それらの7割くらいの疲れでは済んだ。
移動中に寝たり本を読んでいられるのもいいし、楽ではある。
自動車のガソリン代と比べると電車賃は相当割高だけど、その分の時給だと思えば仕方ないかもしれない。

一泊めの宿はネムロマンというドミトリー。
atta-nemuro.com

翌日に納沙布岬から日本一早いという日の出を見るため、2時にはチェックアウトしたかった。
なんならスーパー銭湯とかでもいいレベルだったんだけど、そーゆー洒落たものはないので値段が安いドミトリーを選んだ。
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ベッドルームの狭さは許容範囲だけど、布団が匂うのは気になった。
でも施設自体は新しいし、シャワーも綺麗だし、スタッフも親切だったので悪くはないかな。
朝食付きなんだけど朝早く発つお客さんには、前日のうちにおにぎりを作ってくれるサービスがあったのは良かった。

晩ご飯はネムロマンのスタッフおすすめの浜作へ。


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Googleマップのクチコミが良くて気になっていたので渡に船だった。
開店前に電話をかけると「一人ならギリ入れる」とのことでかなりの人気店の模様。
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入店して「オススメはありますか?」と聞くと、「八角軍艦だね」とのこと。
聞くと、八角の内臓を取り除いてそこに味噌やら野菜やらを詰め焼きにしたものらしい。
しかし単品2200円は高いし、やはり2,3人でシェアするものらしい。

自分は一人客なんだよなあ、と思っていると「一夜干しならちょうどいい大きさだよ」と言う。
正直、八角は普通に食べたことがあるし(道民なので)、同等の金額を払うなら刺身四種盛りとか和牛もつ鍋とか一人すき焼きとかもっとそそるものがあったのだけど断る勇気も出ずに注文。
オススメを聞いてしまうと断りにくいので、聞かない勇気も大事なのだと知った。
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八角は油が乗って、独特のクセがあって美味いのだが、1800円分一人でこれをモシャモシャ食うのは失敗だった。
やはり長電車の疲れが出ていて勘が冴えていなかったのだろう。

しかし鹿舌塩焼(800円)は激ウマ。
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しかし一切れ160円かと思うとコスパは悪い。

意外とうまかったのがカニあんかけチャーハン。
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味が濃くてボリュームが多くて熱々で「そうだ、オレは腹が減っていたんだった」ということを思い出させた。
ここで「根室カニ」の実績を解除できたのも良かった。

というところで一日めは終了。
サイクリングのブログなのに自転車の話が一切出ないまま次回に続く。

四連休知床旅情ライドその0 〜出発編〜

最近の自分は「スポーツを応援する」ことに対して一種の虚しさみたいなものを感じている。
別に自分が何の努力をしたわけでもないのに、他人が成し遂げた栄光に乗っかって泣いたり笑ったり喜んだり悲しんだりするのは、言ってみれば努力の只乗り、フリーライダーなのではないか、と。
2時間や3時間もテレビにかじりついている暇があるのなら、何かもうちょっとマシなことはできないのだろうかと思ってしまう。

とみにそう考え始めたのは、不惑を迎えるにあたって自分の老い、そして自分の死を意識し始めたからかもしれない。
いまに自分は死ぬ。
残された人生を悔いなく生きるためには、時間を無為にすり潰すような使い方はできない。
そんな、焦燥感とも、開放感ともつかないような感情に突き動かされながら生きている毎日だ。

なのでオリンピックにまつわる盛り上がりも比較的クールに、距離を置いて他人事のようにスルーしていた。

とは言うものの、どうしてもスルーできないものがある。
それは、オリンピックの開会式のためにズラされた祝日たち。
オリンピックが好きじゃなくても、四連休は好きだ。
自民党が嫌いでも10万円の給付金は断固として頂くというのに近いかもしれない。

長期休暇といえばお盆休みだけど、8月の中旬なんて暑すぎるし混みすぎる。
7月の下旬ならば暑さもそれほどではないだろうし、開会式を見るために家にいるという奇特な人が若干存在すると考えると、ただの四連休に比べたら多少は混まないはず。
どうせこの期間中は自粛モードをふっとばすようなお祭り騒ぎに包まれるのだろうから、自分もどこか遠くに出かけてみよう、と思ったのだった。

行先候補

無限に休みが取れるなら日本一周でも世界一周でもなんでもやるんだけど、有限なので自ずと候補は絞られていく。

しまなみ海道

4連休もあるのなら、視野に入ってくるのがサイクリストの聖地ことしまなみ海道である。
shimanami-cycle.or.jp
北海道から自分のロードバイクを持っていくのは大変だけど、現地で借りることも可能だと分かったのでいきなりハードルが下がった。
ただ、7月下旬でも四国のあたりは普通に35℃とかあったりするので、道民の自分は普通に溶けて死ぬと思う。
ここは再来年の5月から6月頃にチャレンジしたい(備忘録

宗谷岬

暑いのがダメなら寒いところに行くしかない、というわけで思いついたのが宗谷岬(両極端か!
例の四極踏破証明書のうち、最北端を治めるのがここだ。
www.city.wakkanai.hokkaido.jp

家から行くと遠すぎるけど(北海道縦断になる)、小樽から稚内までだいたい400kmなので、マイカ輪行で小樽まで行って、稚内から電車輪行で小樽まで帰ってくるというのはアリだと考えた。

しかし、いろいろ調べると宗谷岬600というブルベがあることに気づいてしまった。
600kmはかなりにエグい距離だけれども、半分走ってDNFでも宗谷岬にはたどり着ける。
今年は日程的に無理だったけれど、来年はもしかしたらチャレンジするかもしれない。

納沙布岬

次に思いついたのは、本土最東端の納沙布岬である。
ここはブルベでも行かないし、オホーツク1300という頭のおかしいブルベでも通らない。
イベントで行かなそうなところを自腹で行くというのはコスパがいいのではなかろうか。
www.city.nemuro.hokkaido.jp
納沙布岬から野付半島を通って知床峠を越えて網走まで行けばだいたい300kmで、一泊二日でちょうどいい。
前泊後泊で日数もぴったり4日になる。

迷ったのが、輪行解除するのを釧路にするか根室にするかだった。
根室からいきなり納沙布岬だと、20kmそこそこしかないし感動も薄い。
しかし釧路からだと160kmになるのでガチ感が出てしまう。

家から始発に乗ると釧路駅に着くのは最速でも13:20だったので、そこから走り出すと納沙布岬に着くのは22時。
根室スーパー銭湯的な24時間休めるところがあればそこで日の出まで休んで再出発という手もあったのだけど、あいにくそんな気の利いたものは無かった。

今回はゆるポタであってブルベではないため、無理せず根室市に前泊することに決定。
まあ、釧路から根室はまた違う機会にでもチャレンジすればいい。
そうやって少しずつ既走の道を増やしていって、いずれ北海道一周になればいい。
いちどきに一周しちゃったら楽しみが減っちゃうしね。

そんなこんなで四連休は、突発的に道東サイクリング旅行に出かけることになった。